【テニス】平成27年度全日本学生室内テニス選手権大会 男子シングルス決勝 45年ぶり栄冠は逃すも、塚越が法大勢として5年ぶりの準V!!!
平成27年度全日本学生室内テニス選手権大会
2015年12月6日(日)
江坂テニスセンター
大阪で行われた全日本学生室内テニス選手権大会(インカレ室内)。その決勝の舞台に、予選から勝ち進んできた塚越雄人(経3)が上がった。対戦相手は、夏のインカレ準優勝で今大会第2シードの諱五貴(明大)。ファーストセットは競り勝ち6-4で奪ったものの、セカンドセット以降、自分の思うようなプレーができず敗戦。法大勢45年ぶりの優勝には手が届かなったが、それでも5年ぶりの準優勝をもたらした。
試合結果
男子シングルス決勝
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 |
---|---|---|---|
● | 塚越雄人(経3) | 6-4,2-6,1-6 | 諱五貴(明大) |
戦評
ファーストセット序盤は荒れた展開となる。諱のサーブでスタートした第1ゲーム、力みがあったか諱にらしくない単純なミスが見られ、塚越はいきなりブレイクポイントを握る。デュースにはなったものの、このゲームをブレイク。しかしすぐさまブレイクバックされ、そこからはブレイクの応酬となる。真っ向勝負のラリーの打ち合いが繰り広げられ、諱はサーブで塚越はサーブから前へ攻めに出る形でそれぞれサービスゲームをキープしにかかるが、なかなかあと1本が決まらない。試合が動いたのは3-2、塚越サービスの第6ゲーム。鋭いショットが飛び交う中、塚越が放った少し緩めのボールが相手のミスを誘い、40-30で先行する。続くラリーの応酬を制し、ここでこの試合初のキープに成功した。次のゲームでは少しギアをあげた相手の強打に手を出せない場面もあったものの、再びブレイク。5-2と3ゲーム差に引き離す。しかし、直後にラヴゲームでブレイクされ、続く第9ゲームでは相手に良いように展開されてしまう。10ゲーム目は相手のミスもあり一気にセットポイントまでいくが、あと1点ラリーを制することができない。だが最後は「ファーストセットは自分の思うようなプレーができた」と語るように、攻め勝ちセットを奪取した。
競り合うもファーストセットを奪取
セカンドセットは一転して、サービスキープの展開。強烈なサーブを放つ相手を突き崩すのが難しくなってくる。ミスが少なくなり、攻撃の手を強めてくる相手に何とか対処したいところだったが、第3ゲームをサービスエースで締められ勢いをつかまれる。4ゲーム目、深いボールでミスを誘われると、前に攻めた際に空いたコースにクロスを決められブレイクされてしまう。すぐさま挽回しようと、次ゲームで鋭い右方向のストレートなどを決め、流れを切りにかかるが前後左右に揺さぶられ思うようなプレーができない。第7ゲームは攻め急いだ相手に上手く対処しゲームを奪ったが、反撃かなわず。2-6でセカンドセットは落としてしまった。
ファイナルセットもセカンドセットの雰囲気がぬぐえず、第3ゲームまで互いにキープできたところで、塚越サービスの第4ゲーム。打球がほんの少しずつ伸びてしまい、後手に回る。前へと攻めに出るも、打球は後方コートへ刺さり、またもここでブレイクを許してしまった。次のゲームでも相手の勢いが止まらず、あっさりキープされてしまうと1-4。続くサービスゲームに緊張感が走る。30-30の場面で、サイドライン上にクロスショットを決めると、難しい体勢から短めのスライスを放つが、わずかに届かず。デュースに持ち込まれてしまう。先手を握っていたが、最後の最後にミスを出してしまいゲームカウント1-5。手痛いゲームを落とし、追い込まれてしまった。第7ゲーム、後がない中、いきなりサービスエースを決められるが、落ち着いて自分のラリーを展開。スライス続きのラリーも制し、ブレイクポイントを握る。しかしまたも強烈なサーブで押されデュースに。ライン上のバックボレーやロブショット、ドロップショットなど何度もデュースが繰り返されたが、1歩及ばず。ファイナルは1-6で、優勝はかなわなかった。
しかし、学生最高峰の大会での準優勝という結果は塚越自身も「こんなに勝てると思っていなかった」という快挙。また「すごく自信になった」と今大会を振り返る。語る表情からも、何かをつかんだことが見て取れた。来年以降、法大のエース格として戦う彼のさらなる飛躍に期待したい。(須藤未来)
選手コメント
塚越雄人
―今日の試合を振り返って
ファーストセットはかなり自分の思うような形でプレーできました。ファーストセットを取って自分の中で「勝てるんじゃないか」と頭で考えてしまって、そのままセカンドセットに入ってしまったのが悪かったかなと思います。
―ご自身がセカンドセット以降調子を落としてしまったのでしょうか
あまり自分が下がってしまった感じではないんですけど、相手を勢いづけてしまったというのはありました。
―後半になるにつれ焦りなどはありましたか
ファーストセットに比べると諱も単純なミスが減ってきて、僕が少し引き気味にプレーしてしまったのは悪かったかなと感じます。
―試合前に考えてきた戦い方は
フォアよりはバックの方がいくらかはチャンスがあるかなと思ったので、バックに少し集めながらプレーしていきたいなと思っていました。
―実際やってみて考えていた通りにプレーできましたか
そうですね。1セット目は結構満足のいくプレーができたんじゃないかなと思います。
―改めて準優勝という結果については
正直、予選からの出場でこんなに勝てるとは自分では思っていなくて。本戦1回戦もあと1ゲームで負けるところだったので。自分にとってすごく自信になった大会でした。
―今大会でキーになった試合は
やっぱり本戦1回戦の松崎(勇太朗・早大)さんとの時にダメかなと思ったんですけど、そこから挽回できたのはそういう強い選手に勝てるんだという自信になったし良かったですね。
―今大会で得た収穫は
リーグ戦くらいから調子が悪くて、次の夏関では1回戦で負けてしまって。それで自分の中でダメなのかなと思ってしまったんですけど、(今大会は)練習等のおかげもあってすごく調子が良かったんです。クロスとストレートの精度も結構上がっていたので、そこは僕にとって収穫というか自信にもなりましたね。
―では今大会で見つかった課題は
ファーストサーブですかね。セカンドサーブになると身長とかがない分、たたかれてしまうことがあるので、やっぱりファーストしっかり入れて相手にプレッシャーをかけていきたいなと思います。
フォトギャラリー
- 見事準優勝を果たした塚越
- 予選から勝ち上がり決勝へ臨んだ
- 前へ出てバックで高いボールを決める
- 悔し気に天を仰ぐ場面も
- フォアハンドを放つ
- 後半は引いてしまったと語った
- 最後は粘り切れず
- 表彰式(最左・塚越)