• HOME
  • 記事
  • 自動車
  • 【自動車】全日本フィギュア3位で18年ぶり表彰台の快挙! 4年生全員が完走 ラストランで有終の美を飾る/全日本学生自動車運転競技大会

【自動車】全日本フィギュア3位で18年ぶり表彰台の快挙! 4年生全員が完走 ラストランで有終の美を飾る/全日本学生自動車運転競技大会

全日本学生自動車運転競技大会

2026年11月3日(火)
鈴鹿サーキット西パドック

三大大会最後の種目・全日本運転競技選手権(フィギュア)。法大からは4年生の4名が出場した。全員が完走して記録を残し、男子団体の部で3位入賞。前回2024年大会(※2025年は台風の影響により中止)の出場14チーム中13位から大きく飛躍し、18年ぶりの表彰台をつかみ取った。

18年ぶりに全日本フィギュア男子団体の部で表彰台入りを果たした自動車部の集合写真

試合結果

男子乗用の部A

順位 選手 得点
7位 矢崎智大 50

男子乗用の部B

順位 選手 得点
6位 川口流偉 55

男子貨物の部A

順位 選手 得点
4位 上林直正 65

男子貨物の部B

順位 選手 得点
7位 西川匠 50

男子団体の部

順位 大学 総得点
3位 法政大学 220

総評

昨年は台風の影響により中止となり、2年ぶりの開催となった今大会。フィギュアはAJSAA(全日本学生自動車連盟)創設以来最も歴史ある競技で、トラックや乗用車で定められた狭いコースを外れることなく、タイヤを設置された缶に接触させずに走行し、その正確性と速さを競う。ダートトライアル、ジムカーナと並び総合杯を争う3つの競技の1つである。
法大からは男子乗用の部に矢崎智大(理工4=都市大付)と川口流偉(理工4=茅ケ崎北陵)、男子貨物の部に上林直正(社4=駒込)と西川匠(営4=川崎総合科学)が出場。直前にコースの短縮が決定する事態となったものの、部員同士での話し合いや入念なイメージトレーニングを重ね、走行に向けて準備を進めていく。

男子乗用の部Aに出走したのは中学から約10年間、自動車競技に取り組んできた矢崎。本番で緊張しやすいという自身の課題に向き合い、過去の大会での失敗を踏まえて入念なイメージトレーニングを重ねた。直前のコース短縮にも慌てることなく、事前に想定していた攻略を切り替えて対応。大きなミスなく走行を終え、結果は7位。「思ったとおりというか、できてよかった」と安堵の表情を見せた。ジムカーナでは選手争いから離れた時期もあったが、最後の1年間はフィギュアの選手として戦い抜いた。「フィギュアだけでも選手になって戦えた」と、競技人生の節目に充実感をにじませた。
川口は男子乗用の部Bで6位に入った。走行前から意識していたのは、何よりも「焦らないこと」。本番までの時間にはコースの光景を頭の中で何度も思い描き、落ち着いて走行できるよう準備を重ねた。しかし、ボックスからのはみ出しや輪確でのミスがあり、走行を70点と振り返る。100%の力を出し切れなかった悔しさは残るものの、これまでのフィギュアの大会の中では最も納得のいく結果だったという。最後は「同期にも感謝していますし、他の部員にもすごく感謝しています」と、ともに歩んだ仲間への思いを語った。
主将・上林は男子小貨の部Aの最終走者として出走した。このコースで完走しタイムを残したのは12人中上林を含めわずか4人。完走が難しいコースに不安を抱えながらも、無事に走り切った。しかし、同乗審判による急加速や急減速のペナルティが響き、順位を伸ばしきれず。走行を45点と振り返り、悔しさをにじませた。一方、今大会に向けては3、4週間前から部員全員でコース攻略を練り、限られた予算や練習環境の中でも準備を重ねてきた。自身の代では練習量を従来の約2倍に増やし、技術向上にも取り組んだ。その成果は全関東大会での団体3位入賞や、今大会での完走にも表れた。自身の走りには納得がいかなかったものの、「部全体で見たら価値あること」と、主将としてチームの成長に手応えを示した。
西川は、男子貨物の部Bに出場。直前のコース短縮について、難所がなくなったことで「1個山がなくなった」と前向きに捉えた。一方、走行では練習でできていた動きが思うようにいかず、ミスが目立ったことを悔やんだ。それでも、制限時間内に完走し、4年間で磨いてきた基本動作や操作を発揮。選手になることに迷いを感じた時期もあったが、最後は全日本の舞台に選手として立ち、4年間の活動を7位で終えた。

法大は出場した4人全員が完走を果たし、男子団体の部3位に輝いた。法大が全日本フィギュアで表彰台に上がるのは実に2008年大会以来、18年ぶりの快挙だ。出場した12チーム中全員が完走したのはわずか3チーム。西川が「自動車部は全員でタイムを残して団体の順位を取るのが醍醐味」と語るように、個人の走りだけでなくチーム全員で結果を残したことは大きな意味を持つ。4年生にとって最後の大会で、仲間とともにつかんだ全員完走。4年間の積み重ねを結果で示し、有終の美を飾った。

(記事:川邊暖乃)

インタビュー

上林 直正 主将

ーー今日の試合を振り返って
このコースというのが他の大学でも完走できない人が多かったので、その中では自分も完走できるのかと不安だったんですけど。ひとまず完走できてよかったというのはあったんですけど、ペナルティとか急減速や急加速でとられるペナルティが結構多くて。そこがなければ順位も上がれたんじゃないかなというので悔いが残るような形ですね。(ーー同乗審判による減点が要因か)そうですね。助手席に乗っていただいた方の審判で、急加速や急減速がすごく多かったというのでそこのペナルティがついてしまったという。(ーー脱接減点は少なかった)そこは他大と同じぐらいではあったので、助手席に乗ってた同乗審判の方の減点というのは大きく響いたかなと感じます。

ーー団体3位という結果を受けて
今年の3月の全関東の大会からフィギュアで勝つという目標をたてて。自分たちで予算を設定して増やしたりとか、他の大学と練習することで競技にかかるお金を減らしたりという。あと練習回数を増やすとかで。みんな総力を挙げて活動して好走した結果が、勝って入賞につながったと実感しています。

ーー小貨は完走しづらいコースが多いのか
今回のコースが、例年に比べてやることが多いというのがあって。乗用とかはハンドルが軽かったりとかというので、ある程度体力に余裕がなくても頭脳とかでできるとこがあるんですけど。小貨はハンドルが重かったりとか、全身を使って回してあげないと、腕だけだともう疲れちゃって、後半で全然回せなくなっちゃったりというのがあったりするので。そこで体力との戦いがあるというのも原因だったのかなと思います。

ーー走行プランは入念に準備したのか
3、4週間前から。コースが開示されるのは1ヶ月前ぐらいから開示されて、そこから練習という形にはなるんですけど。その前から部員おのおの考えたりとか、選手だったりする人全員でこのAコースの小貨の攻略をみんなで考えるという感じで攻略を練ったりというので。そこから綿密に準備していったという形になります。(ーー現地には行ったのか)特に現地に行くことはなくて、自分たちが練習している茨城とかの海岸だったりとかを借りて、実際にコースを作ってという感じで。デモンストレーションみたいな感じでコース練習をしたという感じです。

ーー全日本ジムカーナ選手権(8月30日)からどのようにつなげたか
ジムカーナの大会に関しても、結果としてはあまり自分たちで納得できるようなものではなかったんですけども(団体8位)。全日本の鈴鹿のジムカーナも自分たちがやれることを最大限やって全員走りきったというのでやりがいを感じたので。今回も4年生としてはフィギュアが最後の大会になるので。そこに向けてジムカーナのときのように自分たちが悔いの残らないようにしようと思って、みんなで全力で練習したいという感じですることができました。

ーー4人全員が完走できる大学は少ないのか
結構少なかったりしますね。このコースを作る場所とかも自分たちのコースを持ってる人たちはそこで練習できたりもするんですけど。自分たち法政大学とかは学内で練習できるような施設ではなかったりもするので。そこで練習車両の調達だったりとか海岸を使うにも使用料をお支払いしたりとか。そこに関しても自分たちで年間の予算を決めた中で、限られた予算の中で練習をするというので練習できなかったりで。今回も量が多かったりで難しいコースではあるんですけど、基本の動作というのを忠実にやれば完走できるようなコースになっているので
。基礎を怠らないことが完走できるコツだったりするので、そこが欠けていたりすると完走が難しいという形になります。

ーー走行に点数をつけると
意外と自分の中では悔いの残る結果で。助手席の同乗減点であったりとか。そこは防げるミスではあったから45点ぐらいですね。

ーーなぜ小貨を
あまり理由はなくて。3年前の1年のときから乗用とかをやっていたんですけども。人数が足りなくなったからこっちにきてという感じで3年以上これをやったという形です。

ーー4年間を総括して
最初の方とか2年生のときのおととしの大会とかでは中間でタイムアップで失格というのがあったりとか、タイム的にも別に早くなかったりということがありました。今回でいうと同乗減点でペナルティはあったものの、タイムとか他の大学とかと張り合えるような形になって。それで、自分の代から競技の練習を2倍ぐらいに増やしたりとかで、3月にある全関東の大会とかでは団体で3位入賞とかも取ることができました。この競技に対して少ない練習量で質を高めるというのが今までのモットーだったんですけども、ここに質も量も両方加えて、予算も自分たちで頑張って調達してという形を通して、このフィギュアに関しても他の下級生とかも自分たちの技術が向上したりとか、4年生とか上級生たちも技術が向上して、完走できなかったところで完走できるようになったりとかというので、競技に対しての情熱がすごく大きく、今後への投資になるというか。そういう形で、法政の自動車部にとってフィギュアがより良いものになるんじゃないかなと思っています。自分の走りはあんまり満足してないですが、部全体で見たら価値あることなのかなと考えています。

矢崎 智大 選手

ーー試合を振り返って
本番に強くないタイプなので心臓バクバクしながら、なんとか心を落ち着かせながらやったんですけど。本番で出せるであろう自分のポテンシャルを出しきれたかなと思っているので。やっちゃったなという感じはないです。思ったとおりというか、できてよかったなというのが今の第1感想です。(ーー大きなミスなく)自分の中ではミスはなかったんですけど。ちょくちょくペナルティはあったみたいなんですけど。大幅に缶を踏みつぶすとかはなさそうなので、とりあえず安心かなと思っています。

ーー団体3位という結果を受けて
シンプルにうれしいというのと。みんなで頑張ってきたことが形に残るのが1番うれしいなと思っているので。この勢いを止めないまま次につなげていきたいので。フィギュアだけじゃなくてジムカーナだったりとかダートであったりとか。そっちの方にも団体の順位を残せるように頑張っていきたいなと思います。

ーー戦略は
今日はショートコースになって。最後のセクションに行くときにそれを見据えた攻略をしていたんですけど。今回なくなったということでそこの攻略を切って、最後そのままいけるようにアレンジを加えたというのがポイントでした。

ーー走行に点数をつけると
結局聞いたら脱接しちゃったので80点ぐらいかなと。でも本番でそれぐらい出せたらいいかなと僕は思っているので出し切ったかなと。

ーー直前のコース変更はよくあることか
例年この時期が雨に当たっていて、去年も台風でそもそも大会自体が中止になったりしていたので。事前からもしかしたらあるだろうなというのはこっちでも話していたので、予想通りというかそこまで慌てたことはないですね。イレギュラーという感じではなかったです。想定内の感じだったと思います。(ーー見据えたうえで練習しているのか)そこまではしないんですけど、ちゃんと本コースをフルでやるのを想定して。なくなったら当日に相談してこう切れるよねとか、最後ここで何もせずできるよねみたいなのをちょっとすり合わせて、いけると思うというのを確認して挑みました。

ーー試合前には入念なイメージトレーニングをしていたが
自分的にはマインドというか本番で緊張しがちなので、とにかく落ち着かせながら。そこまで詰めるわけではないんですけど、「できるな」というのをイメージして1回走ったときに「うわ、なんだこれ」とならないように自分の頭の中で軽く本物のコースっぽいものをイメージしてやっていました。(ーー試合前のルーティンという形か)そうですね。フィギュアに関しては全関東大会が3月ぐらい(2026年3月21日)にあったんですけどそこで結構失敗しちゃって。そのときの反省を生かして緊張するというので、入念な準備をしました。

ーー4年間を総括して
実は中高からずっと自動車をやっていて、10年目ぐらいなんですけど。スピード競技とはまた別でフィギュアというのも最後選手になれて1年間戦えたので、そこは自分を評価したいかなと思います。ジムカーナの方は早々に選手争いから離れたので、フィギュアだけでも選手になって戦えたのは良かったなと思っています。


川口 流偉 選手

ーー試合を振り返って
自分の中の出来的には70点ぐらいですね。思っていなかったところでのミスというのが出てしまったので、そこが点数の原因かなと思います。(ーーミスとは)ボックスと呼ばれる箱の中でちょっと車がはみ出てしまってのミスとか、あと輪確(指定された車輪を小さな枠の中に収めて停止するポイント)という何輪かを入れなきゃいけないところに1回で入らなかったりとか、そういうミスがあります。

ーー団体3位という結果を受けて
自分1人ではだせなかった結果だと思うので、4人全員がタイムを残せて入賞できたことは本当に良かったなと思っています。この結果をまた次の世代につなげられるように技術を継承していければいいなと思います。

ーー戦略は
とにかく焦らないということです。焦ると動作が遅れてしまって予測してなかった車の動きになってしまうので。焦らないというのが第一です。

ーー走行まで時間があったが考えたことは
基本的に頭の中でコースの光景を思い浮かべてイメトレというのは何回も繰り返して。本番でどうだっけとわからなくなることがないように心がけました。

ーー引退レースで悔いが残る形か
本番で100パーセントを出せたかと言われると出せていないので少し残るんですけれども。今までのフィギュアの大会の中では1番自分としてしっくりくる結果が出たんじゃないかと思っています。

ーー4年間を総括して
4年間は意外と長いようで短いので、もう毎日がむしゃらにここまで来れたので。本当に他の同期にも感謝していますし、他の部員にもすごく感謝していますね。

西川 匠 選手

ーー試合を振り返って
練習でできていたところが意外とできなかったりもしたので、そこは悔しいかなというのはありつつも。基本的には練習通りに走れたので、普段通りではないですけど、落ち着いて走れてよかったかなというふうに思います。

ーー団体3位という結果を受けて
3位という順位を非常にうれしく思っているんですけども。自動車部はみんなでタイムをだして団体の順位を取るのが醍醐味だなというふうに常々思っていたので。最後の全日本の大会で3位という結果をだすことができて非常にうれしいと思っています。ここでノウハウとか獲得できたものがあると思うので、前の2人も言ってくれた通りなんですけども。このままずっと勝てるという環境を作り続けてほしいなというふうに思います。

ーー戦略は
コースが前に発表されてそれを元に練習していくという形なので、戦略というと色々あるんですけど。コースの攻略自体は練習で考えたことがいろいろあるので、そこに忠実に走るというのが1つと。あとは当日どう過ごすかで、なるべくあえて他の人の走りを見ないという。もう自分との戦いということにして、走りに集中するというところを戦略としては意識していました。

ーー走行に点数をつけると
結構やっちゃったので。6.5割ぐらいですかね、割合で言うと。ノーミスでいきたかったんですけど、ミスが目立ってたかなというところで。そこで6.5割ぐらいですね。(ーー良かった部分は)制限時間があるので、まず1番に制限時間内に完走できたというところがあるのと。あとは4年間やってきて、基本的な動作とか操作みたいなところはブラッシュアップしたうえでのこの結果だったので、そこは良かったなと思います。

ーー走行順が早い中で緊張は
他の人の走りをあんまり見ないようにしている分、最初の方が全然良かったので。早い方が緊張しなくてすむので。むしろ最後の方とかになるとどんどん緊張してくるので。最初にもうさっさと(走行を)終わらせて、あとは他の人の走りを応援できます。(ーー当日行われたコースの短縮による影響は)コースの最後の方が難しいところだったので、短縮したおかげでそこがなくなって。もちろんそれはライバルも一緒なんですけど、自分としては1個山がなくなったのかなみたいな感じなので。そこはむしろあんまり影響しなくて、逆にいい影響を持っていました。

ーー4年間を総括して
4年間いろんなことがありましたけど、最後にこうやって全日本の大会に出て終われたので。そこは良かったかなと思いますね。今のフィギュアという競技で選手になりたいけどなれないとか、そもそも選手になるというのはあんまり興味が持てなかったりとか。そういう時期もあったんですけど、最終的にはこうやって選手として大会に出て終われたというのが4年間としては1番良かったかなというふうに思いますね。

(取材・撮影:川邊暖乃、宮川茉優)

関連記事一覧