第94回日本学生陸上競技対校選手権大会
2025年6月5日（木）～8日（日）
JFE晴れの国スタジアム
学生チャンピオンを決める日本インカレ。例年、秋ごろに開催される本大会だが、東京世界陸上開催の影響で6月へと前倒しとなった。そのため法大からは長距離勢はエントリーされなかったが、短距離、中距離、フィールド勢がエントリー。厳しい参加標準記録を突破した全国の強豪選手たちへと立ち向かっていく。
2日目は男子勢が躍動。男子400mでは菊田響生（スポ1＝法政二）が決勝に進出し4位入賞。ハードル勢も男子110mHでは出場3選手が、400mHは男子主将・髙橋遼将（経4＝中京大中京）が着順で準決勝進出を決めた。
全体トップのタイムで準決勝に進出した髙橋
▼個人成績
男子
100m準決勝（3組/2着＋2）
| 組・着 | 選手名 | 記録 |
|---|---|---|
| 2組・6着 | 田中翔太（スポ4） | 10.54(-0.2) |
400m決勝
| 順位 | 選手名 | 記録 |
|---|---|---|
| 4位 | 菊田響生（スポ1） | 46.77 |
400m準決勝（3組/2着＋2）
| 組・着 | 選手名 | 記録 |
|---|---|---|
| 3組・2着 | 菊田 | 46.66 |
110mH予選（5組/2着＋6）
| 組・着 | 選手名 | 記録 |
|---|---|---|
| 1組・2着 | 松本望（社4） | 13.95(-0.7) |
| 4組・2着 | 山中恭介（現2） | 14.06(-1.2) |
| 5組・2着 | 小池綾（経3） | 14.22(-0.2) |
400mH予選（6組/3着＋6）
| 組・着 | 選手名 | 記録 |
|---|---|---|
| 1組・ー | 菊田響生（スポ1） | DNS |
| 5組・6着 | 酒井春名（スポ3） | 51.59 |
| 6組・1着 | 髙橋遼将（経4） | 49.27 |
女子
400m準決勝（3組/2着＋2）
| 組・着 | 選手名 | 記録 |
|---|---|---|
| 2組・6着 | 入江有咲陽（スポ2） | 55.79 |
100mH予選（6組/3着＋6）
| 組・着 | 選手名 | 記録 |
|---|---|---|
| 6組・8着 | 及川理子（デザ工2） | 15.15(-1.7) |
400mH予選（7組/3着＋3）
| 組・着 | 選手名 | 記録 |
|---|---|---|
| 3組・5着 | 星野莉亜（スポ4） | 63.44 |
Pick up
菊田響生
万全ではない中で迎えた初の日本インカレは満足と悔しさ、どちらも入り乱れる結果となった。優勝と45秒台を目指した菊田だが、1週間前に右足のハムストリングスを痛め、本番も走れるか分からない状態の中、満身創痍で挑んだ3本の400m。予選、準決勝と持ち味の後半の伸びで着順で決勝に進む。決勝では一番外側の9レーンだったこともあり、序盤から「出し惜しみする必要はない」と積極的に飛ばす。ラスト100mで「キツくて」4位と表彰台には届かず、タイムも46秒77と45秒台には届かなかったが、それ以上に菊田自身、手応えを感じたレースになった。鳴り物入りで法大に入学したスーパールーキー。ここからどのような成長曲線を絵描くのか。彼の大学陸上はまだ始まったばかりだ。
この経験を糧に成長していく
インタビュー
菊田響生
―2本のレースを走ることができた。レースの振り返りを
準決勝は組もレベルが高くて、着順でいけるかどうかだったので、決勝は考えずに準決勝に全て懸けようと思って走って、予選と同じ4レーンだったのでレーンの感覚とかも分かっていたので、前半力まず後半勝負だと思っていたので、前半少し力んでしまったんですけど、良い感じで流れに乗って走れて、外側の選手に引っ張ってもらう感じになったんですけど、1着が遠かったので2着狙いにして、なんとか入れて悪くないレースでした。
決勝は9レーンで、久しぶりの9レーンだったので、1年生で出し惜しみする必要はないと思って、前半か積極的にいこうと思ってレース展開できたので、前半の部分はすごくよかったです。後半300m超えてから最後キツくて、内側の選手からの追い上げに対応できなくて、メダル狙っていたので最後粘れずに油断したところがあって、自分の弱さが出てしまったんですけど、収穫のあるレースだったと思います。
―予選は足のテーピングをしていたが、準決勝、決勝は外していた理由は
準決勝と決勝の前のアップではテーピングしていて、予選とは変わらない痛みで準決勝の前に招集が終わったらテーピングを外そうと思って、テーピングを付けているとスピードも出しづらくなるので、レース直前に外しました。準決勝終わった後に少し時間があったので、マッサージして準決勝のときよりは回復したんですけど、それでも違和感と痛みがあって、決勝の前もテーピングしていたんですけど、「（なくて）いいか」と思って外して、全力で走るだけと考えていました。足のコンディションは良くはなかったんですけど、その中では良い走りだったと思います。
―足のコンディションが悪い中での4位、悔しいと言っていたが、順位以上に価値を感じるものだと思うが
1週間前から右足が痛くて、当日走れるか不安があったんですけど、岡山に来てからそんなこといっていられなかったので、3本走る気持ちで予選からいけて、決勝では9レーンであそこまで前半良い走りができて、優勝も目指していましたし、45秒台も視野に入れていたので、あと3回インカレがある中での、1年目の今回のレースは大満足だったと思います。
―この経験を今後にどのように
明日からのマイルリレーや7月の日本選手権、また秋以降も記録を狙う試合があるので、今年の目標である45秒台を出すために、まだ自分では体感していないんですけど、レース展開だったりとかは今回のレースから分かる部分があったので、この経験を活かして今後の試合に繋げていきたいですし、秋シーズンに向けて練習にも取り組んでいきたいです。
（インタビュー：松下天）
山中恭介
―予選のレースを振り返って
1台目でこけそうになってしまったんですけど、そこから立て直せてよかったです。
―隣の選手が棄権で、周りに誰もいないレースだったが
自分はそっちの方が好きで、1人レースみたいに集中できるので。ただ、1番遠くのレーンに阿部竜希（順大4）さんがいたので、彼を刺す気持ちで走ったんですけど、惜しくも負けました。
―その要因はやはり1台目でスピードに乗れなかったからなのか
そうですね。ただ関カレ、学生個人は朝からしっかり動かして、予選から走れるようにしたんですけど、今回は省エネで全然アップしないでいったので、その中では動いたと思います。
―関東インカレではスパイクが壊れたハプニングがあったが
その時に替えた新品のスパイクはまだ生き残っています。（足に馴染んだか）馴染みました。すごく走りやすいです。
―明日のレースに向けて
法大でトップ取って、決勝は打倒・阿部竜希さんの気持ちで頑張ります。
（インタビュー：松下天）
有言実行の山中の走りに期待
（撮影：松下天）
