第76回全日本学生フェンシング王座決定戦
2026年6月14日(日)
駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場

大学初団体戦に臨む瀬戸
駒沢公園屋内球技場にて開催された第76回全日本学生フェンシング王座決定戦。東西の大学上位2チームがトーナメント形式で争う今大会は、大学フェンシング界における最高峰のタイトルの1つに位置づけられている。5月の関東学生リーグ戦では、ともに優勝まであと一歩届かなかった男女サーブル。今大会はまさに、その雪辱を果たすための舞台だった。
女子サーブルは初戦の立命大を45ー31で圧倒すると、迎えた決勝の相手は、リーグ戦の直接対決で涙を呑んだ早大だ。試合は序盤からリードを許し、一気に点差を離される厳しい展開となる。しかし中盤、15点差を追いかける場面から横田が圧巻の9連続ポイントを奪い、6点差にまで詰め寄る猛追を見せた。だが、前半の失点が響き、反撃も一歩及ばず37ー45で敗戦。準優勝という結果に終わった。
男子サーブルもまた、満身創痍のピストで宿敵との決戦に挑んでいた。直前に主力の一角である伊藤遼志(営2=法政二)が戦意を離脱するという最大の試練を迎えたが、残されたメンバーが奮起。リーグ戦終了後、主将は「実力で負けたというよりは、チームとしての完成度の差。もう一度そこを精査し、1ヶ月後の王座でリベンジしたい」と決意を語っていた。しかし試合は、勢いに乗る慶大に終始主導権を握られる展開に。相手チームの熱量に圧倒され、最後まで流れを掴みきることができず、31ー45で敗戦。こちらも準優勝と、一歩届かなかった。
今大会、リーグ戦の悔しさを糧に王座奪還を狙った男女サーブルだったが、頂点への壁はあと一歩のところで高かった。しかし、ここで見えた課題と悔しさは、秋の関東インカレ、そして全日本インカレへとつながるはずだ。この夏の厳しい強化期間を経て、一回り大きく成長したチームが再び歓喜の舞台へ駆け上がることを期待したい。
試合結果
男子サーブル
| 出場メンバー |
結果 |
| 茶野友秋(営3)
山口李世(文3)
瀬戸俊之典(文1)
望月蒼空(2)
|
朝日大 |
○45ー29 |
準優勝 |
| 慶応大 |
●31ー45 |
女子サーブル
| 出場メンバー |
結果 |
| 横田彩未(文4)
駒路ひかる(文4)
後藤千里(法3)
岡田彩良(国2)
|
VS立命館大 |
○45ー31 |
準優勝
|
| 決勝
VS早稲田大 |
●37ー45 |
選手インタビュー
女子サーブル

ーー今日の試合を振り返って
横田彩未(文4=法政二):悔しかったです。本当に勝ちたかったです。いつも負ける時は毎回「あとちょっとだったのに」が口癖みたいになってる気がするので、もう言いたくないですね。次はちゃんと勝ちます。
後藤千里(法3=高松北):先輩が巻き返してくれたのに取り切れなくて、すごく情けなかったので、今度は取り切れるように頑張ろうと思いました。
岡田彩良(国2=暁秀高):初めて早稲田戦に出させていただいたのですが、あまり貢献することができなくて、相手に合わせてしまうことばっかりでした。今度もし出る機会があったら自分から仕掛けたりするのを練習して勝てるように頑張りたいと思います。
駒路ひかる(文4=鹿児島南):準優勝には少し飽きてきたので、次優勝できるように頑張ります。
ーー早大戦は15点差から6点差まで詰め寄った。心境は
横田:今日1日私的に納得のいく試合がなくて、早大戦はもうがむしゃらで、”考えてたより感じた”で試合をしていたみたいな、そういう感じでした。上から同期の声が聞こえたから頑張れた感じはあります。ベンチだけじゃないみたいなところで、やはり仲間の応援のおかげかなと思います。
ーー試合前どのような声援を受けたか
横田:「あやみ先輩最高」とかじゃないですか(笑)。「最高って言って」とお願いしちゃっていて、とにかく褒めてほしいってお願いしていました。だからとにかく褒めてくれていたのではないかと思います(笑)。
ーー試合間のインターバルではどのようなことを話したか
横田:今回3番手をどうするかということを、自分たちの中で迷っていたので、お互いどんな気持ちで戦いたいか、戦う意思はどのくらいあるかみたいな、改めてそういうのを話すことで、お互いの中で勝ちに行く意識というのは高められていたのではないかなと思います。
ーーこれからの目標
横田:やはり2位じゃなくて1位がいいので、てっぺんを取りたいです。今年絶対てっぺん取ります。1回と言わず何回も。
駒路:団体はみんなで点数を取って勝ちたいなと思います。一人が調子悪かったら、みんなが頑張ってという風に助け合って優勝を目指します。
岡田:個人も団体もインカレ、関カレがこれからあると思うので、それに向けて自分の今回の試合で分かった改善点などを直して、次の試合に挑みたいと思います。
男子サーブル

ーー大会を振り返って
茶野友秋(営3=法政二):主力メンバーが欠けている中での挑戦でした。しっかり準備してきて挑んだつもりでしたが、結果負けてしまったのでまずは切り替えて夏明けのインカレに向けて準備してやり直していきたいです。
山口李世(文3=法政二):今回は必ず優勝するっていう目標の中で負けてしまいましたが、今回の負けは意味がないものではないので、これならカンカレ、インカレ、全日本選手権もあるので、チームとして戦うので、チームの力も成長させながらみんなでこれから優勝していきたいです。
瀬戸俊之典(文1=法政二):今回先輩が怪我で抜けて、その代わりに自分が初めて大学の団体戦に出させてもらいましたが、個人的に色々な課題が浮き彫りになった試合かなと思うので、それを次の試合では(メンバーに)選んでもらって、状況が悪くなっても変えられるような選手になれるように調整していきたいと思います。
望月蒼空(2=東亜学園):自分は控えの選手でしたが、もっとベンチを盛り上げることができたなと思います。最後の試合の終盤負ける雰囲気みたいなのが出てしまったのでそこをしっかりもっと盛り上げられるように温かいベンチにしていきたいなと思います。これからも頑張っていきます。
ーー今大会で得た課題や収穫について
茶野:1人ひとりの動きは悪くなかったかなと個人的には思います。やっぱり流れが悪い時、今回で言うとベンチワークのところでちょっと雰囲気が悪くなってしまったところがあるので、普段の練習からは声を出して盛り上げて、いい雰囲気作りを維持したまま試合に臨めるようにしたいと思いました。
山口:動き自体はみんな良かったですが、団体としてのまとまりというのをお互い意識しながら切磋琢磨してはありますが、やっぱり団体としてのチームワーク、声掛けあったりっていうところがまだ突き詰められるなと今回思えたのでそこを普段の練習から団体想定して、ベンチワークだったり、自分たちが相手に追い付かなければならない状況などを想定しながらチームで練習していきたいなと思います。
瀬戸:自分は1試合目、2試合目と流れが悪くなった時に自分の本来やるべきプレーができなくて、相手に流れが移行されるような展開が何度かあったので自分のメンタル的なところをしっかりと切り替えられるようにしていきたいなと思いました。
望月:自分は点を取った時に一緒に喜ぶことしかできなかったので、アドバイスだったり、ここが悪かった良かったなどちゃんと選手に伝えて、何が調子良いのか悪いのかっていうのを明確にして選手の手助けになれたらなと思います。
ーー初めての大学の団体戦は
瀬戸:やっぱり先輩方が強くて、そこに引っ張ってもらうような立場だったので、自分は得失点を0に抑えることを意識しましたが、やっぱりその考えは甘くて、自分はもっと点を取っていかないといけない選手にならないといけないという風に思いました。
ーー前回のリーグ戦では慶大戦が山場と言っていたが、今回はどのような対策をしたのか
茶野:直前に伊藤(遼志、営2=法政二)が怪我で抜けてしまって、それが大会の1、2週間前とかだったので、少し後輩の育成というところが間に合わなかったかなと思いました。戦術的なところでは対策というよりは、ベンチや観客席も含めた流れが大きいと思うので、その点をもう1回精査していきたいです。
自分としては、やっぱり流れが悪い時にその流れを断ち切ることと流れがいい時にもっと流れを良くしていけるような選手になりたいと思うので、まだしばらく学生の大会はないですが、しっかり準備して挑みたいです。
ーーこれからに向けて
山口:個人としてはカンカレ、インカレだったり、全日本選手権の個人でも全て上位を目指していくというのはもちろんですが、今回の団体本当に悔しい思いをしたので、関東インカレでは絶対に優勝というのを目標にして、強張り過ぎず、楽しんで、みんなで団体に向けていけたらなと思います。
瀬戸:自分は日本ランキングとかは高くなくてまずは日本国内で通用する選手になることと、チームとしては先輩からもっと信頼を置いてもらえる状態で団体に出せていただけることを目標に頑張っていきたいです。
望月:団体ではまだ出れていない立ち位置にいますが、流れが悪かったり、相手の調子が良かったりする時に自分が起点に逆転とかそういう実力をもっと発揮できるような選手になってチームの助けになりたいです。
茶野:先ほどと重複しますが、流れが悪い時に断ち切る、流れがいい時にしっかり持っていけるというそういう背中を見せられる選手になりたいです。
(取材・撮影:山鳥優里、田中心之祐、山田竣矢)