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【硬式野球】延長13回松下歩叶の超劇的サヨナラ弾で立大から勝ち点獲得!1分1敗の崖っぷちから執念の2連勝

東京六大学野球2024秋季リーグ戦 立大4回戦
2024年9月24日(火)
神宮球場

『世界の松下』ここにあり。戦績を1勝1敗1分として迎えた対立大4回戦は2対2のまま延長13回裏へ。先頭が倒れた直後ここまで打率1割台と苦しんでいた松下歩叶(営3=桐蔭学園)がレフトスタンドへ劇的サヨナラ本塁打を放ち決着。これで立大から2勝を挙げ、法大は勝ち点を獲得。順位を3位とした状態で今週末、今春王者の早大と激突する。

サヨナラ勝利に歓喜する選手達

試合結果

トータル試合結果

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 H E
立 大 0 0 0 0 0 0
法 大 0 0 0 0 0 0 11 0

(法大)野崎、山城、安達、○倉重—中西祐
(立大)小畠、●吉野—戸丸

[本塁打]
法大:中津 2号2ラン(5回 小畠)、松下 1号ソロ(13回 吉野)
立大:なし

打撃成績

打順 位置 選手 打数 安打 打点 四死球 打率 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9 回 10回 11回 12回 13回
1 (6) 石黒 0 0 .222 中安 二ゴロ 三ゴロ 左飛 右飛 中安
2 (3) 藤森康 4 0 1 .333 中安 四球 遊飛 右安 二直 三犠打
3 (8) 中津 0 .235 遊飛 三ゴロ 右本② 見三振 空三振 中飛
4 (7) 内海 0 .278 二併打 二ゴロ 遊飛 三安 左安 投ゴロ
5 (9) 姫木 0 0 .500 空三振 二安 二ゴロ 二ゴロ 二ゴロ 空三振
6 (5) 松下 1 .211 遊安 二ゴロ 三ゴロ 空三振 遊ゴロ 左本①
7 (4) 中村騎 1 .000 空三振 四球
山城 .000 中飛
安達 .000 左飛
H 内山 .000 二ゴロ
倉重
8 (2) 中西祐 3 2 .125 四球 右飛 見三振 中飛 四球
9 (1) 野崎 0 0 0 0 .000 三犠打
熊谷 1 .429 四球 中安 遊直
H5 武川 .000 右飛

投手成績

球数 打者 防御率
野崎 66 15 3 2 1 2 6.75
山城 3 36 9 2 0.00
安達 4 42 12 0 1 0.00
倉重 2 36 10 3 1 0 0.00

ベンチ入りメンバー

10 𠮷安遼哉(法4=大阪桐蔭) 27 川崎広翔(営2=日大三) 45 熊谷陸(人1=花巻東)
14 安達壮汰(営4=桐光学園) 42 今泉秀悟(キャ1=石見智翠館) 1 西村友哉(法4=中京大中京)
18 篠木健太郎(営4=木更津総合) 6 武川廉(人4=滋賀学園) 2 鈴木大照(文4=明徳義塾)
19 山城航太郎(キャ4=福大大濠) 26 藤森康淳(営2=天理) 7 内海壮太(法4=御殿場西)
21 吉鶴翔瑛(営4=木更津総合) 29 中村騎士(営1=東邦) 9 姫木陸斗(人4=日大藤沢)
17 野崎慎裕(営3=県岐阜商) 4 松下歩叶(営3=桐蔭学園) 36 内山陽斗(文3=天理)
15 山口凱矢(営2=桐蔭学園) 8 中津大和(営4=小松大谷) 31 豊田凌平(法1=鳴門)
34 倉重聡(営1=広陵) 28 石黒和弥(法3=高岡商) 50 姫野翔(現4=大分鶴崎)
22 中西祐樹(法2=木更津総合) 24 金谷竜汰(法2=東海大菅生) 51 鈴木大紀(法4=法政二)

戦評

法大の先発はリーグ戦初先発の野崎慎裕(営3=県岐阜商)。打線は試合前まで13打数2安打、打率.154と苦しんでいた松下歩叶(営3=桐蔭学園)が6番に打順を下げた。試合前には大島公一監督からアドバイスを受けている姿もあり、復調が期待された。対する立大の先発は中2日でエース・小畠一心(3年)。

法大は1回裏、小畠の立ち上がりを捉え1番・石黒和弥(法3=高岡商)と2番・藤森康淳(営2=天理)が中前安打を放ち無死一、二塁のチャンスを作る。しかし、3番・中津大和(営4=小松大谷)は遊飛、4番・内海壮太(法4=御殿場西)はニゴロ併殺打に倒れ先制できず。

2回の攻撃も1死から6番・松下が一塁へヘッドスライディングする気迫をみせ、内野安打で出塁するも、7番・中村騎士(営1=東邦)は三振、そしてスタートしていた松下も二塁で刺され無得点に終わる。

野崎は1回、2回を完璧に抑える。さらに、3回表も1死から8番・戸丸秦吾(4年)に出塁を許すも、9番・小畠の犠打をサード・松下が上手く処理し併殺に打ち取る。

その裏、8番・中西祐樹(法2=木更津総合)が四球で出塁すると9番・野崎が犠打を決め、1死二塁のチャンスを作る。その後、内野ゴロと四球で2死一、二塁とするも、3番・中津が三ゴロに倒れ得点を奪えず。

4回表、1死から野崎が制球を乱し、この試合初めての四球を与えると3番・鈴木唯斗(3年)に右前安打を浴び、1死一、三塁とチャンスを広げられる。ここで、4番・西川侑志(4年)を遊ゴロに打ち取るも、その間に三塁走者が生還し0-1と先制を許す。さらに、2死二塁から5番・黄(4年)に中前適時打を打たれ追加点を献上し0-2となる。

その裏、1死から5番・姫木陸斗(人4=日大藤沢)が今秋早くも9安打目となる、内野安打を放ち出塁する。その後、内野ゴロと四球で2死一、二塁とチャンスを作るも、8番・中西祐が右飛に倒れ得点できず。

5回表から先発・野崎に代え2番手で山城航太郎(キャ4=福大大濠)が登板し、この回を三者凡退に抑える。その裏、先頭の9番・熊谷陸(人1=花巻東)が四球で出塁すると、1番・石黒は三ゴロに倒れるも、走者を得点圏に進める。ここで、2番・藤森康に回るも遊飛に倒れ2死。打席には3番・中津。2ストライクと追い込まれてから直球を振り抜くと、打球は逆風を切り裂き右越え本塁打。今秋2本目、通算7本目の本塁打で2-2と同点に追いつく。

6回は両チーム三者凡退に終わる。 続投の山城は7回表も三者凡退に抑え流れを呼び寄せる。その裏、1死から9番・熊谷が中前安打で出塁すると、1番・石黒は左飛に倒れるも、2番・藤森が右前安打を放ち、2死一、三塁とチャンスを広げる。ここで打者は前の打席本塁打を打っている3番・中津。しかし、ここは立大エース小畠の気迫が上回り、見逃し三振に打ち取られる。

8回表、山城に代わって、3番手・安達壮汰(営4=桐光学園)が登板。山城は3回を圧巻のパーフェクト投球。代わった安達もこの回を三者凡退に抑える。その裏、先頭の4番・内海が内野安打で出塁するも、後続が倒れ得点できず。

9回も両チーム三者凡退に終わり延長戦に突入する。10回裏の法大の攻撃は2死から4番・内海が左前安打で出塁するも、続く5番姫木が二ゴロに倒れ勝ち越せず。

11回表を安達が三者凡退に抑えると、その裏から、立大は先発小畠に代わって吉野蓮(3年)が登板。2死から8番・中西祐が四球で出塁するも、代打・武川廉(人4=滋賀学園)が右飛に倒れる。

12回表、法大は安達に代えて、4番手に1年生の倉重聡(営1=広陵)が登板。簡単に2死を取るも3番・鈴木に4回以来の安打となる左中間を破る二塁打を浴びピンチを迎える。4番・西川は3ボールとなり申告敬遠で2死一、二塁。ここで打席には、4回に適時打を打っている5番・黄だったが三ゴロに打ち取り踏ん張る。

その裏、先頭の1番・石黒が中前安打で出塁する。続く2番・藤森が犠打を決め1死二塁のチャンスを作る。しかし、3番・中津は中飛、4番・内海は中途半端なスイングで投ゴロに打ち取られる。

13回表、簡単に2死を奪うも8番・戸丸に内野安打、9番・吉野に左前安打と連打を許す。2死一、二塁となって、倉重は広陵高校の同級生、小林隼とこの試合2度目の対戦。緊迫する中、レフトファウルゾーンへの飛球を内海がフェンスに激突しながら好捕しピンチを脱する。

その裏、先頭の姫木は空振り三振に倒れるも、ここまで不調だった松下が初球の浮いた変化球を捉えると、打球はグングン伸び左翼へ劇的サヨナラ本塁打。3時間を超える激闘に終止符を打ち1分1敗の崖っぷちからの2連勝でこの秋1つの目の勝ち点を奪った。

(記事:松野要、写真:中山達喜、宮下柚華、矢吹大輔)

選手インタビュー

松下歩叶 内野手

ーー試合前大島公一監督からどのようなアドバイスを受けたか
見ている感じスイングは悪くないから思い切っていけと言われました。

ーーそれまでの打席では凡退が続いたが、本塁打の打席はどのような心境で打席に立ったか
立教戦の4戦でなかなか結果が残せず悔しい思いをしていたので、自分が打って次のバッターにつなぐ意識で打席に入りました。

ーーどのような狙いで打席に立ったか
とにかく自分のスイングを打席でする事を意識しました。

ーー本塁打を打った感覚はどうだったか
まさか入るとは思わなかったので、入ってくれて嬉しかったです。

ーー前日は篠木(健太郎、営4=木更津総合)選手が活躍したが、どのように見ていたか
ほんとにかっこいいなと思っていました。憧れの先輩です。

ーー中3日で早稲田戦だが、これからのリーグ戦への意気込みは
チームの雰囲気も非常に良い状態なので春のリベンジを果たします!

山城航太郎 投手

ーー今の心境は
最後のシーズンで1カード目崖っぷちの中勝ち点が取れてすごく良かったです。

ーー篠木健太郎選手(営4=木更津総合)がこの試合までつないだが、昨日の試合はどのように見ていたか
さすがだなと思いました。あれだけ勝ちたいという思いが前面に出ていたので、自分たちも続いていかないといけないなと思いました。

ーー松下歩叶選手(営3=桐蔭学園)のサヨナラ本塁打の瞬間の心境は
サヨナラホームランで試合に勝つのが初めてだったのですごく嬉しかったです。

ーー3回無失点の完璧な投球だったが、今日の投球を振り返って
何とかチームに勢いをつけようとしていたのであのような投球内容が出来て良かったです。

ーー今季無失点だが、好調の要因は
考えて投げることが出来ているからだと思います。

ーーバッティングに関して鋭い打球を飛ばしていたが、まだバッティングに自信はあるか
全くないです(笑)。

ーー次の試合に向けての意気込みは
まだまだこれから沢山厳しい試合を勝っていかないといけないと思うので頑張りたいです。あとはこの4日間応援してくださった応援団やチア、野球部のみんな、ファンの皆様の期待に答えられるような結果を求めていきたいなと思います。

倉重聡 投手

ーー今日の試合を終えての感想は
勝ち点が取れて本当に良かったです。

ーー緊迫した延長戦での登板だったが、どのような気持ちでマウンドに上がったか
野崎(慎裕、営3=県岐阜商)さん、山城(航太郎、キャ4=福岡大大濠)さん、安達(壮汰、営4=桐光学園)さんが繋いできたバトンを崩すことはできないと思ったので、1つずつきっちりとアウトを取ろうと思いました。

ーー広陵高校の同級生・小林隼翔選手と対決した感想は
リーグ戦で対戦しようと前から話をしていたので、勝負できて楽しかったし、結果も抑えることができたので本当に嬉しかったです。

ーー立大で手強いと感じた選手は
抑えることに必死だったので、全員が手強いと感じました

ーーボールが先行しがちになった時に変えたこと、考えたことはあったか
内野手やベンチから思い切っていけという声もたくさん聞こえたし、キャッチャーの中西(祐樹、法2=木更津総合)さんもジェスチャーで思い切ってこいという合図がたくさんきたので、何も考えずに全力で投げることができました。

ーー松下(歩叶、営3=桐蔭学園)選手のサヨナラ弾をベンチから見てどうだったか
本当にカッコよかったです。ウイニングボールを松下さんからいただいたのですごく嬉しいです。

ーーこれからのリーグ戦の目標は
チームのリーグ優勝に貢献できるように頑張りたいと思います。


硬式野球部の写真はスポーツ法政新聞会の公式インスタグラムにも掲載しております。ぜひご覧ください。

 

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