【硬式野球】秋季リーグ振り返りインタビュー⑯～野崎慎裕投手～

野崎 慎裕 投手

ーー今季を振り返って一言
今季はリーグ戦デビューとなるシーズンだったのですが、神宮を想定してもう少しオープン戦からやるべきだったのかなと悔やんでいます。

ーー今季の成績（5登板4先発0勝0敗防御率4.30）を振り返って
序盤に立大戦でデビューして、リーグ戦序盤失点を重ねてしまって。後半の明大戦ではリーグ戦の状況に対応できてきたのかなと言う感じはあるんですけど、やっぱり先発を任せられた身としてしっかり試合を作れるようなピッチングをしないといけなかったなと思います。

ーーリーグ戦初登板の立大2回戦では吉鶴翔瑛（営4＝木更津総合）投手の後を受けて4点ビハインドだったが、初回は三者凡退。どんな気持ちで投げたか
特にリーグ戦デビューとかは考えずに、オープン戦通りに自分ができることをやろうと言う気持ちで投げました。

ーーその後バントヒット、暴投や死球で満塁を作ったが、やはり浮き足立った感覚はあったか
そうですね。その前の回の攻撃で初打席に立ったと言うこともあり、リーグ戦デビューということもあり、自分の中で初めてのことばかりだったので、周りを見れなかったりいつもより力んでしまったなというのはありますね。

ーーそれを踏まえ4戦目に向けて変えたことは
1番はリーグ戦に慣れるためにメンタル面が大事だと思ったので、自分の2個上でエースだった尾崎さん（完太、令6年度卒＝現セガサミー）に電話とかさせてもらって、リーグ戦どういう気持ちで望めばいいですかとか、リーグ戦望むにあたっての気持ちの作り方とかを教えてもらって、4戦目いい結果ではなかったですけど改善できたところはあったかなと思います。

ーー4戦目先発を言い渡された経緯は
自分はオープン戦調子良くて、吉鶴さんが本調子じゃない状況だったので、自分はオープン戦で先発で練習していましたし、自然とそうなったのかなと思います。

ーー4戦目では4イニング目（2巡目）にボール球が先行して甘い球を通出される展開となったが、やはり打者2巡目は難しいのか
そうですね、やっぱりリリーフで投げると1巡しか見ないのが基本だと思うのですが、2巡目3巡目をしっかり対応できるようにならないと、先発やる上でしっかり投げられないなというのを感じて、そこで今までの篠木（健太郎、営4＝木更津総合）さんだったり吉鶴さんだったりの凄さを実感しました。

ーー結果松下歩叶（営3＝桐蔭学園）選手がサヨナラ本塁打を放ち、自身が出場した試合では初勝利となりましたが、試合前に何か話したのか
松下はリーグ戦の経験もあるので、試合前声かけてくれてっていうのはあったので、すごく助かりました。

ーーその後早大2回戦でも2巡目に四死球でピンチを招き安打を打たれて交代となったが、引っかかったボールが多いように見えた。調子はどうだったか
神宮でのマウンドの対応だったりボールの対応を想定して自分がやってこなかったので、リーグ戦中は自分の詰めの甘さを感じました。

ーー球場によっていいイメージ悪いイメージはやはりあるのか
神宮はあまり立ったことがなくて、立大戦で悪いイメージが少しついてしまったのですが、明大戦でその悪いイメージを少し改善することができたので、そこは来季に向けていい材料になったんじゃないかなと思います。

ーー東大2回戦では相手打者が早打ちしたり、そうじゃなくてもまとまったところに投げられていた印象だが、早大戦から変えたことは
短いイニングをきっちりという感じで東大戦までは投げていたのですが、それだと長いイニング先発としてやっていけないと思ったので、少しイメージを変えて、三振じゃなくても打たせて取ればいいという気持ちで楽に投げました。

ーーその上で、東大戦の時点で気づいたことはあるか
練習でやってないことは試合ではできないなということは感じて、やっぱりリーグ戦だけいい結果が出るなんてことはないので、武蔵小杉のグラウンドからいかにリーグ戦を想定して練習できるかっていうのが大事だなと感じました。

ーー明大戦では自身最長の5回を投げ、与四死球も0と素晴らしい内容となったが、やはり早めに打たせるスタイルを確立した結果なのか
いや、確立したというか、ピッチングコーチの高村助監督だったり、キャッチャーの中西（祐樹、法2＝木更津総合）と話し合って試行錯誤を繰り返したのでそこが上手く結果につながってくれたかなと思います。

ーーリーグ戦を通して見えたご自身の強みは
あまり見つかってないです今のところは。自分の弱さが見えたリーグ戦だと思います。（弱さというのは）ボールが先行してしまうと力んで自分の投げたいところに投げられなかったりとか、フィールディングだったり牽制だったり、ピッチング以外の部分も未熟なところがあると感じましたし、1番はメンタル部分の弱さが顕著に現れたかなと思います。

ーー4年生はこれで引退となるが、4年生との印象的なエピソードは
1番は自分が1年生の夏からここまで怪我をしていたので、投げれていない時にポジティブに慣れるような言葉をたくさんかけてくださったので、そこは感謝したいなと思いますし、投げれるようになった後も一緒に頑張ろうって言葉をかけてくださった時は頑張ってよかったなと報われた気持ちになりました。

ーー尊敬していた先輩は
山城（航太郎、キャ4＝福岡大大濠）さんです。山城さんは3年でリーグ戦デビューをされた方なのですけど、実力がありながらもなかなか試合で登板させてもらう機会をもらえずに、やってるのも嫌になる期間もあったと思うのですが、それでもめげずに努力し続けてた姿が、ずっと怪我をしていた自分の姿と重なってすごく勇気をもらえる先輩でした。

ーー吉鶴選手、内海壮太（法4＝御殿場西）選手、西村友哉（法4＝中京大中京）選手がインタビューで野崎選手を期待している選手としてあげたが、それを受けて
4年生以外の投手なら自分が今年たくさん投げさせていただいたので、来年は先輩方の支持だったり気持ちに応えられるように頑張りたいと思いますし、結果を残せなかった中でも期待をかけてくださるのはありがたいなと思います。

ーー西村選手は背番号1を背負って欲しいとおっしゃっていたが、来季の希望する背番号は
1番をつけたいなと思います。西村さんとは高校から対戦している東海仲間でもあるのでつけたいっていう気持ちもありますし、23年シーズンでは自分がお世話になった尾崎さんがつけていた背番号でもあるので1番をつけたいです。

ーー来季に向けて負けたくないライバルは
松下ですかね。1番チームを引っ張ってくれていますし、特に野手を引っ張ってくれているのが松下なので、投手を引っ張る存在が必要だと思いますし、それが自分に慣れればいいなと思いますし、松下に負けないようにタイトルを取れるように頑張りたいと思います。

ーーその上で一緒に先発として投げたい選手は
倉重（聡、営1＝広陵）です。1年生でデビューしたというのはあるのですが、これからどんどん成長して法政を背負う選手になると思うので、お互い今年悔しい思いもしましたし、そういう面でお互い高め合って勝てる投手陣を作っていただけたらなと思います。

ーー来季の投手陣の理想像（誰がどこでどう投げる）は
特にないのですが、今年の篠木さんのように、完封、完投する投手がいないというのが現状だと思うので、誰がというよりかは投手陣全体として完封リレーできるような系統ができれば理想なのかなと思います

ーー倉重選手以外のブレイクを期待する選手は
古川（翼、キャ2＝仙台育英）とかですかね。古川は部屋子で一緒に生活しているんですけど、練習は真面目にやる選手ですし、活躍できる力はあると思うので、今年でいう安達（壮汰、営4＝桐光学園）さんのポジションのような感じで活躍してくれたらいいなと思います。

ーー最後に、来季への意気込みをお願いします。
今シーズンたくさん悔しい思いもしたので、それを忘れずにこの冬しっかり頑張って、来年は優勝を見せられるように個人としてもチームとしても頑張っていくので、応援よろしくおねがいします。

（取材：中山達喜）

野崎慎裕（のざき・のりひろ）
経営学部3年　・2003年7月21日生まれ
岐阜県出身・県岐阜商
172cm 72kg・左投左打
今季成績:5試合 14.2回 9奪三振 与四死球5 防御率4.30 0勝0敗
『今季デビューを果たした法大期待の左腕。不調の吉鶴に代わり第2先発の椅子を奪取すると明大戦では5回無失点の好投。本人も「来季の投手の柱になる」と意欲十分。2025年シーズンはエースとしての活躍を期待したい。』

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