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【硬式野球】東京六大学野球2021秋季リーグ戦 第4週 立大1回戦 8失点で大敗も チーム一丸で懸命なプレーを見せ、『感謝』の思いを伝えた!

東京六大学野球2021秋季リーグ戦 第4週 立大1回戦
2021年10月9日(土)
神宮球場

新型コロナウイルスの集団感染が部内で発生した影響により、第4週の本日が開幕日となった法大。初回に先制するも、調整不足が響き投手陣は8失点とリードを保てなかった。しかし7点ビハインドで迎えた最終回、諸橋駿(法4=中京大中京)の神宮初アーチとなる2ランで2点を返すなど、チーム一丸となったプレーを見せ、『感謝』の思いを伝えた。

 

2季連続で開幕投手を務めた三浦

試合結果

トータル試合結果

1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
法 大 1 0 0 0 0 0 0 0 2 3 11 1
立 大 2 0 0 3 0 2 1 0 X 8 13 0

(法大)●三浦、扇谷、尾﨑、古屋敷—村上
(立大)○池田陽、野口、島田、栗尾—黒岩
[本塁打] 荒木1号ソロ(6回=扇谷)、黒岩1号ソロ(7回=古屋敷)、諸橋1号2ラン(9回=栗尾)

 

打撃成績

打順 位置 選手 打率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 (9) 西村 4 1 0 .250 右安 中飛 遊ゴ 三振  
H 野尻 1 1 0 1.00   右2
2 (7) 宮﨑 3 2 0 .667 右2 三振 右2 四球  
1 古屋敷 0 0 0  —
H 吉安 1 0 0 .000     右飛
3 (8) 岡田悠 4 0 0 .000 右飛 二直 一ゴ 二ゴ  四球
4 (4) 齊藤大 4 1 0 .250 四球 左安 右飛 遊ゴ 三振
5 (3) 4 1 1 .250 右安① 遊飛 右飛 右飛
6 (5)6 今泉 3 1 0 .333 三振 中安 四球   三振
7 (2) 村上 3 1 0 .333 中飛   投安 遊ゴ  
 H 小池 1 0 0 .000 左飛
8 (6) 海﨑 2 0 0 .000 一ゴ 中飛  
 H 高原 1 0 0 .000     二併
 5 中原 1 1 0 1.00     右安
9 (1) 三浦 1 1 0 1.00   左安   一犠
 1 扇谷 0 0 0  —    
 1 尾﨑 0 0 0  —    
H7 諸橋 2 1 2 .500     三振 左本②
35 11 3 .314

 

投手成績

球数 打者 防御率
三浦 4 94 23 9 2 1 5 11.25
扇谷 1 0/3 20 5 2 0 0 2 18.00
尾﨑 1 22 5 1 2 1 0 0.00
古屋敷 2 22 7 1 0 0 1 4.50
8 158 40 13 4 2 8 10.92

 

ベンチ入りメンバー

10 三浦銀二(キャ4=福岡大大濠) 42 吉安遼哉(法1=大阪桐蔭) 3 小池智也(営4=八戸学院光星)
15 石田旭昇(文3=東筑) 2 中原輝也(人4=尽誠学園) 7 諸橋駿(法4=中京大中京)
16 尾﨑完太(キャ2=滋賀学園) 4 齊藤大輝(人3=横浜) 8 宮﨑秀太(営3=天理)
18 古屋敷匠眞(営4=八戸工大一) 5 松田憲之朗(キャ3=龍谷大平安) 25 野尻幸輝(営3=木更津総合)
19 扇谷莉(営3=東邦) 6 海﨑雄太(文3=埼玉栄) 33 西村友哉(法1=中京大中京)
26 篠木健太郎(営1=木更津総合) 24 高原侑希(法2=福井工大福井) 37 浦和博(キャ2=鳴門)
47 武冨陸(営2=日大藤沢) 35 今泉颯太(法2=中京大中京) 38 木下将吾(文3=静岡)
20 是澤涼輔(現3=健大高崎) 36 高田桐利(営3=広陵)
27 村上喬一朗(法3=東福岡) 1 岡田悠希(人4=龍谷大平安)

戦評

新型コロナウイルスの集団感染による活動休止を経て、法大は約1か月半ぶりの対外試合となる立大との秋季リーグ開幕戦を迎えた。

先発は昨季開幕戦でノーヒット・ワンランを達成した三浦銀二(キャ4=福岡大大濠)。スタメンには1番・西村友哉(法1=中京大中京)、5番・浦和博(キャ2=鳴門)と初出場の選手に加え、3年生以下が8人とフレッシュなメンバーが顔を揃えた。

試合は初回から動く。先頭の西村が初安打となる右前打を放つと、続く2番・宮﨑秀太(営3=天理)の右中間二塁打で無死二・三塁といきなり得点機を作ると、3番・岡田悠希(人4=龍谷大平安)は右飛を放つ。この当たりで三塁走者・西村はスタートを切るも、右翼手・道原慧の好返球でタッチアウト。得点の機会を逃したかと思われたが、その後一、三塁から浦の初安打初打点となる右適時打で1点を先制する。


自身初安打がチームの今季初安打にもなった西村

試合を有利に進めたのも束の間。先発の三浦がピリッとしない。初回、連打を許すと、自身のボークからさらにピンチを拡大させてしまう。その後、内野ゴロと適時打で2点を献上し、あっさりと逆転を許す。さらに4回には、道原や4番・東怜央に適時打を浴び、3失点。三浦はこの回で降板。球数94、被安打9、5失点の内容での降板となり、「悪いなりに試合を作れずチームに迷惑をかけました」と苦しい投球となった。


要所を締めることができず、三浦は4回5失点で降板

反撃したい打線だったが、初回以降、走者を出しながらも得点が入らない。4回には6番・今泉颯太(法2=中京大中京)、7番・村上喬一朗(法3=東福岡)が連打を放ち、無死一、二塁のチャンスを作るも後続が続かず。5回には宮﨑の二塁打で無死二塁とするも、得点には至らなかった。

5回からマウンドに上がったのは、20年春季以来の登板となった扇谷莉(営3=東邦)。扇谷は5回をこの試合初となる3者凡退に抑える。しかし6回に本塁打と安打を浴び、降板。尾﨑完太(キャ2=滋賀学園)へスイッチするも適時打を許し、悪い流れを断ち切ることができない。さらに7回から登板した古屋敷匠眞(営4=八戸工大一)も失点し、投手陣は総崩れとなってしまった。

意地を見せたい法大打線は9回にようやく反撃。一死から中原輝也(人4=尽誠学園)が右前打。続く諸橋駿(法4=中京大中京)が「振り負けないように打ちにいきました」とリーグ戦初本塁打となる2ランを放ち、点差を詰める。さらに代打・野尻幸輝(営3=木更津総合)が二塁打を放ち、その後一、三塁に。一気に攻勢をかけたかったが、4番・齊藤大輝(人3=横浜)が三振に倒れ、3-8でゲームセットとなった。


諸橋は最終回にリーグ戦初アーチとなる2ランを放った

打線は11安打を放つも、わずか3得点。チャンスを作りながらも、得点にはなかなか結び付けることができなかった。投手陣も被安打13、8失点と投打ともにかみ合わず、19日間で10試合を戦う異例のシーズンは黒星スタートとなった。一方で9回の野尻の好走塁をはじめとして積極的なプレーが多く見え、『懸命さ』が伝わったこの試合。最終回に本塁打を放った諸橋が「大会関係者並びに他5大学のご協力で試合ができました。感謝の気持ちでいっぱいです」と語るように、選手たちの『感謝』の思いが伝わる試合でもあった。

(記事:大井涼平、写真:五嶋健)

クローズアップ:諸橋駿

法大随一の熱い男が、待ちに待った神宮の地で大きな希望の一打を放った。

諸橋駿(法4=中京大中京)は昨季、途中けがで一時離脱するも8試合に出場。リーグ戦初出場のシーズンでありながらも上々の結果を残し、メンバーの入れ替えがあった今季もベンチ入りを果たした。

今日の試合では、大きく点差を開けられる展開の中、7回に代打で出場。見逃し三振に倒れたものの、その裏から左翼の守備に就き、臨んだ9回の第2打席。「振り負けないように」と強気で打ちに行った2球目を見事に捉え、今季チーム初となる左越2点本塁打を放った。諸橋が神宮で本塁打を放ったのは1年次の秋季フレッシュトーナメント以来。「絶対にリーグ戦で打ちたいと思っていたので、打てて率直に嬉しい」と喜びをみせた。
部内でのクラスター発生による活動停止期間を「自分のやれることは全てやっていたので不安は全くなかった」と振り返った諸橋。諸橋が自身の売りとする強気のバッティングは、止まった時間をものともせず、法大に大きな希望をもたらすアーチをかけた。

特別なシーズンの幕開けに際し、「大会関係者並びに他5大学のご協力で試合ができたことに感謝の気持ちでいっぱい」と語った諸橋。自身の打席を振り返り、「1打席目で仕留められなければ代打の意味がない。1打席で仕留めるために今日以上の準備をしなければいけない」と反省の言葉を残した。諸橋の打撃は、攻撃力不足を課題とする法大には必要不可欠だ。ラストシーズンを迎え、感謝の思いを胸に走り始めた諸橋の全力プレーから目が離せない。

(相田遼介)

選手インタビュー

三浦銀二 主将

ー今日の試合を振り返って
悔しい結果になってすごく歯痒いです。

ー特別なシーズンとなりました。どんな思いを持って投げられましたか
最後のシーズンでもありキャプテンという立場でしっかり投げようと思ってました。

ー以前の取材の際に調整度合いは50%程度とおっしゃっていましたが、今日の試合の調子は
調子は悪かったですけど、悪いなりに試合を作れずチームに迷惑をかけました。

ー今日の試合で試合で見つかったご自身の課題は
全部です。

ー主将として見て、チームの雰囲気はいかがでしょうか
最終回の雰囲気で初回からいけたらまた違った結果になってたかもしれません。

ー明日の試合に向けて一言お願いします
明日以降も勝てるように最善を尽くします。

扇谷莉 投手

ー今日の試合を振り返って
良い面も悪い面も出ました。

ー約1年半ぶりの登板でしたがどのような気持ちでマウンドに上がりましたか
チームが苦しい試合展開の中で自分が流れを変えようという気持ちでした。

ーリーグ戦開幕までの間意識していたことは
とにかく焦らず自分のピッチングができるように心がけました。

ー自身の強みは
身長があるので角度のあるストレートと変化球だと思っています。

ー明日以降の意気込みをお願いします
神宮で試合をさせてもらえる喜びを力に変えて全力で腕を振りたいと思います。

諸橋駿 外野手

ー今日の試合を振り返って
先制できたのはとても良かったですが、守備のミス、チャンスを作りながらも点を取りきれなかったこと、こういった野球をしているようでは今後も勝てないので、チームとして今日の良かったところ悪かったところを見直し、明日以降につなげていきたいです。

ー今日は7回、代打からの途中出場でした
試合前から準備は出来ていましたが、1打席目で仕留めれなければ代打の意味がないので1打席で仕留めるために今日以上の準備をしなければいけないと思います。

ーご自身のリーグ戦初の本塁打となりました
今までやってきたことが神宮球場で出せた結果です。

ー本塁打の打席で意識していたことは
相手投手も思い切って攻めてきていたので、振り負けないようにと打ちにいきました。

ー神宮で放った初めての本塁打の感触は
1年生のフレッシュリーグぶりのホームランで、絶対にリーグ戦で打ちたいと思っていました。打てて率直に嬉しいです。

ー特別なシーズンを迎えましたが、初戦を戦ってみて感じたことなどは
まず、私達法政大学野球部のクラスターが発生したにもかかわらず大会関係者並びに他5大学のご協力で試合ができ、感謝の気持ちでいっぱいです。観客が入った神宮球場での野球は楽しかったです。

ー開幕前の調整などに不安はありましたか
自粛中も自分のやれる事は全てやっていたので不安は全くなかったです。

ー今季の目標は
リーグ戦優勝、日本一に貢献することです。

ー次戦への意気込みをお願いします
まだまだこれからなので一戦必勝で戦っていきたいです。

野尻幸輝 外野手

ー途中からの出場でしたがベンチの中から試合状況をどのように見ていましたか
ベンチにいる選手は視野を広く持ち、出ている選手が気付けないところをアドバイスしていく必要があるので、冷静に見ていました。

ー本塁打の後に打席が回ってきました。どのような気持ちで打席に入りましたか
4年生の意地を見せてもらった後なので、なんとしても出塁しようと思っていました。

ー初球を二塁打にしましたが、あの走塁について教えてください
点差があり、危険な走塁にはなりましたが、ランナー1塁と2塁ではチームのムードも違うと思ったので、いけるという感覚で走りました。

ー時期が遅れての初戦となりましたがどのように調整しましたか
クラスターになってしまったのは仕方ないことで、その時間を自分と向き合ういい時間にできたので、自分の中ではプラスにすることができました。

ー明日の試合に向けての意気込みをお願いします
初戦は落としましたが、まだ優勝の余地は十分にあるので、万全な準備をして最善を尽くします。

浦和博 外野手

ー第1打席、どんな気持ちでバッターボックスへ入りましたか
2アウトだったので、ランナーは意識せず、単打を打つことを意識しました。

ー綺麗な右方向への適時打でした。手応えはいかがでしたか
手応えはあまり良くなかったですが、いいところに飛んでくれて良かったです。

ー今日は早いカウントからバットを出していました。積極的に行こうという気持ちはあったのでしょうか
はい。ありました。

ー現在の打撃の状態は
良くはないですが、凡打の内容は良いのでこれから上がっていくと思います。

ー次のゲームに向けての意気込みをお願いします
打撃でも守備でもチームに貢献できるように頑張ります。

西村友哉 外野手

ースタメンに選ばれた心境は
とても身が引き締まる思いになりました。

ー初打席で安打を放ったことについて率直な気持ちは
素直に嬉しかったです。

ーリードオフマンとしての役割はどのような事を意識していますか
自分の後ろには凄い打者が多くいるので、その人たちに繋ぐ意識で打席に立ってます。

ー予定とは遅れて初戦を迎えました。自身の調子は
良くは無いので、これから上げていきたいです。

ー次戦に向けて意気込みをお願いします
出場出来ることに感謝して、勝ちにこだわって戦いたいと思います。

フォトギャラリー

試合の写真は、スポーツ法政新聞会の公式ツイッター、また公式インスタグラムに掲載いたします。

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