前節拓大戦で後期初勝利を上げ、連勝を目指す今節の相手は駒大。前期の対戦では0-1と敗北を喫している。リベンジに燃える法大は細谷航平(社3=サンフレッチェ広島ユース)と渡邉綾平(経3=前橋育英)がスタメンに復帰した。
試合は早々に動く。前半6分、ロングスローの流れからハンドを取られPKを与えてしまう。これを中央に決められ失点。早くも追いかける展開になってしまう。反撃に出たい法大は前半7分、中川敦瑛(経2=横浜FCユース)のループシュートは惜しくもゴールの枠に嫌われてしまう。その後は駒大に押し込まれる展開になるが、近藤壱成(経4=ジュビロ磐田ユース)を中心としたディフェンス陣が集中した守備を見せゴールを割らせない。前半のうちに追いつきたい法大は、前半29分に久保征一郎(経3=FC東京U18)が左足でシュート。これはオフサイドとなるものの、法大の流れになる。直後の前半33分、敵陣ペナルティエリア内で中村翼(済2=横浜F・マリノスユース)がクロスを上げると久保が右足で合わせ、同点ゴールを奪う。そのまま前半を1-1で折り返す。
後半は2分、5分、8分と立て続けにシュート。法大ペースで試合が進んでいた。しかし後半15分駒大のストロングポイントであるセットプレーから失点。再びリードを許してしまう。流れに乗る駒大に対し、近藤は3つのファインセーブを見せ、法大に流れを呼び込む。法大は後半25分、シュートのこぼれ球をモヨマルコム強志(現3=東福岡)が左足を振り抜き、追いつくことに成功した。これで勢いづいた法大は続く後半34分、中川敦の左サイドからのクロスを合わせたのはまたしてもモヨ。ついに逆転に成功する。しかしその直後の後半36分、コーナーキックの流れから失点を喫する。優勝のためにはなんとしても勝ちたい法大は、より攻勢を強め相手ゴールを目指すも、駒大の強固な守備を割ることができない。引き分けのまま試合終了かと思われた後半45+2分、ペナルティエリア外から渡邉が打ったシュートに途中出場の石井稜真(経2=アビスパ福岡U18)がコースを変え、これが決勝点となった。
今シーズン最多の4ゴールを上げ、打ち合いを制した法大は2連勝。首位明大との勝ち点差を7に詰めた。優勝のためには一つも落とせない戦いが続く。チーム一丸となってこの連戦を乗り越えてくれるだろう。
選手コメント
井上平監督
―今日の試合を振り返って
二日前のトレーニングがあんまりよくなくて、そこが3失点に出ちゃったなというのはあるんですけど、中断明けから取り組んでいる得点力の所では、前回も複数点取れましたし、今回も4点取れたので、そこは改善しつつあるのかなという風には思うので、よかった試合なんじゃないかなと思います。
―チームとして気迫を感じた試合でした
勝ちたい思いというのは常に出てたし、試合の前のミーティングでも、外から見ても応援されるようなゲームをしようねって話をしました。今日応援も来てくれるし、だったらやっぱり自分たちが勝ちたいとかそういった思いを見せないとそういう気持ちにならないよって、そしたらしっかりやってくれたので、良かったです。
―駒大の長所でもあるフィジカル面での対応に苦しめられましたが
駒澤さんのサッカーはどのチームも理解してね、対策を取ってやってきて、我々もザンガ君のヘディングの強さとこぼれ球を拾ってくるというところをしっかりと対策できた部分とやっぱりセットプレーの所はどうも本当に怖くて、もう少しゾーンじゃなくてマンツーマンの方が良かったかもしれないし、そこはちょっと振り返らなくてはいけないなというのはあります。
―早いうちに失点しましたが前半の内に同点に追いつくことが出来ました
思ったより狙いが出なくて、ワントップの征ちゃん(久保)の特徴とシャドウの中村君と中川君のタイプを考えたときにもう少し背後の所を狙いながらと思ったんですけど、なかなかビルドアップの所で少しそういう風なボールの持ち方とかボールの動かし方とかできませんでした。狙いが出てこない中で何とか同点に追いつけたというのは良かったです。航平と豊を変えて、そこでビルドアップの所で少し改善にはつながって、そこからは少し狙いは出たけどね。
―後半細谷選手が最終ラインから持ち上がりチャンスを作るシーンが見られました
あいつをそこに置けばそういうプレーは自然と出てくるので、相手のゾーンに対してはああいったプレーが絶対効くので、そこは狙いを持ちながら、後は最後の所でどうしてもやっぱり背後の所が大事だったので、久保に代えて石井を入れました。石井君は足も速いですし、背後の所に特徴があるので、やっぱりビルドアップから丁寧につなぐとどうしても最後の所で相手の人数が多くなっちゃうから、その前に仕留めようねと言って出したんだけど、最後の最後違った形ではあったんだけど、決めてくれてよかったです。
―竹内選手と細谷選手を入れ替えた狙いは
やっぱりビルドアップの所で(細谷)航平が左利きで、ハギ(萩野)が右利きで、ここからもっと簡単に侵入できるかなと思ったんですけど、そこがあんまりできなくて、だったら真ん中から運んで相手をぎゅっとしておくとか斜めとかそっからの方がいいなと思って変えました。
―モヨ選手が大活躍でしたね
色々あったんでね、ここまで来るまでに。本当にいろいろあったから本当にうれしいです。マジでうれしかった(笑)
―モヨ選手のゴールシーンを振り返って
あいつの左足は0か100で、ダメかいいかなので、いいのか出て、その後ダメだったのが出て、いいのが決まってよかったなと思います。ヘディングの所はチームとして形で作っていたので、本当に良かったです。
―一方で反対サイドがあまり機能しませんでした
あいつ(今野)に怒ったんですよ(笑)後半の所では少しやるようにはなりましたけど、なんか重かったらしいです。コンディションの持って行き方があまり良くなかったんだと思います。
―今日もベンチの枠を一つ開けているのは
人がいなくて、これが限界で。4年生もJリーグ終わるの早いじゃないですか。決まってほしいし、僕の考えなんですけど、そういう選手はどんどん行かせて、いる中で勝てると思っているし、そういうトレーニングを構築したいし、その中で改善したいので、そうなったら19人になっちゃって、それでも全然勝てるかなと思ったんですけど、苦戦しました。
―渡邉選手がスタメンに復帰しましたが
濃厚接触者になっていて、拓殖戦の日が復帰のタイミングだったので、先週はどうにも使えなくて、やっぱりあいつがいると違いますね。
―後半途中出場の石井選手がゴールを決めました
黙々とブレずにやっている子ではあって、新人戦で点取ったんですよ。それでいいなと思って、相手と石井の特徴も合っていたから、ここで使いました。
―上を目指すうえで改善していきたいところは
日頃のトレーニングですかね。2日前のトレーニングみたいなことをしていると、やっぱり明治さんとかはあんなトレーニングはしないと思うので。天候とかいろいろ影響されると思うんですけど、雨と久しぶりの寒さ、それでなんか集中していないところが多くて、パスミスも多くて、元気が無かったんですよね。結局怒って、次の日ちゃんとやってって感じでしたけど、自分たちがそういう状況を作ってはいけないので、明治さんとか強いチームはおそらくないと思うので、そういう所を改善していきたいと思います。
モヨマルコム強志
―今日の試合を振り返って
後期優勝に向けての9連戦が先週始まって、拓殖戦勝って勢い付いた中で、今日も連勝で行こうとチームでまとまった意識を持って、結果的に勝てたのは良かったと思います。
―前半はあまりボールに絡めませんでしたが後半意識したことは
前半は絡む回数も少なくて、絡んだのもミスが多くて、ちょっとこのままじゃダメだなと思って、後半結果で返そうと思って、2点取れてよかったです。
―ゴールシーンを振り返って
1点目はこぼれてきて、感覚で打ったのが入った感じで、2点目は中川敦瑛君が蹴る瞬間に目が合って、いいボールをあげてくれたので、決めるだけでした。
―ハットトリックは狙っていましたか
そうですね、狙ってました(笑)
―先週に引き続き結果を残しました
毎試合毎試合これからは結果にこだわろうという意識が強いので、出た試合は全て結果を残していこうと思います。
-得点に関しては自信はありますか
乗ってる時は決めれるって感じです。
-1点目のシーンは迷わず左で蹴りましたか
左で迷わず蹴りました。練習の中でたまにああいうシュートはあったんですけど、0.100くらいで当たれば入るなって感じでした。
2ゴールを挙げる活躍を見せたモヨ
石井稜真
―今日の試合を振りかえって
結構相手のスタイルっていうのが(ロングボールを)蹴ってくるというところで、チーム全体でそこを意識して1週間準備してこれましたし、そこで失点はありましたけど、チーム全体で粘り強く戦えたから、最後勝利を掴めました。
―途中出場、監督から何と声をかけられたか
自分が点をとって勝たせろと言われたので、そういう思いで臨みました。
―ゴールを振り返って
あんまり覚えてないんですけど、(渡邉)綾平くんがシュートを打つ時に、自分の中で(ボールが)来そうな予感はあって、そこにたまたま来て、来たら触ろうと思っていたので、触った結果ああいう形で入ったのはよかったです。
―優勝に向けて
他力本願の戦いになってしまうんですけど、まだ優勝の可能性はあるので、一つ一つ戦って勝利重ねて、後期全部勝つくらいの勢いで行けば優勝全然あると思うので、優勝目指して頑張ります。
大仕事を成し遂げた石井
フォトギャラリー
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