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【水泳】第97回日本選手権 ⑤ ルーキー石田瑠海が躍動!200m背泳ぎで6位入賞を果たす!大学4年間での目標は「パリ五輪」!

第97回日本選手権
2021年4月3日〜10日
東京アクアティクスセンター

1年生の石田瑠海が200m背泳ぎで予選から自己ベストを更新。勢いそのままに決勝まで進出し、良い形で大学初戦を終えた。

提供・法政大学体育会水泳部

7日目・8日目 結果

予選結果(女子)

種目 順位 選手名 タイム 備考
50m平泳ぎ 18位 奈須田ゆうか (社4) 32秒53

予選結果(男子)

種目 順位 選手名 タイム 備考
50m背泳ぎ 24位 由良柾貴 (社2) 26秒34

決勝結果

種目 順位 選手名 タイム 備考
女子200m背泳ぎ 6位 石田瑠海(スポ1) 2分13秒92
8位 関口真穂(スポ3) 2分15秒72

Pick Up

石田瑠海

目を見張るような鋭い追い上げだった。女子200m背泳ぎ予選第3組。大外1レーンを泳ぐ石田瑠海がラスト50mから水面を滑るような泳ぎで伸びてきた。150mのターンで体一つ分あった上位との差は見る見るうちに縮まり、先頭と並ぶような形で2着でフィニッシュ。タイムは「2分13秒90」で予選から自己ベストを1秒ほど上回った。

光った追い上げ

「大会が近づくにつれて調子が上がっていたのでベストが出ると分かっていました」。石田にとってこの記録はあたりまえの様子。「準決勝、決勝ではもうちょっと上げることができるのかなと思っていました」と欲を見せていた。

勢いそのままに準決勝を通過し、迎えた決勝。「せっかく残ったのだから8位になるのは嫌だな」。期待のルーキーはどこまでも強気だった。「まだトップスピードが遅い」と決勝では150mまでは8番手。だが、持ち味のスパートでぐんぐんと追い上げ、6位でタッチした。「私はイーブンで泳ぐことが得意」と石田。その言葉通り後半にかけてもペースは落ちず、むしろ前半の100mを上回っていた。

さらなる高みへ

結果的に準決勝と決勝では予選の記録を更新することはできなかったが、日本トップレベルを肌で感じることで収穫があった。「もっと高いレベルでのイーブンができるようにすれば、トップの選手たちとも戦っていける」。今後も自分のレーススタイルは崩さずに、さらなるレベルアップを図るつもりだ。

「インカレで決勝に残ることを目標に入学しましたが、メダルも見えてきたのかなと感じています」。石田は入学直後にして早くも目標を上方修正。4年間でどこまで羽ばたいていくのか楽しみで仕方ない。

(記事/取材:根本 成)

由良柾貴

100m背泳ぎと50m背泳ぎに出場した由良。「ベストタイムからあまり落とさずに泳げ、結果が良かったので安心している」と大会を振り返った。

日本選手権2日目にはまず100m背泳ぎに臨んだ。由良は冬場の練習では去年のインカレで課題となったレース後半のスピード強化に焦点をあてて練習してきたという。その特訓の成果もあり、目標としていた54秒台には届かなかったもののベストに近いタイムで泳ぎ切り満足のいく結果となった。大会最終日には50m背泳ぎに出場。「数日前から手を早く回せるようになっていて感覚も調子もよかった」という由良の言葉通り華麗なフォームで泳ぎ切った。

日本選手権では多くのトップ選手と一緒に泳いだ由良だが、その中で改めて自身の水中動作が遅いことを課題に挙げた。由良は大学2年生ではインカレで優勝、大学生の内に国際大会に出場するという高い目標を掲げている。今回見つけた課題を克服し、更に自身の持ち味であると語ったひとかきの伸びを強化した上で、目標を達成する姿をこの目で見れることを楽しみにしている。

(記事/取材:佐々木みのり)

インタビュー

石田瑠海

ー 日本選手権を終えての今の率直な気持ちは
レース前は決勝は狙っていたのですが、本当に残れるとは思っていなかったです。予選から約1秒ベストを出すことができて、そのまま決勝に残ることができたので良いスタートが切れたのかなと思います。私はインカレで決勝に残ることを目標に大学に入学しましたが、メダルというところも見えてきたのかなと感じています。

ー 冬場の練習や日本選手権の直前の練習の手応えは
冬場は選手権まで時間があったこともあり、とりあえずがむしゃらにやってきました。直前の練習もそんなに緊張というのはなくて練習に気楽に取り組めていました。大会が近づくにつれて調子が上がっていってたので今回はベストが出ると分かっていました。

ー どういった課題を持って冬場は練習をしていましたか
前半が遅いので1本目からしっかり力を出し切って、その中でも2本目もタイムを落とさないようにというところを意識して練習に取り組んでいました。

ー予選から2分13秒台の記録でしたが、この記録に関してはどのように感じてましたか
予選から13秒台が出たことは自分の中でもびっくりしましたが、予選で13秒が出たから準決勝、決勝ではもうちょっと上げることができるのかなと思っていました。

ー ベストを出してもさらに上げられる自信があったと
レースプランとしては、予選の泳ぎでちょっと前半が遅過ぎたので、もうちょっと前半から行けたらなと思っていましたが準決勝も決勝もそれよりも遅く入ってしまったので感覚が悪かったのかなと思います。

ー 前半をどれくらいで入りたかったか
1分06秒台前半から05秒台で回れたら、2分12秒台は出せたと思います。

ー 準決勝と決勝のレースを振り返って
準決勝は何がなんでも決勝に残らなければいけないと思っていたので、前半は周りの様子を見ながら泳いで、最低でも組で上位4番までに入れればと考えていました。周りを見ながら最後追い上げて、決勝を決めることができたというレースでした。決勝は、せっかく残ったのだから8位になるのは嫌だなと思っていました。周りを見ながらレースを進めて最後はもう頑張りました。

ー 3本泳ぐのはきつかったですか
3本ならそこまできつくは… でも3本目を泳ぐときは「また200m泳ぐのか」という感じでした。

ー 後半の泳ぎには自信を持っていますか
はい。

ー 日本選手権の決勝の舞台に立った感想は
思ったより緊張せずに泳ぐことができたので良かったです。決勝でトップの選手たちと泳いで感じたのはタイムを狙っていくときに、ちゃんと前半から仕掛けていって、後半もしっかりもたせるというレースをしていたので、まだ私はそういうレースができないのでそこは今後できるようになりたいなと感じました。

ー 大会を通して見つかった課題、収穫は
私はもともとイーブンで泳ぐことが得意なのですがもっと高いレベルでのイーブンができるようにすれば、日本のトップの選手たちとも戦っていけるのかなと感じました。

ー 今後はどういった部分を強化していきたいですか
まだトップスピードが遅いのでパワー練習なのでスピードを上げていって100mでも日本選手権を突破できるように頑張りたいです。

ー 100mのベストタイムは
1分02秒8です。

ー 大学1年目の目標は
インカレで100mも200mも決勝に残ることです。法政大学には200mを得意としている先輩が2人ますが、まだベストタイムでは及んでいないです。でもその2人に勝って、運が良ければ200mで表彰台に登れたらいいなと思います。

ー 大学4年間での目標は
4年目の日本選手権はパリ五輪がかかっているので、そこで五輪を決められたらいいなと思います。あとは4年目のインカレでベストを出してメダルを獲ることが目標です。

由良柾貴

ー日本選手権を終えての今の率直な気持ちは
ベストタイムからあまり落とさずに泳げて、結果がよかったので安心しています。

ー どういった課題を持って冬場は練習をしていたか
去年のインカレで後半のスピードがなくて遅くなってしまっていたので、後半でも速く泳げるためのスピードをつける練習をしていました。

ー 冬場の練習や日本選手権の直前の練習の手応えは
あまり泳いだ感覚は良くなかったんですけど、試合が近づくにつれて少しづつ感覚も良くなってきていました。結構ひとかきで進めるようになっていて、日本選手権の前は調子がよかったです。

ー大会前の目標は
僕の100m背泳ぎのベストが55秒8だったんですけど、他の大学の大学生が54秒台で泳いでいる人もいるので自分も54秒台で泳げることを目標にしていました。

ー試合当日のコンディションは
100m背泳ぎはそんなに感覚は良くなくて結構手をかくスピードとかも遅かったんですけど、50m背泳ぎでは3日ぐらい前から手を早く回せるようになって感覚も調子もよかったです。

ー 日本選手権のレースを振り返って、見つかった課題や収穫は
前から水中動作、バサロキックやドルフィンキックが苦手だったんですけど、今回日本選手権に出るような選手と一緒に泳いで、やっぱり自分の水中動作が遅いなと改めて気づいたので、これからは水中動作を強化、改善していかないといけないなと思いました。

ー 由良選手の持ち味は
僕の強みは水中動作が終わって浮かび上がってきた時の泳ぐスピードとひとストロークで進む距離だと思っています。

ー 今後はどういった部分を強化していきたいか
やっぱり水中動作が遅かったのでそこが一番の課題ですし、ひとストロークで進むっていう自分の持ち味があるんですけど、ストロークが遅いのでストロークの速さを上げて更に自分の持ち味を活かせるようにしていきたいなと思います。

ー 大学2年目の目標は
インカレでは100m背泳ぎで優勝、インターナショナルのインターC(強化標準記録)というのを目指しています。

ー 大学卒業後までにどのような選手になりたいか
入学した時からの目標なんですけど、大学生の内に世界大会、世界で活躍できる選手になりたいと思っています。

 

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