東京六大学野球2021春季リーグ戦 第1週 慶大1回戦
2021年4月10日（土）
神宮球場
ついに開幕した東京六大学野球2021春季リーグ戦。法大は開幕カードで慶大と対戦。開幕投手を務めた主将の三浦銀二(キャ4＝福岡大大濠)が145球を投げ、無安打完投(ノーヒット・ワンラン)。7回にも岡田悠希(人4＝龍谷大平安)が2点適時打を放つなど、投打の主軸が活躍を見せ、法大は開幕戦を白星発進とした。
試合結果
トータル試合結果
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 慶 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 |
| 法 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | ｘ | 2 | 8 | 0 |
（法大）○三浦—舟生
（慶大）森田、●小林綾、生井、橋本達—福井
[本塁打] なし
打撃成績
| 打順 | 位置 | 選手 | 打 | 安 | 点 | 打率 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | (6) | 海﨑 | 4 | 0 | 0 | .000 | 三振 | ニゴ | 一飛 | 三振 | ||||
| 2 | (8) | 岡田悠 | 3 | 1 | 2 | .333 | 一ゴ | 四球 | 左飛 | 中安② | ||||
| 3 | (4)3 | 齊藤 | 4 | 0 | 0 | .000 | 三振 | 三振 | 三ゴ | 中飛 | ||||
| 4 | (9) | 小池 | 3 | 1 | 0 | .333 | 一飛 | 三振 | 右２ | |||||
| R9 | 神野 | 1 | 0 | 0 | .000 | 右飛 | ||||||||
| 5 | (3) | 後藤 | 3 | 2 | 0 | .667 | 左安 | 左安 | 中飛 | |||||
| 4 | 高田 | 1 | 0 | 0 | .000 | 三振 | ||||||||
| 6 | (7) | 諸橋 | 3 | 1 | 0 | .333 | 右２ | 二ゴ | 三直 | |||||
| 7 | 宮﨑 | 0 | 0 | 0 | — | 四球 | ||||||||
| 7 | (5) | 中原 | 3 | 2 | 0 | .667 | 一ゴ | 右安 | 左安 | |||||
| R | 大本 | 0 | 0 | 0 | — | 遊ゴ | ||||||||
| 5 | 松田 | 1 | 0 | 0 | .000 | 右飛 | ||||||||
| 8 | (2) | 舟生 | 2 | 1 | 0 | .500 | 左飛 | 中安 | 四球 | |||||
| 9 | (1) | 三浦 | 2 | 0 | 0 | .000 | 三邪 | 遊ゴ | 投犠 | |||||
| 計 | 30 | 8 | 2 | .267 |
投手成績
| 回 | 球数 | 打者 | 安 | 振 | 球 | 責 | 防御率 | |
| 三浦 | 9 | 145 | 33 | 0 | 8 | 6 | 1 | 1.00 |
| 計 | 9 | 145 | 33 | 0 | 8 | 6 | 1 | 1.00 |
ベンチ入りメンバー
| 10 | 三浦銀二（キャ4＝福岡大大濠） | 32 | 大柿廉太郎（法3＝健大高崎） | 39 | 肥後幸太（法3=法政二） |
| 15 | 石田旭昇（文3＝東筑） | 2 | 中原輝也(人4＝尽誠学園) | 1 | 岡田悠希（人4＝龍谷大平安） |
| 16 | 尾﨑完太（キャ2＝滋賀学園） | 4 | 齊藤大輝（人3＝横浜） | 3 | 小池智也（営4＝八戸学院光星） |
| 18 | 古屋敷匠眞（営4＝八戸工大一） | 5 | 松田憲之朗（キャ3＝龍谷大平安） | 7 | 諸橋駿（法4＝中京大中京） |
| 21 | 山下輝（営4＝木更津総合） | 6 | 佐野瞭太（人4＝法政二） | 8 | 宮﨑秀太（営3＝天理） |
| 47 | 武冨陸（営2＝日大藤沢） | 24 | 高原侑希（法2＝福井工大福井） | 9 | 神野太樹（キャ4＝天理） |
| 22 | 後藤克基（法4＝滋賀学園） | 31 | 海﨑雄太（文3＝埼玉栄） | 34 | 大本遼（経4＝掛川西） |
| 23 | 舟生大地（文4＝日大山形） | 35 | 今泉颯太（法2＝中京大中京） | ||
| 27 | 村上喬一朗（法3＝東福岡） | 36 | 高田桐利（営3＝広陵） |
戦評
加藤重雄新監督の下、春の戦いが幕を開けた。昨季の屈辱を晴らし、春季リーグを連覇するべく慶大戦に臨んだ。
第一先発を任されたのは主将である三浦銀二（キャ4=福岡大大濠）。昨季は白星がなかったものの、チームの主将、そしてエースとして高い期待のかかる登板となった。初回、2回ともにボールが先行し四球を出すものの、相手打線を無安打に抑える。2回裏、リーグ戦初出場の諸橋駿（法4=中京大中京）の安打などにより得点圏に走者を進めるも相手先発・森田晃介の好投を前にあと一本が出ず無得点。
走者を出しながらも落ち着いた投球を見せた三浦
3回から7回の三浦はテンポを上げ、ストライク先行の投球。「真っ直ぐで押してゾーンで勝負」と語っていたように、ノビのある球で慶大打線を無安打に抑え、7回にはマウンド上でガッツポーズをし、雄叫びを上げる場面も見られた。そんな三浦の好投に応えるように法大打線にも動きが。7回裏、先頭の中原輝也（人4=尽誠学園）の右前安打などで2死二、三塁の場面を作ると迎えた打者は岡田悠希（人4=龍谷大平安）。岡田悠の振りぬいた打球が左翼手前に落ち、適時打となり2点を先制した。
先制2点適時打を放った岡田悠
一方、三浦にもピンチが。8回表には四球で出した走者を盗塁などで三塁まで進められてしまい、北村謙介の遊ゴロの間に1点を許した。その後9回表には四球を2連続で与えてしまい2死一、二塁に。しかし、三浦はそのような危機の中でも『穏やかな心』を忘れず最後は空振り三振を取り、試合を締めた。自身初の無安打投球で、エースとしてふさわしい試合を作り、初戦を白星で飾った。春季リーグ連覇に向けて幸先の良いスタートとなった。
加藤重雄監督が「山場」と語った開幕戦を白星で飾った
（記事：東夏紀、写真：閏間咲稀）
クローズアップ：三浦銀二
絶対的エース・三浦銀二（キャ4＝福岡大大濠）が圧巻の投球を見せ、法大を勝利へ導いた。
昨年はフォームのバランスを崩したこともあり、未勝利に終わった三浦だが、今季はオープン戦から好調を維持。加藤重雄監督も3月時点で「何の迷いもなく、（開幕投手は）三浦」と高い期待を寄せていた。その高い期待に、東京六大学では62年ぶり、実に3度目となる無安打完投勝利（ノーヒット・ワンラン）で応えた。
初回、2回はそれぞれ四球で走者を許す苦しい立ち上がりとなった。しかし、「テンポを上げようと思って投げました」とそれ以降は7回1死まで1人の走者も許さない完全投球。8回に内野ゴロの間に得点を許し無得点試合を逃すも、「最小失点で抑えよう」と立ち直り、後続を断った。最終回も2死から連続で四球を許しピンチを背負ったが、最後は綿引達也を空振り三振に切って取り、見事に無安打完投勝利（ノーヒット・ワンラン）を達成。エースとして、そして主将として臨んだ開幕戦を白星でスタートさせた。
「初めのひと試合に過ぎないので、ここから勢いに乗って優勝までいこうと思います」と三浦。頼もしい背番号『10』のエースが法大を春連覇へと導いてくれそうだ。
（五嶋健)
選手インタビュー
三浦銀二 主将
ー今日の試合を振り返って
全体的には及第点かと思いますが、課題もたくさんあったので修正したいと思います。
ー試合前のご自身の調子はいかがでしたか
よくなかったです。その中でもゲーム作れたことは収穫です。
ー今日はどのようなことを考えてマウンドに上がりましたか
キャプテンとしてエースとして絶対勝つっていう気持ちで入りました。
ー試合に臨むに当たって舟生選手と話したことは
真っ直ぐで押してゾーンで勝負しようと話してました。
ー今日はノーヒット投球でした。過去にこのような経験は
ありません緊張しました。
ーノーヒットを意識されたタイミングはいつでしたか
5回の時点です
ー初回、2回と四球で走者を出しましたが、その後は7回途中まで完全投球。どのような点を修正されて投球に臨まれましたか
テンポを上げようと思って投げてました。
ー8回に得点を許しましたが、その時に考えたことは
最小失点でと思い投げてました。
ー9回、マウンドで舟生選手と話したことは
三振とるよって話しました。
ー開幕戦を白星で飾りました。チームの雰囲気は
とても良くていい試合運びはできていたと思います。
ー次の試合に向けての意気込みをお願いします
初めのひと試合に過ぎないのでここから勢いに乗って優勝までいこうと思います。
後藤克基 副将
ー今日の試合を振り返って
今日は三浦が頑張ってくれたの一言に尽きると思います。野手がもっと楽にさせられればなという試合でした。
ー副将として、開幕をどのような気持ちで迎えたか
あまりそこに意識はなかったですが、自分たちの最後の春のリーグ戦ということもあり絶対に勝ちたいという気持ちは強かったです。
ー今日は5番・一塁での起用でした
昨日言われた時は少し驚きましたが起用に応えたいなと思ってました。
ー2回にはチーム初安打を放たれました。どういった心持ちで打席に臨みましたか
それまでチームのヒットが出てなかったので積極的に行こうと思ってました。
ー現在のご自身の調子は
とても良いとは言えないですが良い感じに来ていると思います。
ー今日のベンチの雰囲気は
今季初試合ということもあり少し固さはありましたが終盤はとても良い雰囲気でできたと思います。
ー今季の意気込みをお願いします
まだ1試合しか終わってませんがいい感じにスタートが切れたと思います。けれどもこのまま順調にとはいかないゲームもあると思います。そういう試合を粘って勝ちきり優勝できればと思います。
岡田悠希 副将
ー開幕戦を迎えての心境
やる事はやってきたので思い切って試合しようと思ってました。
ー慶大への対策
全力で戦う。
ー試合を振り返って
勝ててよかったです。
ー先制適時打について
ピッチャーが頑張ってくれてたので良いところに落ちてくれてよかったです。
ー三浦主将の投球について
気持ちが入ったいいピッチングでした。
ー明日の意気込み
全力で戦って勝ちます。
舟生大地 捕手
ー三浦主将と事前に話したことは
今までやってきたことを出し切ろうということを話しました。
ー自身のスタメンが分かったときの気持ちは
気持ちは作っていたのでやってやろうと思っていました。
ー公式戦初出場ということで緊張感は
今までにないくらい緊張しました。
ー初安打でした
とてもうれしかったです。
ー明日へ向けての意気込み
連勝出来るように泥臭くがんばります。
小池智也 外野手
ー初戦を振り返って
チーム全員で勝てたと思います。
ー神宮初ヒットの感触は
1.2打席目が良くなかったので、3打席目で修正出来たのでヒットにつながったと思います。
ー三浦選手の力投について
さすがだな。と思いながら守ってました。
ー4番の重圧は感じたか
あまり意識はしてないのですが、数々の凄い先輩が守ってた打順だったので少し緊張はしました。
ー次戦に向けての意気込み
チーム１つになり次の試合も勝ちたいと思います。全力で戦って勝ちます。
