【自転車】第57回 全日本学生選手権トラック自転車競技大会 1日目 荒井がポイントレース決勝で見事2位に輝く!
第57回 全日本学生選手権トラック自転車競技大会
2016年7月2日(土)
長野県松本市三才山 松本市美鈴湖自転車競技場
今年は長野県松本市美鈴湖自転車競技場で行なわれることとなった、第57回 全日本学生選手権トラック自転車競技大会。今大会はほとんど団体種目がなく、個人としての戦いとなる。文部科学大臣杯 全日本大学対抗選手権自転車競技大会の前哨戦として位置しているといっても過言ではない。大会1日目は、タンデム・スプリント、スプリント、ケイリン、4kmインディヴィデュアル・パーシュート(個抜き)、スクラッチの予選、ポイントレースは予選と決勝が行なわれた。タンデム・スプリント、ケイリン、個抜き、スクラッチでは確実に決勝進出を決める。ポイントレースは出走した荒井佑太(営3)、渡部将太(人2)、近藤翔馬(文1)が決勝へ。結果は荒井が2位、渡部が13位、近藤が16位であった。
試合結果
タンデム・スプリント 予選
順位 | チーム | 名前(学部・学年) | タイム | 備考 |
---|---|---|---|---|
5位 | 法政大学B | 鈴木陸来(文2)・高橋綜一郎(営2) | 17″689 | 5~8位決定予選進出 |
13位 | 法政大学A | 菊山将志(人4)・木原孝明(文2) | 18″523 | 予選敗退 |
スプリント 予選
順位 | 名前(学部・学年) | タイム | 備考 |
---|---|---|---|
10位 | 小泉智也(人1) | 10″850 | 予選敗退 |
18位 | 鈴木玄人(人2) | 11″064 | 予選敗退 |
21位 | 松田幸貴(法2) | 11″343 | 予選敗退 |
ケイリン 予選
順位 | 名前(学部・学年) | タイム | 備考 | |
---|---|---|---|---|
2組 | 1位 | 菊山 | 11″66 | 1/2決勝進出 |
ポイントレース 10km 予選
順位 | 名前(学部・学年) | ポイント | 備考 | |
---|---|---|---|---|
1組 | 1位 | 荒井佑太(営3) | 9pt | 決勝進出 |
7位 | 近藤翔馬(文1) | 4pt | 決勝進出 | |
2組 | 4位 | 渡部将太(人2) | 25pt | 決勝進出 |
ポイントレース 40km 決勝
順位 | 名前 | ポイント |
---|---|---|
2位 | 荒井 | 45pt |
13位 | 渡部 | 7pt |
16位 | 近藤 | 3pt |
4kmインディヴィデュアル・パーシュート 予選
順位 | 名前(学部・学年) | タイム | 備考 |
---|---|---|---|
2位 | 鈴木康平(スポ4) | 4’39″829 | 決勝進出 |
11位 | 鈴木良(経2) | 4’46″602 | 予選敗退 |
スクラッチ6km 予選
順位 | 名前(学部・学年) | 備考 | |
---|---|---|---|
1組 | 4位 | 青野将大(法4) | 決勝進出 |
10位 | 上野恭哉(営1) | 予選敗退 | |
2組 | 4位 | 白垣良祐(人3) | 決勝進出 |
3組 | 6位 | 木原 | 決勝進出 |
戦評
標高1000mを超え、周りには雄大な山々が広がる中にある松本市美鈴湖自転車競技場。昨年度の文部科学大臣杯 全日本大学対抗選手権自転車競技大会(インカレ)の会場でもあったここで、2日間にわたって第57回 全日本学生選手権トラック自転車競技大会(個人戦)が行なわれる。大会1日目となる本日は気温も高くなり、風も感じられた。法大からは計16名がエントリー。インカレの前哨戦として考えるうえでは、確実に好成績を収めたいところだ。
タンデム・スプリント 予選
最初の種目はタンデム・スプリント(タンデム) 予選。法政大学Aチームとして菊山将志(人4)・木原孝明(文2)ペア、法政大学Bチームは鈴木陸来(文2)・高橋綜一郎(営2)ペアだ。まず出走するのはAチーム。菊山は4年連続でのタンデム出場となるが、木原が初めてのタンデムであり、思うようにタイムを出せず。13位に沈み、まさかの予選敗退となった。一方Bチームは2年連続での出場となる。息の合った動きで5位につけると、5~8位決定予選へと駒を進めた。
スプリント 予選
スプリントでは法大勢として1番手に松田幸貴(法2)が現れ、11秒343というタイムで21位。次は小泉智也(人1)だ。10秒850という好タイムを出すも、結果は12位であった。最後は鈴木玄人(人2)が決死の走りを見せるも11秒064と10秒台を出せず。18位と全員が予選敗退という悔しい結果に終わった。
ケイリン 予選
去年のインカレでも同種目を走った菊山がケイリン予選に出場。誘導車の後ろ、1番目という好ポジションを確実に得ると、誘導がなくなり最終周も残り半周というところでアタックをしかける。見事なスプリントで1位を奪取し、1/2決勝に進出を決めた。
4kmインディヴィデュアル・パーシュート 予選
4kmインディヴィデュアル・パーシュート(個抜き)には鈴木康平(スポ4)、鈴木良(経2)が出走。まずバンクに足を踏み入れたのは鈴木良。序盤はいいペースで走るも、徐々にペースダウン。4分46秒602というタイムであった。鈴木康はホーム側からスタートし、最初からハイペースで走行。レース約半分の時点で相手を追い抜き4分39秒829という好タイムで決勝へ進出となった。
スクラッチ 予選
18周6kmの最終着順で順位が決まるスクラッチ。全3組、21〜22人中8名が明日の決勝へと出場することができる。1組目に出場したのは青野将大(法4)、上野恭哉(営1)。スタート直後からハイペースに進んだ1組目。レースが大きく動いた終盤、残り4周というところで落車が起きる。青野、上野共に落車には巻き込まれなかったものの、集団から飛び出すタイミングを逃す。青野は最終周の追い上げで4位、上野は惜しくも10位と決勝進出を逃した。
2組目に出場したのは、白垣良佑(人3)。レースは13周目までは特に目立った動きはなく、落ち着いた展開。14周目、白垣が集団から飛び出すも、集団に吸収される。しかし、ここから集団が活性化。一気にスピードが上がった。逃げは生まれず、ラスト1周のスプリント勝負となった。白垣は4位と青野に続き決勝進出を決めた。
続いて行われた3組目には木原孝明(文2)がエントリー。スタート直後は、選手たちが互いに様子をうかがい落ち着いたレース展開を見せていたが、中盤からスピードが上がり始める。やはり勝負は最終周にかかっていた。木原は集団内で後れを取ったかと思われたが、見事な追い上げを見せ6位。最終的に、青野、白垣、木原の3人が明日の決勝進出となった。
ポイントレース 予選
予選は10km30周、6周ごとにポイント周回がありそのポイント獲得数で争われる。1組目に出場したのは荒井佑太(営3)、近藤翔馬(文1)。1番最初のポイント周回から順調にポイントを獲得していく法大勢。荒井は常に前方の位置をキープし続けた。1着の5点を狙い走り続ける。毎周回とはいかないが、ポイント周回の5周回中3周回でポイントを獲得。荒井は最終的に9点、予選1位。近藤も7位で決勝へ進出した。
2組目には渡部将太(人2)が出走。最初は集団の中から他大動きを伺う。しかし12周目のポイント周回から積極的な動きを見せ5点を獲得。決勝への進出を決めた。
ポイントレース 決勝
決勝戦は予選の3倍、40km、120周で競われた。長いレースなだけに俊敏な反応だけでなく、持久力が勝利への鍵となった。予選を勝ち抜いた24名が集まる決勝。スタート直後からレースはハイペースで進んだ。法大勢が積極的に動き始めたのは中盤。荒井、渡部、近藤3人それぞれが順調にポイントを獲得していく。終盤になるにつれて、スピートは上がり選手たちにも疲れがみえる。11回目のポイント周回で松本(鹿屋大)をはじめとした荒井を含む8人の逃げが生まれ、集団から大きく離れた。そのままラップを成功。逃げ集団とメイン集団との差が大きくなった。116周目まではポイント獲得数1位だった荒井。しかし、17回目のポイント周回で岡本(日大)が1位通過し痛手を負ってしまう。そのまま挽回ならず惜しくも荒井は2位。渡部13位、近藤17位でポイントレース決勝は幕を閉じた。
大会1日目が終わり、結果を振り返ると混戦極めたポイントレース決勝で見事2位となった荒井の功績が印象的であった。大会2日目である明日行なわれるスクラッチや個抜き、ケイリン決勝でも荒井に続き好成績を収めてほしい。しかしタンデムのAチーム、スプリントに出走した全員が予選敗退という結果は課題として残るだろう。明日レースがある選手も、そうでない選手もみな、今日の結果を真摯に受け止め、次へとつなげていってほしい。(宮下尚子・梶山麗)
選手コメント
荒井佑太
ー決勝のレースを振り返って、逃げができるのは予想されていましたか
メンバーが強力なこともあって、逃げが発生するだろうなと思って試合に臨みました。
ー作戦としては
自分がマークしている選手がしかけた時に、その逃げに遅れないようにという作戦はたてていました。
ーレース中のポイントはご自身で考えられていましたか
大体のポイントの差はレースの中で判断して作戦を組み立てていました。
ー2位という順位について
昔からライバルである日大の岡本(隼)選手に負けたことはとても悔しいんですけど、インカレに向けた準備の段階で個人戦というひとつの区切りとしてはまあまあの体の仕上がりかなと思います。
ーコンディションは
体も去年より絞れていて、感覚もいいですし、インカレに向けては徐々に仕上がっていると思います。
ー今日の結果から得た収穫としては
国体(国民体育大会)の時もそうだったんですけど、調子がいい時は体が勝手に反応して、体のキレがよかったのでギアも踏みこなせていましたし、フィジカル面ではいい状態であったと思います。
ー見つかった課題としては
決勝は40kmという国体の時より10km長い距離だったので、持久力という面ではまだまだ優勝した選手には及んでいないと思います。
ー今日は予選と決勝が1日で行なわれるという比較的タイトなスケジュールでしたが
体を冷やさないようにして、気温も高かったので水分補給はこまめにしていました。
ー決勝の前、緊張はありましたか
最高のメンバーで試合が行なわれるということで、自分の現時点での実力がどれくらいかというのを試せる機会だったので、緊張というよりかは楽しみでした。
ー監督から何か声かけはありましたか
監督からはいつもの力を出すだけだというふうに言っていただけたので、メンタル的にはすごくリラックスさせていただきました。
ー今のトラック班の雰囲気
4年生の方々を筆頭に、トラック班はすごくまとまれていますし、チーム力では去年に劣らないというふうに自分では思っています。
ー次に出場される大会は
JICFの国際トラックカップですね。7月15日の。
ーオムニアムですか
そうですね。
ー意気込みを
インカレに向けて、負け癖だけはつけたくないのでしっかりと勝てる試合であればどんな試合でも勝っていきたいと思います。
菊山将志
ータンデムスプリントを振り返って
しょうがないです。乗ってなかったので予想通りでした。
ー木原選手と組んでいかがでしたか
楽しかったです。
ーレース直前、アドバイスは
アドバイスとかではなくて雑談です。「楽しく走ろう」っていう感じで。
ー菊山選手にとってタンデムスプリントとは
得意というより好きなので、出場したっていう感じです。
ーどんな所が好きですか
単車と違って駆け引きが単純だったり、乗ってて楽しいので。
ーケイリンを振り返って
1位上がりっていう厳しいものだったんですけど、1位になれて良かったです。
ーケイリンの最初に、先導者の後ろの位置につけることは大事なんでしょうか
周回中は皆平等なので、あの時だけ風よけになる感じですね。
ー明日に向けて
準決勝は3位上がりで決勝に上がれるので、決勝に上がれたらこっちのものなので気合い入れていきます。
ー最後に菊山選手から見てトラック班の仕上がりはどうですか
各々がぼちぼち…いや、まだまだですね。
小泉智也
ー今日のスプリントのタイムを振り返って
ここ(松本市美鈴湖自転車競技場)はタイムが出るって聞いていて、自己ベストを狙ったんですけど、出なかったので練習不足だなと思います。
ー現時点での自己ベストタイムは
10秒7です。
ー標高が高いバンクですが、何か対策はしましたか
特にはしていないです。
ー今日のコンディション
結構いいほうだったと思います。
ー気温が高い中でのレースでしたが
暑くて風も少しあったんですけど、そんなに気にしてはいなかったです。
ー今のトラック班の雰囲気
終わった後にアドバイスをくれる先輩がいたりとか、聞いたら教えてくれる先輩が多いので、そういうのを自分のものにしていきたいなとも思います。雰囲気はいいと思います。
ー今日見つかった課題
上で速度を乗っけて、トップスピードで計測ラインを越えて、さらにそこからまた踏みぬくというのができていなくて。後半(タイムが)垂れてしまっていたので、そこを克服したいなと思います。
ー次出場される大会は
出れればインカレで、学連じゃないと関東選手権という大会に出ます。