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【フェンシング】第68回全日本フェンシング選手権大会(団体戦)~男子エペ&女子フルーレ~ 女子フルーレ、持ち味見せるも強豪に惜敗 男子エペは力出し切れず悔しい敗戦

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【フェンシング】第68回全日本フェンシング選手権大会(団体戦)~男子エペ&女子フルーレ~ 女子フルーレ、持ち味見せるも強豪に惜敗 男子エペは力出し切れず悔しい敗戦

第68回全日本フェンシング選手権大会
2015年12月14日(月)
一関市総合体育館

今年は一関市で開催される全日本団体。この大会が今季のチーム最後の団体戦となる。女子フルーレは強豪のNEXUS相手に接戦を演じるも届かず惜敗、準々決勝敗退となった。男子エペも初戦の2回戦で高校生選抜チームに敗戦。上位進出はならなかった。

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女子フルーレ久良知、

試合結果

種目 出場選手 試合詳細 成績
男子エペ  藤倉陸(社4)、村越優希(文4)、中村豪(人2)  ●42-45JFE選抜  2回戦敗退 
女子フルーレ  久知良美帆(法4)、柳岡はるか(法3)、真田玲菜(キャ3)

○45-34KEW

●36-45NEXUS 

ベスト8 
 

男子エペ 戦評 

岩手県一関市で全日本選手権が始まった。寒い地域で熱を帯びた熱い試合が繰り広げられた。
2回戦から法大男子エペ団体戦が始まった。相手はジュニア世代の日本代表で将来の活躍を期待されているFJE選抜である。
 
藤倉陸(社4)が先陣を切る。試合開始早々に一ポイント目をもぎ取る。得点を追加し点差を広げたいところだったが相手は選抜に入るほどの強敵。点を挙げることができず膠着状態が続いたまま1分が経過しタイムアップ。第2セットでは村越優希(文4)が活躍した。先制点は奪われたものの、安定したプレーで着々と点差を広げていき8-3で中村豪(人環2)へタスキが渡る。中村は持ち前の軽快さで攻撃を繰り出し、開始1分で5ポイントを奪取。勢いを切らすことなくリズミカルに15—7と相手を圧倒し、試合の主導権を握ったままそれぞれが3周目を迎える。第8セット目序盤、1点ずつ点を取り合うシーソーゲームが続いていく。しかし中盤から4点連取され、31-28と3点差まで縮められてしまう。第9セットとなり最後周りを託されたのは主将藤倉。初めは互角の戦いを展開するも相手の多彩な攻撃に合わせることができず中盤に35-35と同点に持ち込まれ、相手のペースを崩すことができずついに逆転を許してしまう。その後は焦る気持ちからか手数が増えるものの、うまくチャンスを作ることができずに42-45と敗北した。(和多慎之介)

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「序盤のリードが油断につながった」と村越

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中村、8回り目で差を詰められた

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最後の団体も不完全燃焼に終わった藤倉主将

今年度最後の団体戦として挑んだ大会。全日本選手権個人戦で出場機会のない村越にとっては苦い最後の戦いとなり、僅差の敗北だけに悔しさはより大きいものとなっただろう。しかし藤倉、中村には個人戦が残されている。この悔しさをばねに高みへ登って欲しい。

女子フルーレ 戦評

インカレでは優勝を狙いながらも悔しい3位に終わった女子フルーレ。インカレ後にはキャプテン久良知美帆(法4)が「負けっぱなしじゃ終われない」と語ったように今季の団体戦を締めくくる大舞台に挑んだ。

そんな法大は2回戦からの登場となった。相手は早大OGで結成されたというKEW。先制点こそ献上するも、その後は着実に得点を重ね、10点以上の差をつけ優位に試合を進めていく。だが、勝利は確実かと思われた中盤、9連続得点を許し一気に3点差まで追い上げられてしまう。勝負は最後回りの柳岡はるか(法3)に託された。すぐに2点を取り点差を広げると、終盤には怒涛の7連続得点で相手を圧倒。2秒を残して45点目を勝ち取り、文句無しの勝利を納めた。

そして、準々決勝は昨年度の大会女王のNEXUSとの対戦となった。昨年度の全日本個人戦の1位、2位を擁する強敵だが、普段から同じ場所で練習し、互いの手の内は分かっている中で、「団体戦の経験はこっちの方が多い」と勝算もあった。いざ始まってみるとリードを奪われたものの、我慢しながらしっかりと相手について行き、3セット目には久良知が7連続得点。本人も「思っている上のプレーが出来た」と納得のパフォーマンスで逆転に成功した。その後は1点を争う熾烈なリードの奪い合いとなるが、この均衡が7セット目に崩れてしまう。7連続得点を奪われ、相手の流れに。さらに焦りが裏目に出たところを突かれ、巻き返しは果たせないまま最後はビデオ判定での敗戦となった。

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久良知主将、NEXUS相手に一時はリードを奪った

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7回り目は悔しい結果となった

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最後周りの柳岡、粘り及ばず

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久知良主将㊨、「一つになれた」とこのチームを振り返った

試合後大粒の涙を流した選手たち。この大会で、1年間女子フルーレ団体を率いてきた久良知は団体戦から抜けることになる。今季はインカレ、全日本と満足な結果を残すことは出来なかったが、今年最後回りを担った柳岡をはじめ、期待の後輩たちが多く残る。来季への弾みをつけるためにも、まずは一週間後の個人戦でリベンジを果たして欲しい。(向井千優)

選手のコメント

藤倉陸 男子エペ主将

―今の気持ちはどうですか
現役最後の団体戦が終わってしまいました。最初のほうは勝っていたにもかかわらず、年下の人に負けたことは悔しいです。

―最後の団体戦でしたが
気負うことなくいつも通りやろうと思っていたんですけど、負けたくなかったので悔しいです。

―第9セットは点の取り合いとなっていましたが
3点差で勝っていましたがどんどん縮められていき、余裕がなくなって点が取れなくなっていってしまったのはよくない展開だなと
感じていました。

―注意していたことは
点差を保とうと思っていたのですが思い通りにはいきませんでした。
点差を維持したかったです。

―最後周りとしてどうでしたか
勝っていたらその勢いを保って勝たなければいけないですし、負けている状態で回ってきたら逆転しないといけないんですけど、
そういう面で自分の役割を果たせなかったと感じています。

村越優希 副将

―試合を振り返って
自分たちの実力をしっかり出せていれば、負ける試合ではなかったと思います。最初、相手チームの強い選手から多く点を奪って、差を広げることができたことで、逆に安心してしまった部分はあったと思います。少しずつ差を詰められてしまいました。最後は3点差あって、ドゥブル(同時突き)で取っていったんですけど、相手は動きを変えてきて、それがハマってしまった形ですね。中盤までいい試合ができていただけに、とても悔しいですね。

―最後の団体戦を終えて
僕が主力として出場するようになったのは3年の時からで、その後、一度も学生タイトルを獲ることができなかったというのが、一番悔いが残りますね。もちろん全日本も勝ちたかったんですけど、やっぱり学生の大会の方が大事で。まあ最後の団体戦がこういう形で終わってしまったのは悔しいですけど。もう法政の名前を背負って戦うことができないのは寂しいですね。

―今年の男子エペチームを振り返って
同期がいるというのは本当に良いことだったと思います。
去年は4年生が吉沢先輩だけで、先輩に頼ってしまうところがあって、うまくチームとして機能していないところがあったのかなと思います。今年のように同期がいて、支えあえたというのは大きかったと思います。そこに中村という強い下級生がいて、本当に良いチームだったと思います。だからこそ勝つことができず、残念ですね。

―結果として表れなかった要因は
自分の得意な技をみんな持っているんですけど、それが通用しない時に対処できない、というところだと思います。良いところは必ずあるんですけど、それを今年はうまく活かせられなかった印象です。それが出せれば間違いなく強いチームだったんですけど、それが出せたり出せなかったりで。
通用しない部分もカバーして、どんな選手にも立ち向える対応力を皆が身につけることができれば、来年のチームも確実に勝てていけると思います。

―副キャプテンとしての一年間は
フェンシングは上手くても、日常でだらしないところがまだあるので、僕が副キャプテンとして言ってかなければいけないところはそういうところだったと思います。きちんと時間通りに行動するとか、練習を効率よくやれるように考えるとか、そういうスタンスを後輩に引き継いでいってもらえればと思います。
僕が1年生の時はもっと厳しい雰囲気だったんですけど、4年生になってみて、やっぱりフェンシングを皆で楽しんだ方がいいなと思ったんですね。でも、そういう雰囲気を作ろうとすると、どうしても段々とダラけてしまって。安藤(主将)もそういうのは望んでいなかったと思うので、僕が規律を正しくしていくよう意識はしていました。練習場所も限られているんですけど、その中で時間を有効活用できるような練習を後輩には頑張ってやっていって欲しいと思います。

久良知美帆 女子フルーレ主将

―法大としては最後の団体戦となりましたが、どのような思いで臨みましたか
特に最後ということはあまり気にしないようにしていました。最後だと思うと戦いづらくなる面もあるかなと思ったので。いつも通りやろうと思って臨みました。

―準々決勝で昨年王者のNEXUSと当たることはどのように考えていましたか
普段同じ練習場で練習しているメンバーなんですけど、団体戦で戦うことは今まで無かったので、力的に見たら相手はみんなナショナルチームでプレッシャーはあったんですけど、逆に挑戦者というモチベーションで挑んでいけました。ここで勝てれば優勝出来るかな、くらい思ってましたね。

―NEXUSの印象は
普段から練習を一緒にしているメンバーなので特に特別な思いは無かったですね(笑)。ただ、いつもやられていることを自分たちがやられないように、とか、いつもとは違う形で点を取っていこうとか考えてました。

―対策はしてきていたということですか
そうですね。向こうは普段団体戦をやっていなくて、自分たちは関カレ、インカレで団体戦の経験を積んできたので、経験という面では負けていないなと思ってました。

―久良知選手個人としては調子良く見えましたが
一回り目と二回り目については自分が思っている以上のプレーが出来たと思います。ただ、最後回りで点差が離れてしまった時に自分が取らなきゃ最後に厳しくなると思ってしまって、逆にいつも通りのことをやることが出来なくなっちゃったかなと思います。

―今年の女子フルーレはどんなチームでしたか
結構個性が強くて、みんなが何を考えてるのか最初はよく分からなかったんです(笑)。でも、一緒にやっていく内にみんな目標とか「勝ちたい」という思いは同じで、そういう思いで一つになれたかなと思います。すごく良いチームで私はやりやすかったですね。

―個人戦に向けて
去年がベスト32で全然思うような結果が出せなかったので、今年こそは表彰台目指して頑張りたいと思います。

 

 

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