東京六大学準硬式野球木村杯新人戦
対慶大戦
2022年11月5日(土)
府中市民球場
初戦で敗れた春季新人戦の悔しさを晴らすためにも、負けられない一戦。慶大を相手に先発・古川端晴輝(社2)は7回3失点と試合を作る。一方攻撃陣は初回に関宮楓馬(社2)の犠飛で先制する。それを皮切りに打線が爆発し、この試合を通して計19安打で12点を奪う猛攻を見せる。危なげない試合運びで、決勝へと駒を進めた。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法大 | 1 | 1 | 3 | 0 | 2 | 0 | 0 | 5 | 0 | 12 | 19 | 2 |
慶大 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 7 | 3 |
(慶大) ●大崎、岩越、佐藤、諏訪、坂井、水谷-保岡、井上
(法大) ○古川端、安倍、中野-小原、中村
二塁打:栗島(4回)、内田(7回)
三塁打:内田(8回)
盗塁:関宮(6回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | DH | 内田遥己(人1) | 前橋商業 | 5 | 2 | 3 | 1 |
2 | (4) | 井岡皇雅(現2) | 健大高崎 | 3 | 0 | 0 | 0 |
PH | 石塚利玖(スポ2) | 法政 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
4 | 茂木大樹(人2) | 前橋商業 | 0 | 0 | 0 | 1 | |
3 | (2) | 小原捷平(社1) | 札幌第一 | 5 | 1 | 0 | 1 |
2 | 中村廉(経2) | 竜ヶ崎第一 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
4 | (7) | 関宮楓馬(社2) | 静岡 | 5 | 5 | 1 | 0 |
5 | (3) | 菊池開斗(社1) | 花巻東 | 4 | 2 | 0 | 0 |
DH3 | 安藤彩人(社2) | 明星 | 2 | 0 | 0 | 0 | |
6 | (5) | 須賀椋也(現2) | 新田 | 4 | 4 | 1 | 1 |
PH5 | 西尾太一(法1) | 聖隷クリストファー | 1 | 0 | 0 | 0 | |
7 | (9) | 大塚海斗(社1) | 鳴門 | 4 | 3 | 3 | 1 |
9 | 古関裕太(社1) | 札幌第一 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
8 | (8) | 森涼太(経1) | 三重 | 2 | 0 | 1 | 0 |
PH8 | 沖坂花道(社2) | 新潟明訓 | 2 | 1 | 0 | 0 | |
8 | 家木優輔(スポ2) | 国立 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
9 | (6) | 栗島駆(経2) | 花咲徳栄 | 4 | 1 | 0 | 1 |
P | (1) | 古川端晴輝(社2) | 花巻東 | ー | ー | ー | ー |
1 | 安倍正悟(営2) | 日大二 | ー | ー | ー | ー | |
1 | 中野颯太(経1) | 健大高崎 | ー | ー | ー | ー |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | |
---|---|---|---|---|---|
古川端 | 7 | 6 | 6 | 2 | 2 |
安倍 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 |
中野 | 1 | 1 | 2 | 1 | 0 |
戦評
秋季リーグではあと一歩の所で優勝を逃し、涙をのんだ法大。新人戦では低学年を中心としたチームで勝利をつかみ、若手の実力を示すことができるか。
先攻の法大は初回から打線がつながり、4番・関宮楓馬(社2)の右犠飛で先制に成功。2回表には無死二、三塁の場面で7番・大塚海斗(社1)が左方向への適時打を放ち、さらに1点を追加する。
先発のマウンドに上がったのは、これまで中継ぎとして起用されていた古川端晴輝(社2)。相手打者を2回連続で三者凡退に抑え、安定感のある立ち上がりを見せる。
勢いが止まらない打撃陣は3回表、3番・小原捷平(社1)が四球を選び出塁すると、4番・関宮が安打でつなぎ、2死から好機をつくる。すると、5番・菊池開斗(社1)の打球を相手遊撃手が処理できず、その間に二塁走者が生還。続く6番・須賀椋也(現2)と7番・大塚も連続適時打を放ち、5-0と点差を広げる。
しかし4回裏、ここまでテンポ良く投球していた古川端が味方の失策から調子を落としてしまう。適時三塁打を浴びるなど3点を失い、点差を縮められる。
5回表、試合の流れを取り戻したい法大は、4番・関宮と5番・菊池の安打などでいきなり無死満塁と得点の好機を生み出す。相手投手の暴投による押し出しや、8番・森涼太(経1)の犠打などで2点を奪い、7-3と相手を寄せ付けない。
得点板に0が並ぶ中、再び試合が動いたのは8回表。1死一、三塁の場面で7番・大塚が適時打を放ち今試合3打点目と活躍。その後、2死満塁から1番指名打者の内田遥己(環1)が右方向への適時三塁打で走者を一掃するなど、一挙5得点に成功する。
12-3で迎えた8回裏、106球を投げ抜いた古川端の後を任されたのは安倍正悟(営2)。三者凡退と中継ぎの仕事を完璧にこなし、慶大の得点を許さない。9回裏には、中野颯太(経1)が登板。得点圏に走者を出しながらも0点に抑え、終始法大のペースで勝利をものにした。
計19安打と快勝し、チームの雰囲気は良好。春季新人戦で初戦敗退を喫した悔しさをばねに、チームは優勝に向かって突き進む。
(記事:熊谷芽歩季/写真:田中さや、脇野剛)
初出場ながら1番・内田が2本の長打を放った
選手インタビュー
関宮楓馬
―今日を振り返って
今日は序盤から打線が好調で、いい形で試合を運べました。勝利につながってよかったと思います。
―5安打の活躍でした。自身の活躍を振り返って
リーグ戦でなかなか打てない時期が続いていて。春は新人戦も初戦で負けているので、やっぱりキャプテンをやらせてもらっているというのもあって、自分が絶対打たないといけないなという意識を持ちながらやってきました。今日その成果が出てよかったです。
―主将として、今日のチームは
前回初戦で負けたということもあって、前回よりも雰囲気としてよく声が出ていたりだとか、絶対に負けられないという気持ちが強く感じられました。それが前面に出ていたので、今日勝てたかなと思います。
―春季新人戦の敗戦や秋季リーグ戦の惜敗を経ての試合でしたが、どのような気持ちで今日の試合を
リーグ戦で優勝を目前にして2連敗して、先輩の涙も目の前で見ました。やっぱり自分達が先輩の分まで、敵討ちじゃないですけど、今大会で先輩の分までやろうという気持ちでやりました。
―次戦への意気込みを
あと一回勝てば優勝なので、もう本当にあとはやるだけ。余計なことを考えずに、流れに乗って明日も勝てればいいかなと思います。
内田遥己
―今日を振り返って
公式戦に出るのは初めてだったんですけど、春(の新人戦)にあのような負け方をして、秋こそはという思いがみんなの気持ち的にありました。なんとかどんな形でも勝とうという気持ちで、試合に臨みました。
―指名打者としての起用になったが、意識したことは
1番・指名打者で使ってもらっていて、バッティングの部分を指導者から評価してもらっているので、そこでアピールできるようにバッティングの準備を特にしっかりしました。
―8回表の適時打を決めた際の打席の入り方や気持ちは
(相手の)ピッチャーも代わって新たな気持ちで、チャンスをみんながつくってくれたので。前半の打席では打てなかったので、しっかり返して点を稼いで、ピッチャーを楽にしてあげようという思いで打ちました。
―1、2年生のチームの雰囲気は
普段リーグ戦などに入っていないメンバーも多くベンチ入りしているので、みんなが声を出してフレッシュな良い雰囲気が出てきていると思います。
―明日の試合へ向けて一言
今日みたいな試合をすれば勝てると思うので、明日勝って優勝したいです。
須賀椋也
―今日を振り返って
今日は打撃陣が、ほとんど全員がバットが振れていました。初球からどんどんスイングできていたので、良い結果につながったと思います。
―4安打含む全打席出塁でしたが、打撃の状況は
リーグ戦ではあまり打てず悩んでいたのですが、練習でだんだんと改善されてきているので、この結果につながったと思います。
ー守備でもダイビングキャッチがあるなど、攻守において大活躍でしたが、試合を終えての手応えは
反省する点でいえば、4回裏に自分の失策から失点があり、そういったところはしっかり改善していきたいと思います。投手陣は、いつもより四球も少なくテンポが良くなってきているので、明日もこの流れを継続したまま試合に入っていきたいと思います。
―ベンチからもよく声が出ており、チームの雰囲気が非常に良いように感じます
自分はリーグ戦に出場していたこともあり、他のメンバーを引っ張っていきたいと思っていますし、チームが良い雰囲気で試合に勝つことができれば最高だと思っています。
―次の試合に向けて
反省はここまでにして、明日勝って優勝できるように頑張りたいと思います。