• HOME
  • 記事
  • 硬式野球
  • 【硬式野球】東京六大学野球2022春季リーグ戦 第4週 慶大2回戦 今泉、宮﨑の適時打で2度追いつくも、最後は本塁打を浴びサヨナラ負け

【硬式野球】東京六大学野球2022春季リーグ戦 第4週 慶大2回戦 今泉、宮﨑の適時打で2度追いつくも、最後は本塁打を浴びサヨナラ負け

東京六大学野球2022春季リーグ戦 第4週 慶大2回戦
2022年5月1日(日)
神宮球場

1回戦でサヨナラ勝を果たした良い流れのまま、二連勝で勝ち点奪取を目指した慶大2回戦。先発の尾﨑完太(キャ3=滋賀学園)が相手1番・萩尾に初球をスタンドに運ばれ、二試合続けて先制を許す。しかし前日同点3ランの今泉颯太(法3=中京大中京)の適時打で、同点に追いつく。さらに1点ビハインドとなった7回に絶好調の宮﨑秀太(営4=天理)の適時打で、再び同点に。しかし9回にここまで好投の武冨陸(営3=日大藤沢)がまたしても萩尾に一発を浴び、サヨナラ負けを喫した。まさに萩尾で始まり、萩尾で終わるゲームとなった。

昨日の結末とは対照的となった

試合結果

トータル試合結果

1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
法 大 0 0 0 1 0 0 1 0 0 2 5 0
慶 大 1 0 0 0 0 1 0 0 1x 5 1

(法大)尾﨑、塙、●武冨—村上
(慶大)外丸、生井、渡部淳、〇橋本達—善波
[本塁打] 萩尾1号ソロ(1回、尾﨑)、萩尾2号ソロ(9回、武冨)

打撃成績

打順 位置 選手 打率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 (8) 宮﨑 4 2 1 .474 中安 二ゴ 三振 右三①
8 西村 .000
2 (7) 高田 1 0 0 .000 捕犠 四球 死球 中飛
3 (4) 齊藤大 3 1 0 .143 左安 遊併 三振 四球
4 (3) 3 0 0 .167 四球 三失 三振 一併
5 (5) 今泉 3 1 1 .318 一ゴ 右二① 死球 右飛
6 (6) 海﨑 4 0 0 .200 三振 三振 三振 二ゴ
7 (9) 野尻 4 1 0 .167 左飛 一ゴ 中安 左飛
8 (2) 村上 2 0 0 .211 三振 投ゴ 捕犠
9 (1) 尾﨑 1 0 0 .333 投ゴ
1 1 0 0 .000 右飛
H 大柿 1 0 0 .000 一ゴ
武冨
27 5 2 .228

 

投手成績

球数 打者 防御率
尾﨑 3 2/3 81 18 3 4 4 1 4.91
2 1/3 23 9 1 1 1 1 0.87
武冨 2 1/3 51 10 1 2 2 1 1.74
8 1/3 155 37 5 7 7 3 3.78

 

ベンチ入りメンバー

10 齊藤大輝(人4=横浜) 22 是澤涼輔(現福4=健大高崎) 25 内海貴斗(人3=横浜)
12 山本大雅(法4=三重) 32 久保田碧月(営3=高川学園) 31 鈴木大照(文2=明徳義塾)
13 塙雄裕(法3=常総学院) 4 高田桐利(営4=広陵) 1 野尻幸輝(営4=木更津総合)
15 石田旭昇(文4=東筑) 5 松田憲之朗(キャ4=龍谷大平安) 8 宮﨑秀太(営4=天理)
16 尾﨑完太(キャ3=滋賀学園) 6 海﨑雄太(文4=埼玉栄) 33 西村友哉(法2=中京大中京)
17 武冨陸(営3=日大藤沢) 7 今泉颯太(法3=中京大中京) 34 平原大靖(文4=石見智翠館)
18 篠木健太郎(営2=木更津総合) 9 浦和博(キャ3=鳴門) 37 木下将吾(文4=静岡)
2 大柿廉太郎(法4=健大高崎) 23 肥後幸太(法4=法政二)
19 村上喬一朗(法4=東福岡) 24 高原侑希(法3=福井工大福井)

戦評

昨日とは一転、冷たい雨の降りしきる中、強敵・慶大との二戦目に臨んだ。昨日(初戦)の勢いそのままに、法大は二つ目の勝ち点獲得を目指した。

ここまで2試合連続二ケタ安打中の、打線は初回から好調ぶりを見せる。先頭・宮﨑秀太(営4=天理)の口火を切る痛烈な安打から始まり、三番・齊藤大輝(人4=横浜)の安打、四番・浦和博(キャ3=鳴門)の四球で、満塁のチャンスを作る。しかし相手先発・ルーキーの外丸東眞の勢いのある投球を前に、好機を活かすことはできなかった。

先発は鋭いスライダーが持ち味の左腕、尾﨑完太(キャ3=滋賀学園)。先発としては今季2回目の登板となる。立ち上がりを慎重に入りたかったところだが、先頭・萩尾匡也に初球をスタンドに運ばれ、早大2回戦から5試合連続で、相手に先制点を与えてしまう。ただそこからは悪い流れを引きずらず、その後は無失点に抑えた。


悪状況の中でも、粘りの投球を見せた尾﨑

1点を追う法大は4回、浦が出塁すると、初戦同点3ランの今泉が右中間を破る適時二塁打を放ち、1-1の同点とする。このまま逆転なるかという場面だったが、後続が続かず、同点止まりでこの回を終える。


適時打を放ち、ベンチに応える今泉

続く6回。4回裏途中で登板した二番手・塙雄裕(法3=常総学院)が四球と安打で、1死一、三塁とさると、八番・善波力にスクイズを決められ一点を失った。

1点ビハインドで迎えた7回。七番・野尻幸輝(営4=木更津総合)が安打で塁に出ると、八、九番の進塁打により三塁に進む。続くは一番・宮﨑。右方向への適時打三塁打で、野尻が生還。相手右翼の失策も絡み、その間に、宮﨑は本塁を狙うも惜しくもアウトになったが、2-2と再び同点に追いついた。


今日も好調ぶりを見せた宮﨑

そのまま同点で迎えた9回裏。プロ野球併用日であるため延長はなく、ここを抑えれば引き分けで試合が締まる。投手は7回裏から登板した三番手・武冨陸(営3=日大藤沢)。一死で相手打者は初回先頭打者本塁打を放った、萩尾。緊張感が漂う中、第一打席同様、初球を捉えられ、打球は無情にもスタンドへと消えていき、痛恨のサヨナラ負けを喫した。


今泉に抱きかかえられ、マウンドを降りる武冨

初回、そして最終回に萩尾から本塁打を浴び、悔しい敗戦となった二回戦。これで1勝1敗のタイとなり、勝負はいよいよ三回戦に突入する。三回戦目はこれまで二年間は新型コロナウイルス感染拡大の影響で勝ち点などシステムに変更があったため、4年生を除くと初めての経験となる。

明日は勝った方が、勝ち点獲得となる。4季ぶりの優勝に向けて大きく左右する、まさに大一番と言っても過言ではない。必ず勝利し、優勝への道を切り拓く。

(記事:伊藤朱音 写真:大井涼平)

クローズアップ:今泉颯太

「法大は投手陣が盤石だ」。何度も言われてきたこの言葉は、法大の魅力を表すと同時に、課題である得点力不足に苦しむチーム状況を意味していた。しかし、この課題に対してチーム全体で徹底的に取り組んできた今年の法大打線は一味違う。彼らを指導するコーチ陣にもそう自信を持って言わせる要因の一つは、今泉颯太(法3=中京大中京)の躍動に違いない。

無死一塁で迎えた2打席目。外野守備の頭を大きく超えた打球はそのままフェンスに直撃。右翼手からの返球は本塁に届くことなく、一塁走者の浦和博(キャ3=鳴門)が生還する十分な当たりだった。

ここまで全試合に5番で出場する今泉は開幕から毎試合安打を放ち、状態の良さを維持。記憶に新しい昨日の3ラン本塁打など、今季は、これまで幾度となくチームを勝利に導いている勝負強い打撃で、クリーンナップの一角を担っている。

今日も先制点を挙げた慶大に食らいつく一打を放った今泉だが、「初回のチャンスで1本出せれば」と自分への厳しさを垣間見せた。培ってきた実力に加え、勝利に対する貪欲さを持つ一面も。チームにとって欠かせない存在となった今泉の活躍は、優勝が狙える位置にいる法大の命運を握っている。

(記事・山中麻祐子)

選手インタビュー

齊藤大輝 主将

ー今日の試合を振り返って
なかなか逆転が出来ず、慶應さんのリズムの中の試合展開だったと思います。初回に何点か入れてればもっと試合展開が変わったと思います。

ー雨が降る難しいコンデションの中での試合となりましたが、チームで心掛けていたことは
「ゴロを転がせばなにかある、積極的にバットを振っていこう」と話しました。

ーここ2試合で5出塁です。自身の打撃の調子は
すごくバットが振れてきて、今は打てる気しかしません!

ー明日は今季初の第3戦目となりますが、今日の試合から修正したいところは
攻守ともに、初回を大事にしたいです!

ー明日の試合への意気込みをお願いします
絶対にチーム全員で勝利を勝ち取ります。

宮﨑秀太 副将

ー悔しいサヨナラ負けという結果でしたが今日の試合を振り返って
初回のチャンスを活かしたかったです。

ー7回には、一時同点に追いつくタイムリーを放ちましたがどのような気持ちで打席に入りましたか
ほぼ無心で打席に立ちました。

ー途中交代となりましたが、身体の状態は
軽い脳震盪くらいました。

ー第1、2戦を振り返っての慶大の印象は
すごく良いチームだと思います。

ーいよいよ明日は第3戦ですが、意気込みをお願いします
勝ちます。

今泉颯太 選手

ー今日の試合を振り返って
初回のチャンスで一本出せれば、試合展開が優位になっていたと思います。

ー同点となる適時二塁打の場面、打席で心がけていたことは
甘い球を逆らわずに振り抜こうと思っていました。

ー開幕から続いている好調の要因は
打席で迷いなく打てているからだと思います。

ーホームランも増えていますが、その辺りへの意識は
ヒットの延長がホームランなのであまり意識していないです。

ー次戦に向けて意気込みをお願いします
絶対に勝ち点とります!

尾﨑完太 選手

ー今日の投球を振り返って
先発を任されて自分が抑えないといけないのに、先頭に本塁打を打たれ悔しいです。

ー立ち上がりに意識したことは
先制点だけはやらないと思いマウンドに向かいました。

ー先頭打者に本塁打を浴びてからの切り替えは
法大の打者陣なら直ぐに取り返してくれると、思い慌てることなく冷静に投げれました。

ー自身初となる、3戦目以降に向けての意気込みをお願いします
勝ちます。

試合の写真は、スポーツ法政新聞会の公式ツイッター、また公式インスタグラムに掲載いたします。

関連記事一覧