2022年3月21日(月・祝)、23日(水)
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開幕カードの慶大戦で勝ち点を獲得し、好スタートを切った法大。休む間もなく、第2週には立大とのカードが組まれている。立大相手には昨季1勝を挙げるも、勝ち点獲得とはならなかった。2019年秋以来の勝ち点獲得へ向けて進む法大ナイン。その中、弊会は対戦相手の立大にインタビューを行った。第1回となる今回は立大を率いる溝口智成監督、主将を務める西川晋太郎内野手に話を伺った。
監督・選手インタビュー
溝口智成 監督
―昨年を振り返って
2年間主力だった選手が多かったので、少し経験に頼りすぎたかなというか、なんとか経験を生かしてやってくれるだろうという期待の中でゲームを進めることが多くなってしまって、厳しく1点を守るとか、なんとか1点をもぎ取るといったことが秋については淡白になってしまったかなという気がしてます。
―昨年の主力が卒業し、代替わりを迎えられています。難しさなどは
難しさは経験がないこと、それから神宮球場のあの雰囲気の中でどんなパフォーマンスができるかってところには不安はあります。難しいところだと思うんですけど、逆に言うと、新たな戦術だったり新たな試合の進め方というのを持ちやすく、これまでにとらわれない新たなやり方を0に近いところからやるということのやりやすさも一方であるので、その点をうまくコーディネートできたらなと思います。
―監督からして、今年の立大は
今あったように、代替わりのチームなので、これまでの戦い方とかこれまでの立教の試合の進め方に固執せずに、カラーになかったことであったり新たな戦術みたいなものにフレッシュなメンバーとフレッシュな気持ちでそういうことにチャレンジしていくチームにしたいなと思ってます。
―そのチームの今の状態は
今の状態はまだまだといった感じですかね。これで万全といったことはないですし、ずっとオープン戦を通じて、もっというとリーグ戦をやりながら成長をしていく、「もっと、もっと」と追及をしていき続けるチームじゃなきゃいけないと思っていますので、今時点での調子とはあまり気にしていなくて、どういう方向に向かっていってるかとか目指している方向に違いがないかどうか、選手がそういったことを理解しているかどうかということを把握しながらやっていく方が大事な時期だと思ってますので、仕上がりはまだまだですけど、方向性は間違っていないと思ってますので、そこを残りのオープン戦で仕上げていきたいなと思います。
―仕上げていきたい点というのは
ピッチャーの面、バッターの面、守りの面、仕上げていきたい面はいろいろあるんですけど、バッターで言ったら六大学のピッチャーはみんないいので、1打席でバッターに対してのいいボールはそんなに来ないですから、そのボールをいかに勇気を持って振れるか、自分のスイングが1回でできるようにしていくかが野手にとっては大事だと思いますし、ピッチャーにしては決め球の精度ですかね。カウントを整えても最後が甘くなったりして、勝負所でやられることが多いので、打ち取るときの決め球の精度を仕上げていくんじゃないかなと思っています。
―投手陣は池田陽佑投手や沖政宗投手が軸になる
そうですね。その2人が非常に経験がありますし、力としてもチームの中で上の方にいますので、その2人にはしっかり働いてもらわなきゃ困るなと思います。
―その中で投手陣の新星というのは
新2年生の投手には期待していて、吉野(蓮)、小畠(一心)、竹中(勇登)。この3人には非常に期待してますが、まだわからないですね。「よしいけるぞ」という感じではないので、あと一ヶ月でしっかり仕上げてほしいというのがあります。後はサウスポーの野口(裕斗)。新4年生でもありますし、貴重な左腕ですので、野口あたりが池田、沖の次に名前が上がるようになるとピッチングスタッフとしては厚みが増すかなと思ってます。
―今年の野手陣に関しては
ポジションで言うと、センターラインに(リーグ戦出場)経験者がいるんですね。キャッチャーの戸丸(秦吾)、セカンドの西川晋太郎、ショートが柴田恭佑、センターが安藤碧。この4人はリーグ戦を経験してますので、守備のセンターライン(のメンバー)は経験を生かしながら、新たな技術を付け加えてしっかり戦ってもらいたいのと、あとその両サイドですね。サード、ファースト、ライト、レフト。この辺に新しい力が加わってチームを作っていく感じです。
―今年の投打のキーマンとなるのは
智辯和歌山コンビですね。投手は池田、野手は西川晋太郎。この2人が投打のキーマンであることは間違いないです。
―法大の印象は
最近順位的には少し苦労されているのかなと思いますけど、選手個人が持つポテンシャル、力は高く、素晴らしいので、それが実力通り出されたらきついなのがいつも思っている印象です。今年もそういう存在です。
―特に警戒する選手などは
ピッチャー尾﨑(完太、キャ4=滋賀学園)くん、篠木(健太郎、営3=木更津総合)くん、その次も吉鶴(翔瑛、営3=木更津総合)くんがいますのでその3人。野手はずっと中軸を打っている浦(和博、キャ4)くん、内海貴斗(人4=横浜)くん、その辺ですかね。
―シーズンに向けての意気込み
代替わりのフレッシュなシーズンで、フレッシュな雰囲気をしっかり伝わるようなはつらつとしたプレーをしていきたいですし、そのプレーが優勝につながると思いますし、新生立教と言ったら大げさかもしれませんけども、そういう立教で神宮でしっかりプレーしたいなと思います。
(取材:皆川真輝)
溝口 智成(みぞぐち・ともなり)
1967年11月23日生まれ
神奈川県出身・湘南→立大→リクルート
『2014年に監督に就任すると、2017年には優勝に導いた。昨年は春に優勝争いを繰り広げるも、秋は低迷。4位に終わった。節目の10年目となる今季は”新生立教”を馬印に、フレッシュな選手とともにフレッシュな気持ちで戦う。』
西川晋太郎 主将
―昨季を振り返って
春と秋ともに優勝できなかったのがチームとして悔しかったです。個人としては、春は全く結果を残せなかったのですが、秋は少し良い成績だったので、自信になりました。
―立大の強みとは
去年のチームは4年生がメインで、今のメンバーはあまりリーグ戦を経験していないのですが、そこを強みにして、思い切ってプレーできるのが強みだと思っています。
―今季のチームの目標は
リーグ戦優勝ですね。
―立大に進学した理由は
東京六大学で、プレーできるのが良い経験になると思ったのと、練習会に参加させて頂いた時に感じたチームカラーが自分に合っていると感じたからです。
―高校時代で思い出に残っている試合は
最後の夏の星稜戦ですね。奥川(恭伸、現東京ヤクルト)が投げてきて、世代ナンバーワンのピッチャーと対戦したのですが、悔いなく終われたので印象に残っています。
―高校時代の練習は
大学よりも練習量が多くて、苦しい時の方が多かったです。僕らの学年が12人で、全体で36人しかおらず、全員が同じ練習をこなすので、すごく大変でした。
―副将の池田投手とは7年間同じチームでプレーすることになります
あいつが投げて、自分が守るということが多くて、向こうも自分のことを分かってくれていると思うので、その面では主将、副将としてチームを引っ張っていく上でプラスになるかなと思います。
―池田投手はどのような方ですか
頑固なところもありますけど、逆にそこがピッチャーとして良いところだと思います。
―今季からは主将に就任されました
自分は、練習中に元気を出してやってきたので、今まで通りの自分らしいプレーすることに加えて、責任感や周りのことをよく見て指摘するところをやっていきたいです。
―今季の個人の目標
打率3割以上と何かしらのタイトルを取りたいと思っています。
―オフシーズンに特に力を入れたことは
新チームになって、打撃と守備に課題が多かったので、自分も見直しました。
―ご自身の強みは
守備面だと粘り強いところだと思っています。打撃面では、常に前向きな気持ちでプレーしているところだと思います。
―主軸の山田健太(現日本生命)選手が抜け、西川選手に対するマークが厳しくなると思われます
どうなるかは分かりませんが、警戒された時は自分のスイングをすることしか考えていないです。
―山田選手からかけられた言葉は
LINEで「自分らしく頑張ればいいから」と言ってくれたので、このまま頑張ろうと思いました。
―卒業後の目標は
上のレベルでプレーすることを考えていて、野球を仕事にできるように頑張りたいです。
―立大で期待している選手は
新2年の桑垣(秀野)と新1年の丸山(一喜)は自分の中では期待しています。
―法大の印象は
個々の能力が毎年高くて、ハマれば止まらなくなるのではないかという恐怖感があります。
―ファンの方に向けてメッセージをお願いします
いつも応援してくださっているので、神宮で立教大学野球部が躍動している姿を見せたいと思っています。
(取材:盛岡惟吹)
西川 晋太郎 (にしかわ・しんたろう)
コミュニティ福祉学部4年 2001年8月10日生まれ
和歌山県出身・智辯和歌山
168㎝73kg・右投右打
昨季成績:11試合 46打席 43打数 13安打 1本塁打 5打点 2四死球 3三振 打率.302
『巧みなバットコントロールで打率3割超えを達成した新座のバットマン。今季も安打を量産しチャンスをつくる。』