【サッカー】後半は風上を生かし攻勢をかけるも、得点が遠くスコアレスドロー。
JR東日本カップ第90回関東大学サッカーリーグ戦1部 第5節対早稲田大
2016年4月30日(土)
多摩市立陸上競技場
前節国士館大戦は前半の早い時間に2点を決め、試合を支配して勝利を収めた。今節の相手は、現在好調で2位につけている早稲田大。前半は、勢いがある相手に押し込まれるシーンもあったが、後半風上に立ち、ゲームを支配した。しかし、決定的なチャンスは少なくスコアレスドローに終わった。
試合結果
トータル試合結果
0 早稲田大学 |
0 | 前半 | 0 | 0 法政大学 |
---|---|---|---|---|
0 | 後半 | 0 |
得点とアシスト
時間 | 大学 | 得点者 | アシスト |
---|
メンバー
法政大学 監督: 長山一也 |
||
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21 | GK | 関口亮助 |
2 | DF | 山田将之 |
4 | DF | 柳沢拓希 |
6 | DF | 伊藤航希 |
23 | MF | 黒柳駿 |
37 | MF | 大西遼太郎 |
36 | MF |
大迫柊斗 |
14 | MF | 上田慧亮 →玉田(90+12分) |
31 | MF | 青柳燎汰 →紺野(86分) |
22 | MF | 永戸勝也 |
26 | FW | ディサロ燦シルヴァーノ |
サブメンバー | ||
1 | GK | 林翔太 |
33 | DF | 加藤威吹樹 |
34 | DF | 前谷崇博 |
29 | MF | 長倉颯 |
32 | MF | 紺野和也 |
38 | MF | 末木裕也 |
18 | FW | 玉田晃太郎 |
※(カッコ内)は、選手の学年、および交代した時間を表示しています。
マッチレビュー
前節、国士大に勝利した勢いそのままに、勝ち星を積み重ねたい法大。対するは今季3勝1分と未だ負けなしの早大。法大にとっては昨季、目の前で胴上げをされた相手だけに、選手たちはただならぬ思いで試合に臨んだ。
前半、風下側のピッチとなった法大。ロングボールは風に押し戻されるため、中盤の連携から崩したいところだが、早大の素早いプレスに苦戦。11分には永戸勝也(スポ4)のCKのこぼれ球にディサロ燦シルヴァーノ(経2)が反応したが、シュートはゴール左に逸れる。その後も右サイドの大迫柊斗(経2)がクロスを供給するも、早大DF陣の堅固なブロックをこじ開けることはできない。一方の早大は今季4試合で3得点のFW中山雄希を中心にスムーズな攻撃を見せる。30分、中盤から右サイドへ展開した早大は、今来俊介がクロスを供給。中山がヘディングで合わせるもボールは枠の外。その後は両チームともに攻撃の糸口をつかめず、スコアレスで前半を終える。先制点を奪って逃げ切るという勝利パターンの法大だが、前半のシュート数は今季最少の2本に抑えられ、主導権を握ることができない。
エンドが変わった後半、一転して風上になった法大は攻勢に出る。53分、中央の大西遼太郎(社1)から右サイドバックの山田将之(経4)へつなぎ、最後は永戸が左足でボレーを放つもシュートはサイドネット。早大は後半開始から流れを変える男、相馬勇紀を投入するも、法大DF伊藤航希(社4)のマークに遭い、好機を作り出せない。そんな中、クリアボールを処理しようとした青柳燎汰(現2)と大迫が衝突するアクシデント。プレーが止まり、ピッチに倒れたまま起き上がれない大迫。レフェリーが試合をとめて、救急車で搬送された。プレー再開後、法大は交代で入った紺野和也(現1)らが積極的に素早いカウンターを仕掛けるも、前線が手薄でゴール前まで運ぶことができない。またロングボールを入れ、ディサロが相手DFに競り勝っても、セカンドボールを相手に拾われるという場面が多く見受けられた。中断した影響で後半アディショナルタイムは15分。決定機は90+6分に訪れた。永戸からパスを受けた上田慧亮(現3)がペナルティーアーク付近からシュートを放つも、早大GK後藤雅明の好セーブに阻まれネットを揺らすことはできない。その後も両チームともにカウンターから好機をうかがうが、ゴールには至らず試合終了。
前節終了時点で2位につけていた早大相手に引き分けたが、試合終了のホイッスルとともに法大の選手たちはうなだれた。前半こそ膠着状態だったものの、後半に入ってからは法大の時間帯が続いただけに、勝ち点3が欲しい試合だった。DF陣は2試合連続の完封で健闘したが、伊藤は「僕らのボール回しのあたりでもっと余裕を作れたら、余裕を持ってシュートを打てる状況を生み出せるのかな」と試合後振り返った。次節には首位の桐蔭横浜大が待ち構える。チーム全体としてゴールに向かう意識を共有できるかが勝利の鍵となるだろう。(小島雄太)
監督・選手コメント
長山一也監督
—今日の総括
後半うちの流れの時にゴール決めきることができない。ゴールに向かう姿勢のところも含めて、まだ足りないところがあるのかなと思います。仕掛けのところもそうですし、チームとしても個で行けないのだったら細かく擦り合わせて、コミニケーションとってユニットで崩していくということをもっとやっていかないと点は取れないのかなと思います。それはチームとしての課題です。しかし、失点が0というのは、勝ち点1は取れるので、そこで満足はしてないですけど、1つ取れれば状況は変わっていくと思うので、チームとしてチャレンジしていきたいなと思います。
—大迫選手のケガの状態は
額のところが切れてて、流血してました。救急車くるまでに止まったんですが、何針か縫っている状況だと思います。これから本人と会って確認してきます。
—試合が中断したが、そこでどういう指示を出したか
ウチの流れになっているというのはあったので、そこで一つ取りに行こうというのと、背後へのボール1発でというのがワセダさんにはあるのでそこの準備をできるようにと指示しました。
—5試合終了して2勝2敗1分けという成績だが、どのように捉えているか
基本的には、負け試合はなかったと思うので2敗したのは痛いです。ただ、ゲーム内容のところを見ると開幕から良くはなってきていると思うので、そこはチームとしての進歩で守備のところでは評価でき流と思います、しかし、今日みたいな試合で前線の選手がゴールに向かってプレーできないところが課題だと思います。そこを修正できるともっと勝てるようになると思います。引き分けも勝ちにできて、負けもなくなるのかなと思います。負けたゲームも1点差なので、そこで点が取れておけば負け試合はなかったのかなと思います。そこが5試合やった中でもっとゴールに向かってプレーすることと最後の質を含めて意識を変えていかないと点を取れないのかなということがあります。成績はよくはないと思いますが、イーブンなので。何をやっていかないといけないかというのは、はっきりしているので前向きにとらえていきたいなと思います。
—次節は、首位に立つ桐蔭横浜大との対戦だが
相手は攻撃的なチームなので、まずは守備をしっかりやっていきたいと思います。3試合連続無失点をしたいですし、明らかな課題の得点のところを1週間しっかりと準備して、勝ち点3取れるようにやっていきたいと思います。
柳沢拓希
ー試合を振り返って
勝てたゲームだと思います。課題として得点が取れないというのが昨年からあるので、そこが響いてしまいました。
ーロングボールの多い展開となったが
早稲田はそういうチームっていうのは分かってました。前半は風もあって後手に回るシーンがあったんですけど、0に抑えられたので、結果としては良かったと思います。
ー1年生の大西選手へのサポートについて
ミスが続いた時とかは後ろから声をかけたりしています。後ろは4年生が揃っているので、そのあたりはサポートしています。
ー今年は3バックだが
うちはワイドに仕掛けられる選手がいて、3バックだと彼らが高い位置をとれるので、よりゴールに向かってプレーできているかなと思います。
ー試合が中断する場面もあったが
どのように点を取るかについて、チームで話していました。あとは大迫の分までしっかりやってやろうということをみんな言っていました。
ー2試合連続での完封となったが
素直にディフェンス陣としては嬉しいです。ただ攻撃陣が点を取れない時に、後ろの選手がセットプレーで得点できたりすれば簡単なゲームがもっと増えると思っています。そういう面では自分達もより得点への意識を強めていきたいです。
ー次節に向けて
今日の引き分けは切り替えて、次勝てるようにしっかり準備してやっていきます。
伊藤航希
―今日の試合を振り返って
勝ち点3取れた試合だなっていうのが1番の感想ですかね。
―昨季、目の前で優勝を決められた早大との試合でしたが
僕自身、去年その時に怪我もしていて、試合に関わっていなかったっていうのもあるので、僕自身はあまり特別な思いとかは正直なかったですけど、でもチーム全体として、やっぱり去年ああやって目の前で胴上げされてっていうのは非常に悔しい思いがあったので、次も全体として絶対に借りを返そうっていうのは監督、コーチ、選手含めてみんなでそういう一体感はありました。
―早大で特に警戒していた選手は
やっぱり途中から出てくる相馬選手はアシストもしているので、途中から入ってくるからしっかりケアするようにっていうのは言われてました。
―相手は中盤のプレスが早かった印象だが
やっぱり関東リーグの中で1番そういうところ、プレスだったり頑張るっていうところ。細かく頑張ってくるチームに対して、自分たちがそれにばっかり付き合うのではなくて、1個外すパスだったり、ボール回しの中で相手のことを揺さぶれたらいいなっていうことを試合前には言っていたんですけど、それができる部分もあったんですけど、やっぱりもう少しその回数を増やしたかったなというのが正直な感想です。
―その中で今日も無失点に抑えたが
自分自身、今年は拓希(柳沢拓希)とヤマ(山田将之)と3バックやってて、正直他の2人もだと思うんですけど自信を持っていて、無失点に抑える自信はあったので、あとは僕らが攻撃に余裕が出るようなビルドアップをすることができればなと。守備はこれをスタンダードにしていくのが、当たり前のように無失点にできたらなと思います。
―第5節を終えてチームの課題は
やっぱり点を取ることが1番の課題かなと思っています。それは前の選手だけじゃなくて。もちろん前の選手のシュートの精度っていうのもあるんですけど、前の選手だけの原因ってわけでもなくて、前の選手も後ろの選手も含め、無失点でも前の選手のプレスが良かったから無失点だったかもしれないし、点が取れない時は僕らのボール回しのあたりでもっと余裕を作れたらもっと余裕を持ってシュートを打てる状況を生み出せるのかなと思うので、チーム全体でやっぱり点を取ること、セットプレーも含めてそこは1番の課題かなと思います。
―次節の桐蔭横浜大戦に向けて
首位走ってるチームを直接引きずり降ろせるチャンスなので、必ず次は勝ち点3を取って、上との差を縮めて、継続するのではなく縮められるように頑張ります。
上田慧亮
ー今日の試合、前半を振り返って
前半、向かい風だったのでちょっと展開が難しかったんですけど、そんな中でもバックの人たちがしっかり守ってくれて、前もチャンスあったので攻撃陣の3人でなんとか崩して点までいければよかったんですけど、そこで決められなかったのでズルズルいったのかなっていう感じです。
ー後半は自らシュートを打つ場面もあったが
まだ(点を)決めれてないので、正直まだちょっとやっていかないとなっていうのは感じてますし、そんなに大量得点で勝ってる試合もないので、前の攻撃陣が点とれないと今日みたいに後ろが守ってくれても勝ちきれないので、点とることだけを意識してやってます。
ーチームの雰囲気は
前半0-0で終えれたので、後半はもうみんないけいけでやっていけていたんですけど、だからこそ点をとれればよかったなっていうのはありますね。
ー今日のコンディション
全然よかったんですけど、最近練習とか練習試合でもよかっただけに、今日は勝ちきりたかったですね。
ー今年から14番をつけているが、その経緯は
僕前橋育英出身で、14番って結構エース番号だったんですけど、去年まで白石(智之=平28年卒)がつけていて、育英の先輩で。尊敬してたので、そういったのでつけているので、恥じないように(笑)、やっていきたいと思います。
ー1年生が入ってきて、意識していること
基本のびのびやらせてあげようっていうのは、思ってます。僕そんなに言うタイプではないので。
ー次節に向けて
桐蔭横浜のほうが上位なので、そこで勝って勝ち点差を縮めてまだ連勝してないので、これからどんどん連勝していければ。いい流れをつくっていきたいと思います。
フォトギャラリー
- 円陣で気合いを入れ直す
- 安定したセーブを見せるGK関口
- 守備で安定感をもたらしている伊藤
- 前半、再三にわたって仕掛けた大迫
- 攻守にわたってハードワークした黒柳
- シャドーの一角に入った上田
- 惜しいシュートがあったディサロ
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