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【陸上競技】天皇賜盃第89回日本学生対校選手権  松本大会新・連覇達成! 400mHルーキー黒川堂々の2位、110mH横地、樋口陸が表彰台に!!

天皇賜盃第89回日本学生対校選手権
2020年9月11日(金)、12日(土)、13日(日)
新潟・デンカビッグスワンスタジアム

日本学生対校選手権(全カレ)が3日間に渡り開催された。前半戦は入賞者なしと苦戦を強いられた法大だったが、最終日には男子800mに出場した松本が大会新で連覇を達成。男子400mHではルーキー黒川が2位に、そして男子110mHでは横地、樋口陸が2,3位に入り表彰台に上った。対校得点では、男子トラック5位、男子総合6位という成績を残した。

※今回、写真は全て法政大学体育会陸上競技部に提供していただきました。

連覇を果たした松本

試合結果

種目別結果

種目 ラウンド 選手名 記録 順位
男子100m 予選 2 桑田成仁 10秒45 (+1.6) 2着
5 樋口陸人 DNS
6 勝瀬健大 10秒50(-0.4) 2着
準決勝 1 桑田 10秒46(+0.7) 4着
2 勝瀬 10秒45(+1.5) 4着
男子200m 予選 2 江藤拓都 DNS
3 勝瀬 21秒21(+2.7) 5着
4 樋口一馬 21秒52(+0.9) 3着
準決勝 2 樋口一 21秒20(-0.3) 4着
3 勝瀬 21秒88(+0.3) 7着
男子400m 予選 1 白井一央 48秒90 7着
4 富田大智 48秒65 8着
男子800m 予選 2 児玉悠作 1分52秒14 3着
6 松本純弥 1分50秒47 1着
決勝 松本 1分47秒02 優勝
男子110mH 予選 1 吉間海斗 14秒10 (-0.1) 2着
2 樋口陸 14秒20(+0.0) 4着
4 横地大雅 13秒94(+2.0) 1着
準決勝 1 樋口陸 13秒95(+0.1) 2着
2 横地 13秒91(+0.5) 2着
2 吉間 14秒09(+0.5) 6着
決勝 横地 13秒86(-0.3) 2位
樋口陸 13秒86(-0.3) 3位
男子400mH 予選 3 黒川和樹 50秒92 1着
決勝 黒川 49秒19 2位
男子4×100mR 予選 3 桑田 39秒22 1着
樋口陸
江藤
樋口一
決勝 桑田 DQ
樋口陸
勝瀬
樋口一
男子4×400mR 予選 3 富田 3分11秒79 4着
村石怜司
児玉
澤田夏輝
決勝 澤田 3分08秒59 5位
村石
児玉
松本
男子走幅跳 決勝 日高修杜 7m02(+2.4) 14位
男子三段跳 決勝 秋山裕樹 15m26 (+0.1) 14位
女子100m 予選 1 田植晶子 12秒28 (-0.7) 5着
女子200m 予選 1 熊谷遥未 26秒28(-0.2) 4着
2 川中葵琳 25秒33(+1.7) 5着
女子400m 予選 1 樋口夏美 59秒01 6着
女子800m 予選 4 宮治河奈 2分13秒16 6着
女子400mH 予選 1 樋口夏 1分03秒82 6着
5 中野なみち 1分04秒22 6着
女子4×100mR 予選 3 柴田絹子 46秒80 3着
川中
熊谷
田植
女子4×400mR 予選 3 中野 3分54秒37 6着
田植
宮治
樋口夏

戦評

男子100m

複数入賞が期待される男子100m。初日、予選第2組には大会直前に10秒34の自己ベストをマークしている桑田成仁(3)が登場した。上手くスピードに乗った走りで最後まで首位争いを演じ、この組2着でゴール。タイムも10秒45(+1.6)と好調な滑り出しを見せた。最終組には苅部監督が調子がいいと絶賛する勝瀬健大(4)が挑んだ。スタートから勢いよく飛び出した勝瀬は同組2着10秒50(-0.4)という結果でゴールし桑田と共に翌日の準決勝に駒を進めた。
2日目、各組2着までとタイムの良い2名が決勝に進むことができる条件の中、まずスタートラインに立ったのが昨年も準決勝の舞台を経験した桑田。スタートから中盤までは2着争いを繰り広げたものの、最終的に4着でフィニッシュ。タイムは10秒46(+0.7)と予選からタイムを伸ばすことはできなかった。続く準決勝第2組には勝瀬が登場。スタート前には独特のパフォーマンスを魅せたが、レースになると一変、力強い走りで最後まで上位争いを展開。最終的に10秒45(+1.5)と昨日からタイムは伸ばしたが、この組4着で決勝進出のラインにあと一歩及ばなかった。

男子200m

男子200mには、4年生の勝瀬と樋口一が出場した。大会前に自己ベストを更新する好調ぶりを見せていた2人。予選第3組に登場した勝瀬は、上位から少し離されるも食らいつく粘り強さを見せ、21秒21(+2.7)の5着でフィニッシュ。予選第4組に出場した樋口一は、好スタートを切り中盤から上位に躍り出る。最後は流す余裕を見せ予選通過ラインの3番手をキープ。勝瀬もタイムで拾われ、共に準決勝進出を決めた。しかし、準決勝では両者ともに決勝進出は叶わなかった。樋口一は21秒20(-0.3)で2着と0秒13差で惜しくも決勝進出を逃した。勝瀬はスピードに乗り切れず7着となった。

男子400m

男子400mには白井一央(2)と富田大智(1)が出場した。予選第1組に登場した白井は、力強いスタートを切る。しかし、実力を出し切ることができず、48秒90。7着でフィニッシュした。高校時代にU20日本選手権で優勝経験のあるルーキー富田は、予選第4組に登場。1年生ながら堂々とした走りでレースを展開するが、後半伸びきることができず。48秒65というタイムで8着。両者とも予選敗退となり、悔しい結果となった。

男子800m

男子800mに、法大からは2人の選手が出場した。今大会初出場となる児玉悠作(2)は、序盤から先頭集団に食らいつき、400m通過後もペースを落とすことなく3着。初出場ながら健闘を見せたが、決勝進出とはならなかった。 前回大会の覇者・松本純弥(2)は、序盤は集団の最後尾を走り、残り300mで一気に加速しトップに躍り出る。そのまま、後続を突き放し余裕を持って1着でレースを終えた。
迎えた決勝。松本は、今年8月のセイコーGGPで敗北を喫した金子魅玖人(中大)へのリベンジ戦となった。レース序盤、予選と同じく最後尾を走行し、400m通過地点から、じりじりと集団との距離を詰め前を捉える。残り300mでトップの瀬戸口大地(山梨学院大)の後ろにつき、ゴール直前で追い抜いた。松本は、自己新記録・大会新記録という功績で、前回大会に続いて優勝を果たした。


圧巻の走りで優勝を飾った松本

男子110mH

男子110mHには、前回大会入賞の吉間海斗(4)、樋口陸人(3)、全カレ前に13秒67(+2.0)の自己ベストをマークしていた横地大雅(2)が出場した。予選第1組に登場したのは吉間。安定した走りで最後は余裕を見せながら、着順で準決勝進出を決める。続く第2組。混戦が見られたこの組には樋口陸が登場。14秒20(+0.0)という記録で見事に予選突破。横地は最終第4組。着実なハードリングで1着フィニッシュ。3人そろって準決勝へと駒を進める。
準決勝では第1組に樋口陸が登場。最高のスタートを切ると勢いそのままに2着でフィニッシュし決勝進出を決めた。そして第2組には吉間と横地が登場。序盤は横一線で進んだ展開の第2組。横地は終盤にかけてスピードに乗り2着で決勝進出を決める。しかし吉間は中盤以降ペースが上がらず惜しくも6着と決勝進出を逃した。
そして迎えた決勝。序盤から村竹ラシッド(順大)と樋口陸が抜け出た展開が繰り広げられる。そこに続き横地も粘りの好走を見せると、横地が2位、樋口陸が3位でフィニッシュし表彰台に法大勢2人が上がる快挙達成となった。

110mh R
接戦の中メダルを獲得した横地と樋口陸

男子400mH

メガネとヘアバンドがトレードマークのスーパールーキー、黒川和樹(1)が1年生らしからぬ圧巻の走りで会場をどよめかせた。 男子400mH、3組目で登場した黒川は終盤に追い上げを見せる。最後は後ろを確認する余裕を見せ、組1着、50秒92でフィニッシュ。全体2番手で決勝進出を決めた。 そして迎えた決勝。中盤に先頭に立ち、レースを引っ張るも、最後のハードルに足が当たり、体勢を崩した。最後のストレートで山本竜大(日大)に抜かされ、2位でフィニッシュ。優勝こそ逃したものの、U20日本歴代3位となる好記録を樹立。1年生らしからぬ堂々とした走りを見せ、スタンドに向けて笑顔で手を振った。


笑顔で表彰台に上ったルーキー黒川

男子4×100mR

昨年は5位入賞という結果を残した男子4×100mR。予選では1走の桑田が初っ端から上位に立つ。さらに2走、3走の樋口陸と江藤拓都(4)が一気に抜け、4走の樋口一にトップでバトンパス。そのままの勢いでゴールまで突き抜け、見事に予選1位通過を果たした。しかし、予選レースで江藤が肉離れに。決勝には代わって勝瀬が出場した。ゴール時点では3位かどうかという位置についていたが、2走から3走のバトンパスがオーバーゾーンとなってしまい、無念の失格。関東インカレでのリベンジに期待したい。

4x100R3-4 R
懸命な思いでバトンをつないだ男子4×100mR

男子4×400mR

男子4×400mRには富田、村石怜司(2)、児玉、澤田夏輝(3)のフレッシュな顔ぶれで挑んだ。タイムの良い上位8チームが決勝に進出できる条件の中で、各選手が必死になって最後までバトンをつなぎ3分11秒79でフィニッシュ。全体で7番目の好タイムをマークし、昨年果たせなかった決勝進出を決めた。最終日の決勝では、澤田、村石、児玉に加え、800mで連覇を達成した松本の4人がバトンをつないだ。先日の予選でアンカーを務めた澤田がスタートを切ると、続いてバトンを受け取った村石が急速に追い上げ一時は3位にまで浮上する。第3走者は児玉。急速に雨脚が強まり土砂降りとなった悪天候の中、力強い走りで前を追う。松本にバトンが渡ると、前の選手との間をしっかりとつめ、順位を一つ上げて6位でフィニッシュ。東海大の失格により、最終的には5位という結果になった。1位の日大と2位の早大が大会記録を出すなど、ハイレベルな戦いが見られたこのレース。オレンジと紺のユニフォームは見事な力走を見せてくれた。

男子 跳躍

男子走幅跳の決勝に登場したのは日髙修杜(3)。トップ8への生き残りをかけ、各選手に与えられたチャンスは2回のみという今大会。日髙は1本目で7m02(+2.4)をマークする。続く2本目で勝負をかけるも、上手く合わせることができず、悔しさをにじませながらピッチを去ることとなった。

男子三段跳の決勝に挑んだのは秋山裕樹(2)。走幅跳と同様、後半戦に挑むには前半2回の跳躍で8位までに入ることが条件となる今大会。1回目、リズム良くスタートするも秋山は15m26(+0.1)で12番手に。次の跳躍で4つ順位を上げたい秋山だったが、体勢が崩れ、不完全な跳躍となり13m54(+0.4)に終わった。後半戦には進めず悔しさが残る今大会となったが、次の大会では大きく飛躍を遂げた秋山の姿を期待したい。

女子100m

女子100mには大学ラストイヤーとなる田植晶子(4)が出場。昨年の全カレではけがのため思うような結果を出すことができなかった。その悔しさを晴らすべく迎えた今大会。全カレ前には11秒台を出すなど好調を見せていたが、予選ではトップ争いに絡むことができず、組5着の12秒28(-0.7)という結果となり惜しくも準決勝進出を逃した。

女子200m

女子200mには熊谷遥未(1)と川中葵琳(1)の2人のルーキーが挑んだ。熊谷は序盤からトップに離されずに、しっかり前を捉えて走るが、4着。川中は200m通過地点で、横並びでトップを狙うも、ゴール地点で競り負け5着。両者とも苦い全カレデビューとなったが、大きな経験になった。

女子400m

女子400mには樋口夏美(2)が出場。樋口夏が走る予選第1組は、序盤からハイペースでレースが進む。ラストの直線で粘りを見せるも、組6着でフィニッシュ。決勝に駒を進めることはできなかった。

女子800m

女子800m予選には宮治河奈(3)が出場した。集団の中ほどに位置取り、レースを進める。しかし、終盤のペースアップに対応しきれず、組6着でフィニッシュ。自己ベストに迫るタイムを出すも決勝進出はならなかった。

女子400mH

女子400mHには樋口夏と中野なみち(1)が出場。樋口夏は序盤から出遅れ、6着でフィニッシュ。一方、中野も中盤まで先頭に食らいつくも、終盤に差を広げられ6着でフィニッシュ。両者ともに予選敗退となった。

女子4×400mR

女子4×400mRは中野、田植、宮治、樋口夏のメンバーで挑んだ。各選手が最初から積極的に飛ばし、上位チームに果敢に食らいついたものの、予選突破はならなかった。

女子4×100mR

入賞を目標に掲げ、メンバーの過半数を下級生が占めるフレッシュな布陣で臨んだ女子4×100mリレー。期待のルーキー川中や熊谷も力走し、最後には4走の田植がぐっと追い上げを見せたが、惜しくも予選通過とはならなかった。タイムは昨年より縮んでいるが、それでもあと少しでつかみ損ねた決勝への切符。現時点では10月に開催予定の関東インカレで今回の雪辱を果たしたい。

w4x100R4 R
着実に力を伸ばす女子チーム

(記事・守本咲希、小倉明莉、須藤大樹、山岡菜月、岩田かおり、海津航、根本成、吉本侑樹、齋藤彩名)

フォトギャラリー

  • 松本は見事連覇を果たした
  • 圧巻の走りを見せた黒川
  • 4x100R3-4 R懸命にバトンをつないだ男子リレー
  • w4x100R4 Rアンカーを務めた田植
  • 110mh R110mHでW入賞を果たした

 

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