約1か月間負けなしと開幕当初の不安を跳ね返し、好調の波に乗っている法大。互いの力が拮抗するスコアレスな試合を勝ち取った明大戦から、中3日で駒大との一戦を迎えた。上位を狙うために、何としてでも勝ち点3をものにしたい今節。相手・駒大は、前回対戦となる昨年のリーグ戦で打ち合いの激闘を繰り広げた手強いチームだ。
スタメンにはGK中川真(スポ3=徳島市立)が今季初めて名を連ね、ベンチには中川敦瑛(経2=横浜FCユース)が今季初のベンチ入り。レギュラー陣が安定した活躍を見せるチームで、割って入りアピールしたいところだ。
試合が始まり、最初のチャンスを迎えたのは法大。セットプレーからゴール前に入れるも密集し、決定的なシュートを打ち切れず。ここでボールがこぼれた隙を狙われ、一気にピンチを迎える。一度はクリアするも、その後のCKに飛び込んだ松本ケンチザンガ(駒大)が頭で合わせる。シュートはゴール左下に吸い込まれ、キックオフから3分と早々に先制点を献上。相手のカウンターに遭い、痛い序盤での失点となってしまう。しかしそれ以降は相手のフィジカルを生かしたプレーに苦しめられながらもDF陣が果敢に対応し、まともなチャンスを作らせない。
絶好の得点機を迎えた16分。渡邉綾平(経3=前橋育英)がドリブルで突破し、ボールを受けた佐野陸人(現4=清水エスパルスユース)がすばやく切り返してシュート。これはポストに当たり、跳ね返りに反応した髙橋馨希(社3=常葉大学付属橘)がすかさずシュートに持ち込む。しかしまたしてもポストに直撃。再び佐野が飛び込んだが、枠を捉えることはできなかった。一進一退の攻防が続き、スコアは変わらず1点を追いかける展開で試合を折り返す。
逆転を試みた後半、セットプレーから攻め入りタイミングをうかがう。相手陣内での時間が増え、短いパスをつなぎながらゴールに迫るもなかなか得点につなげることができない。相手GKの好セーブなどに阻まれながらじりじりと時間が経過し、無情にも試合終了の笛。最少失点に抑え、得点の機会を作るも最後までネットを揺らすことはできず。終始シュートコースが合わず、運に見放された試合運びに。計11本のシュートは実らず、決定打が出なかった。
主導権を握った中での無念の敗戦。選手たちは試合後悔しさをあらわにした。次戦の早大戦は中2日と疲労面におけるコンディションが心配されるが、前期も終盤に向かっている今こそ勝利を積み重ねたいところだ。
選手コメント
井上平監督
―開始早々の失点でした
最初のうちらのチャンスだったFKで、ここで点を取るぞって流れから行かれちゃったので、そこのリスク管理と立ち上がりのところの入りで一瞬の隙を突かれたなって感じでしたね。
―GKには今季初めて中川真選手を起用しましたが狙いは
トレーニングもそうだし、リーグ戦の最中も一番声出してるし、またこれからアミノバイタルとか連戦が多くなってくるから、一度使って試合に慣れさせるというか、チームが調子良かったのでこのタイミングで出したいなと思っていました。壱成も疲労は有ったと思うんだけど、信頼して(中川真を)出しました。
―駒大の攻撃陣に対する対策は
最初のところでまずは勝とうねって話はして、(松岡)迅は結構勝ってるシーンもあって、あとはカバーの準備はしてきたんだけど、そこはやっぱり駒澤さんの強みで、クリアのボールの質とかセカンドボールの反応とかは流石の部分が沢山あったので、お互いいい攻防にはなったのかなと思います。
―攻撃陣は久々の無得点に終わりました
チャンスは作れていて、攻撃の狙いもしっかりと出てて、トレーニングからやってきた事は確実に出てだけど、最後の駒澤さんの勝ちたいという気持ちのところで、(シュートが)キーパーの正面に飛ばされたのかなと思います。DFの最後のところで足を出されたり寄せられたりとか、(シュートの)コースを狙えなかったのも、駒澤さんの粘り勝ちかなと思います。そこをちゃんとコースを落ち着いて狙えないと、この先活躍し続けられないと思うので、選手には最後のところの質を求めていきたいなと思います。
―落合選手は前半で交代となりましたが怪我ですか
特に怪我ではなくて、相手の守備のところでうちの左サイドが侵入出来そうなチャンスが多くあったので、左利きじゃないと難しいところがあって、そこは戦術的な理由で変えました。
―この負けを今後にどのように繋げていきますか
やっぱりうちってこういうところに負けるっていうね、上のところには勝つんだけど、そこの課題が昔からあるので、それが何なのかを突き止めないとリーグ戦で優勝は狙えないと思いますし、やってることは悪くないと思うので、一瞬の隙を突かれないように日頃から隙を作らないような過ごし方をしていかないといけないのかなと思います。
中川真
―久々の出場となりましたが今日の試合を振り返って
連戦で5戦無敗で来ていて、そこで自分が入れ替わって絶対負けちゃいけないなという入りで、チーム全員を締めさせてやったつもりだったんですけど、入りで簡単にやられてしまいました。決めるところも決めれなくて、ずるずるなんとなく時間が流れちゃって、駒澤さん相手でセットプレーとか前日から準備していたんですけど、自分が入りの所で締めさせれなくて、失点させちゃって本当にチームに申し訳ないという気持ちでいっぱいです。
―駒大の高さが脅威となりましたが対策は
セットプレーとか動画で見ていて、自分が編集してチームに見せました。それでゾーンでしっかりボールにアタックさせるというのを伝えて、自分もボールにアタックするつもりで入ったんですけど、結局やられちゃって、準備不足だったのかなというのがあります。
―失点シーンは一瞬の隙を突かれた形になりましたが守備陣の課題は
うちは粘り強さが売りのチームなので、最初の失点と言うのは絶対に無くそうという話はしていました。それが簡単にやられちゃうというのはまだまだなので、守りの準備や入りの所、節目のところをもっと自分を含めやらせていかないといけないなと思いました。
―この敗戦を次の早大戦に向けてどう生かしていくか
自分たちが負けちゃうときは1節目も2節目も入りに失点していて、その悪いところが今回出ちゃったかなと言うのがあるので、次節は今日入りで失点してしまったという所を、中二日ですけど、練習の入りから締めさせていきたいと思います。そしてもう一回自分たちの強さって何かを振り返えらせて、粘り強さと入りの所は絶対にやらせちゃいけない所だからもう一回自分たちの強さという所を見せつけるためにもこの試合を振り返って、次節に臨みたいと思います。
フォトギャラリー
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