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【硬式野球】東京六大学野球春季リーグ戦 第4週 対早大1回戦 あと一本が出ず・・・ミスも響き惜しくも敗戦

硬式野球

【硬式野球】東京六大学野球春季リーグ戦 第4週 対早大1回戦 あと一本が出ず・・・ミスも響き惜しくも敗戦

東京六大学野球春季リーグ戦
2016年4月30日(土)
神宮球場

7季ぶりの悲願へ、これ以上の敗戦は避けたい法大。初回に金子凌(キャ4)の適時打で先制するも、その裏に野選などで逆転を許す。1点差で迎えた最終回、相手投手を攻め立て好機を演出するも、あと一本が出ず惜敗した。

utiawase
粘りの投球も勝利に結びつかず

試合結果

トータル試合結果

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
法 大 2 0 2 0 0 0 0 0 0 4 9 0
早 大 3 1 0 1 0 0 0 0 0 5 11 0

(法大)●玉熊(2勝1敗)、上條、熊谷ー森川
(早大)大竹、○北濱、小島ー吉見
 

 

打撃成績

打順 位置 選手 打率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 (8)  大西千   4   2   0  .400 遊ゴロ 四球   中前安    左飛     二内安
2 (6) 水谷 4 1 0 .174 右中間二 二飛   投犠打     空三振    空三振
3 (4) 川口 4 1 0 .280 死球   左前安  右飛     空三振   中飛
4 (3) 柴田 3 0 0 .318 見三振   四球 遊ゴロ     中飛    
5 (5) 金子凌 4 1 2 .333 中前安②   遊併殺   三ゴロ      中飛   
6 (9) 小林 3 1 1 .400 中飛   右前安①   中飛     四球  
7 (2) 森川 4 1 0 .421   左飛  左前安   空三振     遊併殺  
8 (7) 清水二 2 1 1 .385   四球 左前安①     死球      空三振 
9 (1) 玉熊 1 0 0 .143   投犠打 投直            
  H 福田光 1 0 0 .000           三併殺      
  1 上條 0 0 0                  
  1 熊谷 0 0 0 .000                  
  H 向山 1 1 0 .500                  左前安
  R 中川 0 0 0                  
    31 9 4 .285                  

 

投手成績

  球数 打者 防御率
 玉熊   5   87   26   10   8   0   5  5.25
上條 1 24 5 1 3 1 0 4.91
熊谷 2 27 6 0 3 0 0 5.27
9 138 37 11 14  1  5 5.79

 

ベンチ入りメンバー

10 森川 (営4=桐蔭学園) 2 川口 (人2=横浜)  29 向山 (営2=法政二) 
11 森脇 (経2=掛川西) 3 森 (キャ3=日大三) 1 大西千 (営2=阪南大)
12 三浦 (法4=三重) 4 柴田 (文4=東邦) 7 米田 (営4=智弁学園)
14 内沢 (キャ1=八戸工大一) 5 水谷 (営3=大阪桐蔭) 8 清水二 (法3=中京大中京)
16  玉熊 (法4=北海) 6 大崎 (法3=智弁学園) 28 中川 (経4=法政二)
17 熊谷 (キャ3=平塚学園) 9 金子凌 (キャ4=日大三) 31 手崎 (人4=至学館)
18 上條 (キャ2=市立川越) 23 原田 (法2=春日部共栄) 38 舩曳 (キャ1=天理)
22 駒場 (文3=鹿沼) 24 小林 (法2=中京大中京)    
27 中村浩 (営2=多良木) 25 福田光 (人1=大阪桐蔭)    

 

リーグ戦結果(04/30現在)

  明大 慶大 早大 立大 法大 東大 試合 勝点 勝率
―― △○●○        ○●○  4   2   2  .667 
△●○● ――     ○○  ○  6 4 2 1 .667 
    ―― ●●  ○○  5 3 2 1 .600
     ○○ ――  ○●●    5 3 2 1 .600
  ●●  ●  ●○○ ――   6 2 4 1 .333
●○●   ●●    ―― 6 1  5  0 .167
 

戦評

  早大から勝ち点を奪い、混戦の六大学リーグを制するための足掛かりとしたい法大。今季はリーグ戦で初戦に勝利できておらず、チームを勢いづけるため絶対に勝利を収めたい今日の1戦。先発は立大戦で完投勝利を含む魂の3連投で勝ち点をもたらす大活躍を見せた玉熊将一(法4)。対する早大の先発は大竹耕太郎。このカードまで防御率リーグトップと持ち味の投手力をいかんなく発揮している早大。どう打ち崩すのかがカギとなる。
 
  ここまでチーム打率2割8分と強打を誇る法大打撃陣は、初回から鮮やかな先制劇を決めた。2死二、三塁で打席に立ったのは、これまでのリーグ戦で6打点を記録し勝負強さが光る金子。今日もそのバットで期待に応えた。大竹の3球目に合わせ、中前適時打で2点を先制。しかし、このリードを守ることができない。直後の1回裏、3番三倉進に適時打を浴び、さらに1死二、三塁のピンチ。迎えた打者は5番の立花玲央。打ち取った打球は名手水谷友生也(営3)のもとへ。しかし、本塁への送球が逸れまさかの野選で同点に追いつかれる。
 
  その後2点を奪われ2-4と苦しい状況の中、3回に法大が再びチャンスを迎える。2死三塁で小林満平(法2)が意地の左前適時打。さらに後続も続き一、二塁の場面で清水雄二(法3)も左前適時打で同点とした。直球が浮いていたという玉熊は変化球を駆使し、我慢の投球が続く。毎回のように出塁を許し、4回も2死一、二塁として2番吉見を迎えた。4球目、打ち取った当たりだったものの、右翼手の前にポトリと落ちる適時打でさらにリードを広げられてしまう。
 
  その後は両チームリリーフした投手が好投を見せ8回までスコアボードに0が並ぶ。1点差のままついに9回に突入。マウンドに立つのは小島和哉。1死後、代打向山基生(営2)がリーグ戦初安打で出塁すると、1番大西千洋(営2)も気迫のヘッドスライディングを見せ内野安打。1死一、二塁で迎えるは2番水谷は三振に倒れるも、その間にダブルスチールを決め、2死二、三塁。オレンジ一色に染まった3塁側スタンドからチャンス法政響くなか、3番川口凌(人2)が打席に入る。しかし4球目を叩くも打ち上げてしまい、最後は中飛でゲームセット。最終回の好機もあと一歩及ばず、惜しくも初戦を落としてしまった。
 
  守備の乱れから失点してしまい勝利を手にすることができなかった法大。試合後は選手も無念の表情を浮かべた。勝ち点獲得、そして優勝へ向かうためにはもう負けは許されない。すべての法大ファンのために。オレンジの魂を見せつけるのはまさに今だろう。 (石川大悟)

クローズアップ

向山基生 (高いポテンシャルを秘める右打者 リーグ戦初安打を記録)

  いい感触が手に残っていた。鋭い打球は遊撃手の正面を突くもグラブをはじき、スコアボードには「H」のランプがともる。うれしいリーグ戦初安打に、向山も塁上で笑顔を見せた。

  これまで悔しい日々を送っていた。高校時代は3番・サードが定位置だった向山。しかし大学では同学年の大西千、川口らがスタメンに名を連ねる中、自分はベンチメンバー止まり。「同級生が頑張っているのに、自分は何をしているんだろう」と思うこともあったという。それに加え今季は調子が上向かず試行錯誤を重ねていた。それでも青木久典監督はオープン戦、そしてリーグ戦でも代打として起用し続けていた。

  今日も、チャンスが与えられた。1点を追う最終回。対するは、左腕の小島。カウント2-1から体をたたんで引っ張り初安打。「辛抱強く使ってくれた」青木監督への、恩返しの一打だった。

  今の自身の現状を「失うものはない」と話し、背水の覚悟で打席に立つ向山。今日の初安打から得たものは、きっと大きい。(伊藤華子)

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監督・選手コメント

青木久典 監督 

—競った試合でしたが、あと一歩及びませんでした
9回はできるだけの策はしたつもりですが、1球の執念であったり、あと一本だったり1点だったり、今日は「1」に泣きましたね。

—3回途中から登板した北濱投手に苦しみました
中盤以降は打線に元気がなかったですね。相手の投手も良くて、狙い球を絞り切れなかった部分があります。

—初回のミスが最後まで響きました
試合後のミーティングでもよく言ったんですけど、後々の試合の流れに影響しましたからね。あそこを1点で防いでいれば同点だったので、重いプレーになってしまいました。

—向山選手は大学初安打を放ちました
法政二高の付属の選手でもありますが、付属の選手といえどもスポーツ推薦と変わらないぐらいのポテンシャルを持っています。よく期待に応えてくれたと思います。

—明日に向けて
ここからの粘りが、うちの強みだと思っていますので、まずは明日しっかり勝って月曜につなげたいと思います。

森川大樹 主将

—玉熊投手について
球が高かったです。あとは、野手のミスもあって点を取られたので、少し不運だったかなと思います。

—守備の乱れに関して
普段するような選手ではないですし、やってもらったら困るので、切り替えて欲しいと思います。

—上條投手、熊谷投手について
調子は良かったと思います。

—打撃面は
1安打しましたけど、エンドランの場面で詰まってフライをあげてしまったので、チームが行くぞって時にもったいなかったなという感じです。

—打撃好調の要因は  
オフの期間にしっかり振りこんできたことですね。そこには自信があります。

—1戦目に勝てませんが
入りとかが悪いのかなという感じです。

—先週は空き週でしたが
早稲田のデータをみたり、早稲田を想定して練習しました。

—明日への意気込み
明日負けると勝ち点を取られてしまうので、まず第3戦に持ち込めるようがんばります。

金子凌也 副将

—試合を振り返って
先制できたのは良かったですね。けど、その後のチャンスでもう一本が出なかったのとミスが1点差負けにつながったと思います。もう一本、一打が出なかった試合でしたね。

—先制の適時打について
打った球はインコースのまっすぐだと思います。思っきって振った結果が落ちてくれましたね。柴田が三振してしまって、次の僕もだめだとチームとしても良くないと思ったので、なんとかランナー返そうと思って打席に立ちました。結果的に2点入って良かったですね。

—中盤から登板した北濱投手に抑えられましたが
低めに集めて、まっすぐもクセのある球でいいとこに集まって打ちあぐねたと思います。

—チームは攻守でミスが目立ちました
ミスしたら、流れをこっちに持ってこれないと思うので、明日は締まった試合にしたいです。

—最終回の粘りは明日に繋がってくと思いますが 
そうですね。それは絶対あると思うので、明日は入りからいい形で入りたいですね。

—明日先発が予想される竹内投手について
今シーズンとてもコントロールが良くて、キャッチャーが構えたとこに投げている印象なので、甘く入った1球を仕留めたいと思います。

—明日への意気込みをお願いします
明日と月曜日の試合に勝って勝ち点取ります。

 玉熊将一 投手

—惜しくも勝利にあと一歩及びませんでした。今日の試合を振り返っていかがですか
せっかく野手に先制してもらったんですけど、自分が打たれて逆転されてしまい、試合を作ることができなくて申し訳ないです。

—初回に点を許した場面では、焦りはありましたか 
甘いボールを痛打されていたので、初回はなんとか切り抜けようと思いました。次の回からは甘いボールを与えないように意識しました。

—森川選手や青木監督から声をかけられる場面も見られました
ポンポン投げるのではなく、間をあけて自分たちのリズムに持っていくように、ということを言われました。

—回を重ねるごとに、本来の調子が出てきたように感じました
それでも、先頭打者に打たれてしまっているのでなんとか先頭打者は抑えなきゃいけないなと思っています。

—早大打線の印象はいかがですか
みんなバットを振れているのですが、コースに決まれば抑えられるなという感じはしたので自分次第ですね。

—6回に登板した上條選手には、何か声をかけましたか  
直接声をかけてはいませんが、ベンチから「絶対0で行けよ」と。

—次の登板までに、どのように調整されますか  
今日は結構打たれてしまったので、反省するところは反省して、しっかり自分のボールを決めることを意識して頑張りたいです。

—明日に向けての意気込みをお願いします  
明日勝たないと明後日はないので、一戦必勝で頑張りたいと思います。

 熊谷拓也 投手

—今日の投球を振り返って
僕が終盤に投げることで流れを変えようと思ってマウンドに上がったので、逆転はできなかったですけど力強い投球ができたと思います。

—落ち着いた投球に見えましたが
自分自身も落ち着いていました。何球か外れる球があったのでそれをなくしていけばより良い投球になると思います。

—序盤、試合を見ていて感じたこと  
うちも打って相手も打って打ち合いになる試合なのかなと思っていました。玉熊さんもなんとか粘って上條も粘って投げていたので、ここは僕が投げて完全に流れを持ってこようと思って投球しました。

—7回はこの試合初めて三者凡退に相手を抑えましたが  
そこは特に気にしてないです。一人一人打者を抑えるだけなので。

—そのイニングでは球速149キロを出しましたが
投げている最中は意識はしてなかったです。149キロ出たということは、自信と言ったらおかしいですけど、まだまだこれから伸ばさなくてはならないことだと思います。ストレートはピッチャーの永遠の課題でもあるのでそこは追求していきたいと思います。

—空き週に取り組んだこと
投球の力具合を良い意味で適当に投げることを常に意識するようにしました。体が投げるときにぶれないように腹筋で止めるというのはキャッチボールからずっと意識して投げていました。

—明日への意気込み
明日負けたら勝ち点を奪われるのでなんとしても明日明後日勝って、そのためにチーム一丸となって勝ちます。

 小林満平 外野手

—今日の試合を振り返って
1点差で競ったゲームだったので、最後何とか逆転したかったです。相手の小島投手も粘り強く投げていたので、今日は悔しいです。

—外野手としての出場が定着しつつあります
打つ方はそこそこいい調子なんどすけど、守備はいまいちです。今日も記録ではヒットだったんですけど、捕れそうだなという打球が何球かあったりして、まだまだだなという感じです。外野手というより打ってるから使ってもらっているという感じなので、頑張って打ちます。

—練習でも外野をしているのですか  
ここ最近はずっと外野をやっているんですけど、ようやく外野の難しさが分かってきました。最初は怖いもの知らずでいけたんですけど、最近は難しいですね。

—今日は6番での出場でした
2番でも6番でもつなぐことが自分の役割なので、今日もタイムリーが打ててよかったです。

—そのタイムリーを打った打席を振り返って
初回の打席で少しおよいだんですけど、カーブをいい感じに打てていたので、真っ直ぐでもカーブでもどちらでも打てるようにずっとネクストから準備していました。追い込まれてから食らい付く形になって、あのヒットは結構うれしかったです。

—試合前まで4割超えで打率3位でした
順位の変動は激しいので、そこはあまり気にせずに、1試合1本を目標に積み重ねて、最終的に3割を超えていればいいなと思います。コツコツと打っていきたいです。

—チーム全体で打撃が好調ですが、チームで徹底していることなどはありますか
去年より長打を打てる選手が少なく、つなごうという意識を強く持っているので、それがいい結果につながっているのかなと思います。

—明日への意気込み
立教のときも初戦負けて2戦で巻き返したので、明日絶対勝って、月曜日に勝ち点を取りたいです。

 向山基生 内野手

—リーグ戦初ヒットです。打った球は  
ど真ん中低めのストレートです。

—狙っていたのですか
2ボール1ストライクでバッティングカウントだったので、甘い球をどんどん打っていこうと思っていました。

—打ったときの感触は  
バッチリでした。ショートの正面を突いたので捕られるかなと思ったんですけど、運良く打球が逸れてショートを越えてくれたので良かったです。

—監督からはどのような言葉をかけられて打席へ入ったのですか  
バッティング練習のときから「体を開くなよ」と言われていて。それだけを少し頭に入れながら、思い切って積極的に行こうと思っていました。

—「体を開くなよ」というのはいつから言われていたのですか
最近はずっと言われていました。監督さんからはいろいろ指導されています。

—監督の指導に対して思うところは  
このシーズンはあまり調子が良くなくて、監督さんにはいろいろ言われていました。自分を辛抱強く使ってくれたので、そこは感謝したいです。

—交代したあと、どのような気持ちで試合を見ていましたか
自分の結果は良かったですけど、チームが勝たないと意味がないので。「つないでくれ」という気持ちで見ていました。

—スタメンで出場するのと、代打で出場するのとでは、気持ちの面で異なると思いますが  
そうですね。今の自分は「失うものは無いな」という気持ちで出ているので。高校のときはレギュラーで打たなきゃという気持ちだったので。今は思い切ってという感じですね。

—周囲の2年生が活躍する中で思うところは
頑張れという気持ちはもちろんあるんですけど、正直悔しい気持ちが一番あって。同級生が出ているのに自分は何しているんだろうなと思うこともありました。とりあえず、今はリーグ戦なので必死に頑張りたいです。

—打ち方が独特ですね
意識はしていないんです。生まれ持ったものです。小学校のころからずっとあの打ち方ですね。

—今日のミーティングではどのような話がありましたか
1勝落としたことはしっかりと頭に入れて、今日のミスは明日は切り替えられると思うので、3回戦に持ち込めるようにという話をしました。

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