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【陸上競技】第97回東京箱根間往復大学駅伝競走直前インタビュー 第1回 松本康汰、徳永裕樹、稲毛崇斗、宗像直輝

箱根直前インタビュー
2020年12月14日(月)
オンライン取材

東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根)まで残すところあと6日。箱根予選会では下級生中心の布陣で挑み8位通過。本戦では『総合8位以内』、そして2年ぶりの『シード奪還』を狙う。今月14日、直前合宿中の選手たちに箱根への意気込みを伺った。今回は、2年生の松本康汰選手、徳永裕樹選手、1年生の稲毛崇斗選手、宗像直輝選手のインタビューをお届けする。
※取材はオンラインにて実施。

 今季急成長の松本

インタビュー

松本康汰

―三大駅伝初エントリーとなりましたが今の心境は
予選会を一緒に走ったメンバーの中でも選ばれていない人がいるので、責任を感じていて、その人たちの分も自分が頑張らないといけないという思いです。

―現在の調子は
状態も上がってきていて、いい感じかなと思います。

―富津合宿で意識したことは
エースの鎌田(航生、3)さんに食らいつくことを意識して頑張っていました。

―今季、急成長を遂げましたがその要因は
昨年の6月から1年以上けがをせず、いい練習を積めてきたのでその結果が出ているのかなと思います。

―今年意識して取り組んだことは
けがをせず練習を継続すること第一に頑張ってきて、エースの鎌田さんに練習でしっかりついていくことを意識していました。

―これまでの活躍はご自身で予想していましたか
去年の段階では予想してなかったです。想像よりも走れているのでうれしいです。

―箱根予選会では後半追い上げて、チーム内3位でした。この結果を振り返って
作戦で想定していた状況よりも悪くて前を追うしかなかったので、チーム3番を狙っていたわけではなく、全力で前を追いかけた結果がチーム3番だったという感じです。この結果は素直にうれしく受け止めています。

―箱根予選会で得た課題は
予選会は余裕を持ったペースから上げていく形でしたが、箱根駅伝となると前半から速いペースで入るレースになると思うので、そこを課題として頑張っていきたいです。

―11月の日体大記録会では5000㍍で法大歴代4位の好記録を出しました。このレースを振り返って
自分が想像していたよりもタイムが出ました。ラスト100㍍まで鎌田さんと一緒に競り合えたのが大きかったかなと思います。

―鎌田選手に先着しましたがその点については
ラストのスパートなら鎌田さんに勝てる自信があったので、ラスト1000㍍まで一緒の時点で勝ってやろうという思いで走りました。

―その翌週に行われた平国大記録会では、1万㍍で自身初の28分台を出しました
前につけばタイムが出ると思ってレースに挑みましたが、思いのほか出走者がいなくて自分が引っ張るレースになってしまって。風も強くてあまりいいコンディションではなかった中で、28分台でまとめられたのはよかったかなと思っています。

―ご自身の走りの強みは
スタミナタイプではなく、どちらかと言うと短い距離を速く走るスピードタイプだと思っているので、ラストの勝負では絶対に負けないように頑張りたいです。

―距離への不安は
去年と比べるとだいぶ成長している実感はあるんですけど、まだチーム内のメンバーと比べると距離の面では劣っていると感じる場面が多いです。多少の不安はありますが、箱根ではしっかり走りたいです。

―走りたい区間は
1、3区ですね。1人で走るより、前に人がいる状況で走ったほうがいい走りができるので前半の区間で勝負したくて。あとは自分が法政大学のいい流れを作りたいという思いがあるので前半で走りたいです。

―ライバル選手は
明治大学の近藤亨選手です。今年の箱根駅伝は走れないんですけど、高校からずっと1秒差の戦いをしてきた仲なのでライバルに挙げています。

―個人としての目標は
チームをシード権に持っていきたいという本当にそれだけです。もし自分が区間賞を取れてもシード権が取れなかったら意味がないと思っているので、個人の目標というよりはチームの目標をクリアすることを今は第一に考えています。

―ファンの皆さんへ一言
初めての箱根駅伝ということで不安や緊張もあるんですけど、全力で楽しんで法政大学をいい流れでシードに導くので応援よろしくお願いします。

(取材・齋藤彩名)

松本康汰(まつもと・こうた)
社会学部2年
2000年8月24日生まれ
181㌢・58㌔
出身校:愛知(愛知)
1万㍍自己記録:28分56秒35

徳永裕樹

―予選会では8位で本戦出場を決めました
予選会では、突破することを目標にしてやっていました。上位ということではなく、あくまでも予選突破に重点を置いていました。

―予選会のご自身の個人成績については
僕は、学内で10位以内に入ることを目標にしていて、結果的には12人中9位でした。自分の感触では、タイムとしては良かったかなと思っています。ただ、全体の順位や法政大学の順位を見て、力不足であること感じました。また、レース展開については、途中でペースが上がってそれについていけなかったのが悔しかったです。

―現在のコンディションはいかがですか
予選会を終えて、少し状態が上がらなかったというのはありました。2度目の合宿では、どんどん調子が上がって仕上がってきている感覚はあります。

―現在のチームの状況は
エントリーメンバーの中では、どの選手も調子が上がってきています。チーム目標の総合8位に向けて、もっと仕上げていけるよう頑張っていきたいと思っています。

―エントリーメンバーに選ばれた率直な感想をお聞かせください
僕は、4月の地点で、箸にも棒にもかからない選手でした。正直、箱根のメンバーに選ばれるとは思っていなかったのでとてもうれしかったです。

―坪田監督と何かお話はされましたか
エントリーメンバーが決まる直前は調子が全然上がっていなかったのですが、あくまで箱根当日に調子が合わせられればいいという言葉をもらいました。

―本戦での総合8位という目標についてどう感じていますか
前回のことを考慮すると、かなりレベルが高いと感じています。達成するためには、一人一人が責任を持った走りをしなければならないと思います。誰か一人がずば抜けて速いというよりは、協力して一人一人が走れればいいと思っています。

―競技面で徳永選手ご自身の役割は
僕は、スピードタイプというよりも体力型なので、距離走でペースを引っ張ったりすることが多いです。また、最近はあまり出場できていませんが、記録会などでは結果でチームを盛り上げることができればなと思っています。

―普段の生活ではどのような立ち位置ですか
僕はとても明るいキャラなんですけど(笑)。すごく笑ったりしてしまうタイプなので、笑顔で同期を元気にさせるような役割を持っています(笑)。

―仲のいいチームメイトは
2年生は大体みんな仲がいいですが、松本くんや岡内(雅矢)くんと特に仲がいいです。

―箱根で走ってみたい区間はどこですか
10区です。最後の区間ということで、みんなの思いを引き継ぐことができたり、ゴールで待っていてもらえたり、良いとこ取りの区間かなと思っています。最後はみんなで笑いたいので、自分が総合8位以内でゴールを切りたいという思いがあります。

―徳永選手にとって、箱根とはどのような舞台ですか
大学陸上での目標です。三大駅伝の中でも一番大きい舞台であると思っています。大学での大きな目標であり、憧れです。

―本戦での個人の目標は
総合8位に向けて、区間8以内が目標です。

―来年以降の箱根について、同期のメンバーで話をしたりすることはありますか
本戦では16人のエントリーメンバーのうち2年生は5人、予選会では2年生が7人エントリーされました。強い選手もかなりいるので、自分たちが4年生になったら箱根で3位以内を目指せたらいいねという話はしています。

―今後強化していきたい部分はありますか
自分は体力型なので、スピードを強化していければと思っています。

―法大のキーパーソンは
同学年の松本康汰くんです。昨年からそこそこ強い選手でしたが、今年に入ってからは、スピードに関しても体力に関しても、同学年では一番伸びたのかなと思います。本戦ではどう活躍するか分かりませんが、期待しています。

―本戦に向けての意気込みをお願いします
総合8位に向けて、個人では区間8位を目指し、最後はみんなで笑顔で終われるように頑張っていきます。

―法大のファンに向けて一言
今回はコロナ過で沿道からの応援を聞くことができませんが、テレビの前から、心の中で、応援していただければと思っています。

(取材・岩田かおり)

徳永裕樹(とくなが・ゆうき)
現代福祉学部2年
2000年5月23日生まれ
166㌢・53㌔
出身校:自由ヶ丘(福岡)
5000㍍自己記録:14分31秒80
座右の銘:因果応報

稲毛崇斗

―エントリーメンバーに選ばれた心境は
うれしいというよりは、選ばれたからには頑張らなくてはいけないという思いです。選ばれなかった選手もいるのでその人の分まで頑張りたいです。

―1年生では他に宗像選手がエントリーされました
宗像(直輝)も強くて、同じくらいの力だと思っているのでライバル的な存在です。

―富津合宿ではどのような練習を
練習の質を上げていくために、今までだったらやらないような速いペース設定で走りました。

―スタミナ面の不安はありますか
高校時代から距離は踏んでいたのでその点に関しては大丈夫です。

―現在の調子は
予選会の時からだいぶ上がってきていて、下がっていることはないです。

―法大を選んだ理由は
卒業した(佐々木)虎一朗さんや1個上の川上(有生)先輩と同じ高校で、その人たちの影響で法大に来たという感じです。

―高校と大学の練習の違いは
設定タイムが根本的違っていて、高校より一段階も二段階も速いペース設定で練習しています。

―生活面での変化は
食事については自分で考えて、プラスで補ったりして気をつけています。

―夏は合宿ができませんでしたが、どのような練習をされましたか
山梨県の西湖で強化練習のような感じでやりました。だいぶきつかったんですけど、すべての練習をこなすことができてそれが今の自信につながっているのかなと思います。

―予選会に出場して感じたことは
初めて20㌔のレースを走って、高校まではだいたい5000㍍までだったので距離の違いとか、一緒に走っている上の選手との差を思い知ったので、もっとこれから頑張っていかなくてはいけないなと感じました。

―予選会でのご自身の成績については
去年までなら速いと思うんですけど、今年は結構みんな速かったので、タイムだけでなく順位を狙っていきたいなと思いました。この結果に満足してはいませんが、最低限の結果は出せたのかなと思います。

―予選会を通して見つかった課題は
後半結構ペースが落ちてしまったので、最後の1㌔の粘りを意識していきたいと思います。

―ご自身の走りの持ち味は
粘りの走りや安定感だと思っています。あまり練習でも大きく外すことがないので、「こいつが走れば大丈夫だろう」というような選手になれるようにこれから頑張っていきたいなと思っています。

―箱根駅伝での希望区間は
将来的には5区を走りたいですが、3年生の清家陸さんがとても速いので、清家さんが卒業したときに今度は自分なんだ、という気持ちで走っていきたいです。今年は1年生が多く走る8区など復路を目指していきたいと思っています。

―意気込みをお願いします
1年生でも活躍している人が他の大学にたくさんいるので「俺もいるんだぞ」という気持ちで、ダークホースじゃないですけど、名前をとどろかせられるように頑張りたいと思います。

―最後にファンの方々に一言お願いします
絶対にシード権を獲得するので応援お願いします。

(取材・齋藤彩名)

稲毛崇斗(いなげ・たかと)
社会学部1年
2001年4月20日生まれ
164㌢・48㌔
出身校:東北(宮城)
1万㍍自己記録:30分56秒07
座右の銘:どんな暗い闇の中でも明けない夜はない

宗像直輝

ーエントリーメンバーに選ばれた今のお気持ちは
率直にはうれしいという気持ちがあります。

ー緊張などはありますか
先輩でも入れていない人がいる中で1年生である自分がメンバーに入ることに対してプレッシャーはありますが、まだ思ったよりはしてないです。

ー1年生でのエントリーとなりました
もちろんその人たち(選ばれなかった選手)の思いも背負っているので、しっかり自覚のある練習や走りをしなければいけないなと思っています。

ー今年は新型コロナウイルスで思うような練習ができなかったと思いますが自粛期間にはどのような練習を
1人で練習することが当たり前だったので、自己管理がどれだけできるかによって変わってくるということを意識して練習していました。自分を見つめ直す機会にはなったかなと思いました。

ー自粛期間のトレーニングが箱根のメンバー入りにつながったのでしょうか
そうですね。でも結局1人でやっててもあまり大学の練習がどういうものなのか理解できていなかったので、どちらかと言うとみんなで練習するようになってからどれだけ自分の意識を高く、モチベーションを持って練習できるかが大事だと思っていました。しっかりやってきたことが今の自分につながったかなと思います。

ー予選会ではスタートリストからは外れてしまいました
もちろん自分も走るつもりではいましたが、やはりハーフの経験がなく長い距離に対して不安要素がありました。(スタートリストから外れたことは)かなり悔しさがありました。予選会を走ったから箱根を走れるというわけではないので、次に切り替えて練習できたことがよかったと思います。

ー予選会を終えて箱根のエントリーに向けてどのような意識で練習を行ってきましたか
メンバーに入ることだけが目標ではないのは確かですが、入らなければ何も始まらないので、常に自分がどの位置にいるのかを把握することを大事にしていました。あとは『調子を落とさないこと』、『気持ちを落とさないこと』です。(予選会のスタートから外れて)落ち込んでいる暇はないと思っていました。予選会は12人、本戦を走るのは10人ということで、少なくとも2人以上は抜かなければいけないので、その中で次に自分がすることは何かを考えて行動することができたかなと思います。

ー先日は一次富津合宿に参加されたと伺いました。調子としては
もともと自分は調子の上下動は少ないと思っているので、確実に上がって来れているなと思います。

ーエントリーされたからには走りたい区間は
自分が走ればシード権獲得につながると思う区間は7区です。将来的には往路を走りたいと思っていますが、先輩たちも強いですし、自分の立場や実力を考えた上で7区かなという結論にいたりました。

ー区間エントリーに向けてさらに伸ばしていく点は
最初の入りと最後の上がりは自信があって、速いペースで入ってもしっかり後半上げて終われるというのは自分の長所だと思います。ですが、そこを行う上で中間走が少し落ち込んでしまう部分があるので、そこをしっかりと抑えた上で後半も上げられるようにやっていきたいと思います。

ー少し硬い質問が続いたので、宗像選手の私生活についてもインタビューしたいと思いますが、法大を選んだ理由は
もちろん呼ばれたというのが1番大きくて、自分をとってくださったという部分で法政大学を選びました。

ー大学に入って初めて寮生活をするということで、寮生活はいかがですか
最初は不安しかなかったんですけど、慣れるのは結構早かったです。

ー仲の良い部員は
ほとんど仲良いです!今年はコロナで1年の内半分くらいは実家にいましたが、仲が良いです。

ー練習がオフの時の過ごし方は
今は出かけられないので、大体誰かの部屋に行って一緒にゲームをしたりアニメを見たり、映画を見たりして過ごすという感じですね。

ーコロナ禍が終わったら同期のみんなと行きたいところはありますか
同期で遠出ですかね…あっUSJに行きたいです!

ー趣味などは何かありますか
趣味はシャンプーとかヘアケア商品とか、スキンケア商品、化粧水が好きで、趣味というよりは自分の好きなものとしてやっています。

ー東農大二高出身ということですが、高校時代の同期はエントリーされていますか
神奈川大学に行った小林政澄という子が同期でエントリーされていました。

ー小林選手にライバル心などは
そうですね、この間10㌔の大会で10数秒負けちゃったので、抜かれたなという感じはあります。

ー改めて今大会に向けての話に戻りますが、法大のキーマンとなる選手は
やっぱり自分らのエースとしてチームを引っ張ってくださっている鎌田さんが、1番の主軸になるのではないかなと思います。

ー総合8位以内に向けて、自身の役割というのは
チームを良い方向に向ける、悪い状況であっても流れを作れるような走りができれば良いなと思っています。

ー個人の目標は
タイムに関してはまだ分からないんですけど、走ったからにはもちろん、8位より後なら8位に近づける、8位以内ならもっと上を目指せるような走りをしたいです。

ー今後4年間でどのような選手になりたいですか
最終目標としては1区を走れるようなスピードレースを展開できる選手になりたいなと思っています。

ーそれでは今回の箱根に向けて意気込みを
色々な大学でルーキーとして注目されている選手が多い中、法政大学の1年生は脚光を浴びることがなくて目立たなかったんですけど、箱根駅伝では他大学のルーキーたちに張り合えるような走りをしたいです。

ー最後にファンの皆さんへ
法政が良い時も良くない時も応援してくださっているので、今回は良い形で恩返しができるように頑張りたいと思います。

(取材・須藤大樹)

宗像直輝(むなかた・なおき)
社会学部1年
2001年11月6日生まれ
172㌢・58㌔
出身校:東農大二(群馬)
1万㍍自己記録:29分32秒38
座右の銘:その間1mが命取りになる

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