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【硬式野球】「ドラフト1位を形にして、結果で恩返しをしたい」最速157㌔右腕・篠木健太郎の覚悟 /春季リーグ特集④


2024年3月13日(水)

4月13日に開幕する東京六大学野球春季リーグ戦。下級生から神宮で活躍してきた4年生を中心に、リーグ単独最多47度目の優勝に期待が高まる。春季リーグ特集4回目の今回は、 篠木健太郎 投手(営4=木更津総合)のインタビューをお届けする。

篠木健太郎 投手

選手インタビュー

篠木健太郎 投手

ーー現在のコンディションや調子について
この冬取り組んできたことを順調に実践で形に出来つつあるかなと思います。

ーー冬取り組んで来た具体的なことについて
フォームの見直しだったり、新しい変化球の習得ですかね。

ーーその変化球は
フォークです。

ーー昨季は終盤にけがもあったが、右肩の調子は
痛みもなく、全く不安もなく投げれているので大丈夫です。

ーーノースロー調整は実際してみてどうだったか
野球に関してもそうですけど、いろんなことに対して考える時間が増えたので、非常に有意義な時間だったなと思ってます。

ーー鹿児島キャンプはどのようなことを重視して取り組んできたか
3月のソフトバンク戦が今年初実戦だったので、そこに向けて量もこなしながら、実戦的に自分のピッチングができるように準備を進めていきました。

ーーキャンプの投球はソフトバンク戦の2イニングだけだったが、あらかじめ決まっていたのか
もともと今年に入ってから大島監督の方から3月からの実戦復帰という話をいただいていたので、もともとその予定でした。

ーー良い投球していた投手は
山城は(航太郎、キャ4=福大大濠)今年に懸ける想いが強いと思うので、ピッチングも気持ちの面でも、すごく感じるものはあるかなと思います。

ーーキャンプの裏話やハプニングについて
コンビニまで歩いて40分だったので、野球漬けの毎日を送ることができました。

ーー大島監督になってからチームとしては
基本の設定だったり、身の回りの生活の見直しというところに、すごい重点的に取り組んでいますし、大きく変わっているかなと思います。

ーー大島監督の采配に関しては
もともと守りを固めて勝機を待つということをよく言われています。そういったなかで全員で守っているっていう意識の再確認だったり、ピッチャーとしても内野手が集まってくれると、しっかり頼りながら助けてもらいながら投げようという気持ちになれると思うので、非常に全員で野球している感じがして良いと思います。

ーー髙村助監督に関しては
ずっとプロの選手、コーチと長年やってきているので非常に知識も多いですし、引き出しの多いなかでいろいろ教えていただけているので、すごくプラスになっています。

ーー教わったことで印象に残っていることやプラスになっていることは
フォークの習得の際にリリースの仕方や握り方を1から教えていただいたので、そこは自分にとっても良いものだったなと思っています。

ーー髙村助監督は千賀滉大投手(ニューヨーク・メッツ)や田中将大投手(東北楽天)の指導をされていたが、プロの選手の話を聞くことはあるか
髙村助監督はデータの情報もプロの時代のものも取っていたり、けがに対してのリハビリのメニューだったりをすごくもっているので、そういったものを自分から聞きに行ったりしています。

ーー球数の管理に関してはどうか
これからのオープン戦の自分が投げたいイニングだったり球数を今日出しに行ったんですけど、すごく徹底して管理されているので、今までとはそこが違う部分かなと思います。

ーー篠木選手からみて、吉鶴翔瑛 選手(営4=木更津総合)はどのような存在か
もともと頼もしいですけど、年々心強いです。一緒に野球出来てて、自分が投げている時は後ろに居てくれますし、(吉鶴)翔瑛がマウンドで投げている時は、心強いですし、頼りがいのある存在です。

ーーお互いに教え合うことはあるか
自分も気づいたら何か言いますし、翔瑛からも試合が終わった後に互いに教え合ったり、聞き合ったりします。

ーー7年目の仲だからこそわかる吉鶴選手の意外な一面
意外とかまちょとか(笑)。でもすごいメリハリのある子なので。

ーーピッチャーから見てキャッチャーである𠮷安遼哉 主将(法4=大阪桐蔭)の良さは
すごいピッチャーの良さを引き出そうとしてくれる姿を見てますし、すごいあたたかいキャッチャーですね。

ーー主将としての良さは
もともとすごい優しい性格なので、分け隔てなく全体の意見を取り入れようとしている姿を何回も見ているので、そういった意味では下級生にとってもすごくやりやすい環境なんじゃないかなと思います。

ーーピッチャーを引っ張るのは篠木選手だったり、吉鶴選手であるのか
そうですね。ピッチャーの練習でしっかりやるというか、姿で見せなきゃ行けない立場なのは僕と吉鶴なのかなと思います。

ーー現在の最速は157㌔ですか
はい、157㌔です。

ーー目標球速160㌔は変わってないか
そうですね、変わってないですね。

ーー篠木選手の理想のピッチングスタイルは
僕のテーマとしては「勝ち続けること」を常に追い求めてピッチャーとしてやっています。そのなかで、すごいこだわりがあるのはストレートなので、ストレートで三振を取れるピッチャーになりたいです。

ーージャンプ力や体のバネがすごいと聞いたが、そこに関して自信はあるか
そうですね、垂直跳びだったりは自信があります。

ーー垂直跳びはどのくらい跳べるか
いろんな計測の仕方があるんですけど、みんなが55㌢のところを65㌢跳んだりします(笑)。

ーー足が速いとも聞いたが
30㍍走とか、50㍍走とかもそうなんですけど、秒数は中津(大和、営4=小松大谷)と同じでチームトップです。

ーー気迫を全面に出す投球スタイルはいつからか
高校生ですかね。

ーー自分からそういうスタイルになっていったのか
すごい負けず嫌いなので、勝ちたい気持ちだったり、打たれたくないっていう気持ちが、形になったのかなと思います。

ーー後輩から「篠木さんは根性論を大事にしている」という話を聞いたが
捉え方というか、考え方というか。やっぱり出来ないと思った時点で出来ないと思いますし、抑えられないかもと思った時点で、抑えられないかもという考えの中で、抑えられると思ったら抑えられるって言ったりしますね(笑)。

ーー練習で1番大事にしていることは
内面のことになってしまうんですけど、テンションで練習しないで、モチベーションで練習するっていうのを大切にやっていますね。どうなりたいかっていうのと、自分のなかでブラしちゃいけない軸だったり幹があるので、そのためだけにやれるようにしてます。

ーー大学野球でぶつかった大きな壁は
僕の印象強いのは2つあって、2年生の秋と3年生の秋です。2年生の秋はJAPANに選ばれて、法政大学に戻ってきて、自分が思い描いていたものと現実とのギャップをすごい強く感じた期間だったので印象に残っています。3年生の秋は怪我と戦線離脱が大きな壁かなと思います。

ーーギャップというのは
2年生の秋は最初は中継ぎだったんですけど、その時は先発にすごいこだわりがあったので、自分の役割のギャップと、思うように抑えられなかったので、投球内容と自分の思い描いているものとのギャップですね。

ーー試合の中で研究されているなと感じることは
やっぱり年々他チームにいろんなデータも入っていると思うんですけど、試合のなかでこうやろうとしてきているなと感じるものはあるので、しっかり研究はされているなと思います。

ーーチームの強みと弱みは
強みは僕たちの代はすごく仲が良いんですけど、そういったなかでのチームワークだったり、結束力はすごい長所ではないのかなと思います。逆に、1点に対しての執着がたまに抜けちゃうところがあるので、そこを秋の慶應大学だったり、他のチームから見て学べているので、そこを強くしてかなきゃいけないんじゃないかなと思います。

ーー1点にこだわることはチームミーティングとかで言われているのか
ミーティングの中でも出ることは出ます。全体としてみんなで気づけているのを、どれくらい行動に出来るかというのが、これからの勝負だと思うので、そういうところじゃないかなと思います。

ーー期待されているなかでプレッシャーは感じるか
プレッシャーというか、7季連続優勝がないなかで、もう一回強い法政になるための一歩を踏み出さなきゃいけないっていうのはミーティングでも出たりします。やらなきゃいけないとは思ってます。そのなかでプレッシャーは感じないことはないですけど、そこまで強く感じてはないです。

ーー2年生の頃から大学日本代表に選ばれていて、ドラフト1位候補とも言われているが
自分が大学に入ってから(ドラ1)は目指してきているものなので、形にしたいっていう思いは強いですし、いろんな面で支えていただいている野球人生なので、結果で恩返ししたいという気持ちはあります。

ーー好きな球団は
本当になくて。小さい時は東京ドームに通ってましたけど、あんまり好きな球団はないんですよね。

ーー目標とする選手像や具体的な選手はいるか
選手像は日本を代表する投手、勝ち続けられる投手です。好きな野球選手は三浦銀二(令和4年卒=現横浜DeNAベイスターズ)が好きです。

ーー三浦銀二さんと過ごしたなかで印象深いことは
野球に対しての取り組み方というか、熱量がやっぱりすごいなと思いました。

ーー三浦銀二さんの姿を見てきてどう感じたか
ピッチャーとしてエースとして、山下さんもいましたけど、マウンドを守り続けようとする姿がすごい印象的です。ピッチャーが7割、8割を占めると言われている野球のなかで、マウンドを守ろうとする姿に、自分はあこがれて、尊敬して今野球やっていますね。

ーー今現在連絡を取り合ったりとかは
たまにご飯にも連れて行ってもらったりしていますね。

ーーチーム内でネクストブレイク候補は
針谷隼和(営2=桐光学園)ですね。自分とは違って表に勝ちたいとか負けたくないとかが出るタイプではなくて、淡々と投げるタイプではあるんですけど、練習のなかで野球に対する強い思いというのを垣間見ることがあります。そういったところも含めて、ブレイクしてもらいたいです。自分もストレートとかスライダー、チェンジアップで抑えていくピッチャーですし、同じ右ピッチャーということもあるので、頑張ってもらいたいです。

ーー他大学で意識する選手やライバルは
外丸(東眞・慶大)は去年の秋勝ち続けてますし、勝ち星はもう追い越されているので、1つ上としては負けてられないかなとは思います。

ーー同じ群馬県出身だが中学時代に交流はあったか
交流はなかったんですけど、仲はいいので。勝ち続けたいという僕の思いもあるので、負けてられないなと思います。

――先日の侍ジャパンの強化試合で、金丸夢斗 投手(関西大)、中村優斗 投手(愛知工業大)、西川史礁 外野手(青学大)など大学生の活躍が刺激は
刺激というよりかは、選ばれたメンバーを見ても日本のトップレベルの選手と一緒にプレーするレベルまで僕もこれからやっていかなきゃいけないなとは思いました。まだそのレベルじゃないっていうことは分かっていますし、ここから自分がどうなりたいかは見失わないでやろうとは思いました。

ーー日の丸を背負うことについて
やっぱりカテゴリー別で大学生代表として日の丸を背負うことはすごく光栄なことです。そのなかで世代のナンバーワンになりたい、日本を代表したいっていう僕のこれからの目標のなかでも日の丸へのあこがれは小さい頃からあるので、背負って頑張りたいという気持ちはあります。

ーーリーグ戦の目標
リーグ戦は僕自身は勝ち続けるっていうことを目標にやりたいと思っています。チームとしてはみんなで目指しているものは1つなので、しっかり形に出来るようにしたいなと思います。

ーーファンの皆さんにメッセージ
いつも応援していただきありがとうございます。今年こそ強い法政を自分のピッチングで形に出来るように、頑張っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします。

(取材・矢吹大輔)


篠木 健太郎(しのぎ・けんたろう)
経営学部4年・2002年5月7日生まれ
群馬県出身・木更津総合
177cm75kg・右投左打
昨季成績:5試合 22 1/3回 22奪三振 与四球13 防御率2.82 1勝1敗
『昨秋はけがで戦線離脱と悔しいシーズンに。ドラフト1位候補と世代屈指の右腕はエースとして優勝に導く”真のエース”となれるか期待される。』
硬式野球部の写真はスポーツ法政新聞会の公式インスタグラムにも掲載しております。ぜひご覧ください。

 

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