【硬式野球】東京六大学野球2021秋季リーグ戦 第5週 慶大1回戦 3試合ぶりの得点も、投手陣が11失点　開幕から5戦白星なしで優勝の可能性消滅…

東京六大学野球2021秋季リーグ戦 第5週 慶大1回戦
2021年10月19日（火）
神宮球場

13日の早大2回戦から6日空いて臨んだ慶大1回戦。ビハインドで迎えた3回、今泉颯太（法2＝中京大中京）が2死満塁から2点適時打を放ち、3試合ぶりに得点を挙げる。しかし投手陣が11失点と崩れ、今季初白星とはならず。優勝の可能性は消滅した。

 

投手陣が崩れ、優勝の可能性が消滅した

戦評

ここまで2分2敗と苦しい戦いが続く法大。今季初白星をかけ、マウンドにはエース・三浦銀二（キャ4＝福岡大大濠）が上がった。

先週早大打線を4安打に抑え完封した三浦だが、今日は立ち上がりから制球に苦しむ。先頭打者に四球を与えると、2番・萩尾匡也に適時二塁打を放たれ先制を許してしまう。続く2回にも萩尾に再び適時打を放たれ2失点。さらに3回にも2点を失い、3回を投げ7安打5失点で三浦は降板となった。

先発の三浦は3回5失点で降板

反撃の糸口を見つけたい法大打線は3回、1死から宮﨑秀太（営3＝天理）、齊藤大輝（人3＝横浜）が連打。岡田悠希（人4＝龍谷大平安）は凡退するも続く浦和博（キャ2=鳴門）が四球で出塁。2死満塁の得点機を作ると、6番の今泉颯太（法2＝中京大中京）がリーグ戦初打点、そして法大にとって26イニングぶりの得点となる2点適時打を放ち2-5と3点差に詰め寄る。

今泉が適時打を放ち、26イニングぶりに法大は得点を挙げた

悪い流れを断ち切ったように思えたが5回、この回から登板した古屋敷匠眞（営4＝八戸工大一）は連続四球からピンチを招くと適時打や暴投で2点を失う。さらに7回から登板した武冨陸（営2＝日大藤沢）も慶大打線に捕まり4失点。9回に登板した石田旭昇（文3＝東筑）はリーグ戦初登板ながら無失点と好投するも、投手陣全体では11失点。踏ん張ることができなかった。

リーグ戦初登板ながら無失点の好投を見せた石田

意地を見せたい法大打線だったが、慶大の投手陣をなかなか打ち崩すことができない。9回には2死から代打・小池智也（営4＝八戸学院光星）が四球で出塁するも、続く宮﨑が二ゴロに倒れゲームセット。投手陣は四死球11個を与え11失点。打撃陣も8安打を放ちながらわずか2得点と課題が残る試合となった。

ここまで5試合を終え、未だ勝ちがない法大。優勝の可能性は消滅してしまったが、『橙志』のスローガンを胸に後半戦の巻き返しに期待したい。

（記事：二瓶堅太、写真：大井涼平）

クローズアップ：今泉颯太

沈黙続く法大打線に希望の光が差し込んだ。3回裏、二死満塁の場面。今泉颯太（法2＝中京大中京）の放った打球は中前へ。実に26イニング振りの得点となった。

今泉は昨季リーグ戦初出場を果たすと、フレッシュトーナメントでは本塁打を含む大活躍を見せる。その高い打撃力と安定した守備力を買われ今季はスタメンに抜擢。ここまで全試合に出場していた。しかし、打撃で波に乗れず、打率は試合前まで.182と低迷。悔しい思いを味わってきた。

しかし、今日の今泉は違った。第一打席ではアウトにはなったものの、バットの芯に当たった鋭い打球を左翼に飛ばし、状態の良さを見せていた。そして、3回裏、5点を追いかける展開の中、宮﨑秀太（営3＝天理）と齊藤大輝（人3＝横浜）の内野安打などにより2死満塁に。絶好の得点機で打席が回ってきた。その初球、「後ろの打者につなげよう」と振り切った打球は中前へ落ち、見事2点適時打となった。

今季ここまで勝ち星のない法大だが、次戦に向け「必ず勝ちます」と今泉は強い気持ちを持つ。念願の今季初勝利に向け、今泉の存在が必要不可欠になること間違いない。

（東夏紀)

選手インタビュー

三浦銀二 主将