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【テニス】2020年度全日本学生選手権大会 男子ダブルス決勝 岡垣・柚木組が法大19年ぶりとなる学生ダブルス日本一!最高の形でインカレを終えた!!

2020年度全日本学生選手権大会(インカレ)
2020年11月24日(火)
四日市テニスセンター

インカレは最高の形で幕を閉じた。男子ダブルス決勝に進出した岡垣光祐(経4)・柚木武(スポ4)組は、息の合ったテニスで第1セットを6-2と先取する。第2セットでは相手に押される場面もあったが、『気持ち』を前面に押し出し、要所での粘りが冴えた。5-5から2連続でゲームをを制し見事優勝。試合が終わると両者ともに抱き合い、ギャラリーに向かってガッツポーズを見せるなど学生日本一の喜びを分かち合った。

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有終の美を飾った岡垣・柚木組

男子ダブルス決勝

勝敗 選手名 スコア 対戦相手
岡垣光祐(経4)・柚木武(スポ4) 6-2,7-5 田形諒平・弘光慎太郎(筑波大)

戦評

前日の試合で中川舜祐(社3)・大田空(スポ1)組との死闘を制した岡垣光祐(経4)・柚木武(スポ4)組。法大としては19年ぶりとなるインカレ制覇に向け『全てを出し切る』覚悟で勝負の決勝戦に挑んだ。
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試合に臨む岡垣・柚木組

第1セットでは終始相手を圧倒した。柚木のサービスゲームで第1ゲームから流れに乗ると次ゲームでは40-40で迎えた岡垣のリターンがはまり、ブレイクに成功。キープが続いた第8ゲームでも同じような形でブレイクし、セットカウント6-2で先取する。
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第1セットは相手を圧倒した

ただ、相手も一筋縄ではいかない。柚木のサーブに田形諒平・弘光慎太郎組(筑波大)がしっかりと対応。4連続でポイントを失い第1ゲームからブレイクを許してしまう。それでも4年生ペアは落ち着いていた。試合後「ブレイクされたおかげで気持ちを引き締められた」と柚木が語ったように、気持ちを切り替えすぐさまブレイクバック。その後互いに拮抗した展開となり、セットは5-5までもつれ込んだ。第11ゲームは相手のミスや岡垣のセンターラインぎりぎりに打ち込むサーブなどでキープに成功。そしてセットカウント6-5で迎えた第12ゲームだった。40-30となった場面で岡垣のリターンから弘光との手に汗握るラリーが繰り広げられる。岡垣得意のバックハンドが奏功し相手にプレッシャーを与えた。ポーチに出た田形がボールをネットにかけ勝利が確定。その瞬間両者は雄たけびを上げ、戴冠の瞬間をかみ締めるように健闘をたたえた。
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両者で抱き合った

「気持ちです。“自信を持って自分のやってきたことを貫こう”という強気の姿勢を見せられたことが成長したのかなと思います」。インカレで成長した部分を問うと、岡垣はそう胸を張った。2度の同校対決にスーパータイブレークとハードな試合を勝ち抜き、培った精神力は学生随一。今試合でもその精神が幾度となく発揮された。また、岡垣は2年次のインカレでダブルス準優勝、柚木も昨年に行われた全日本学生室内選手権でダブルス準優勝と両者共に学生日本一まであと一歩と迫っていた。それだけに今回のインカレ優勝は感慨深いものになったであろう。試合後に行われた表彰式ではどちらもペアへの感謝を口にし、改めて優勝を喜び合った。
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表彰式では、トロフィーを手に白い歯を見せた

目標にしていた『王座進出』こそ果たせなかったが、学生最後の大会で有終の美を飾った岡垣・柚木組。後輩たちへ最高の『土産』を残し、2人はそれぞれの道を進んでいく。

(記事:加瀬航大 写真:加瀬、鳥越花音)

選手コメント

岡垣光祐(経4)・柚木武(スポ4)

ー優勝した率直な気持ち
岡垣・柚木:最高です!

ー決勝に臨む際の気持ちは
岡垣:最後だったので、全てを出し切ろうと思って頑張りました。
柚木:光祐も言ったように最後だから楽しく終わりたいなと、勝っても負けても楽しく終わろうと考えていました。

ーセカンドセットに入る際は
岡垣:昨日の試合でファーストセットすごくいい流れで入って、セカンドセットでもつれてしまった所があったので、今回の試合ではセカンドセットはしっかり落ち着いて、サービスゲームをキープしようと臨みました。でも1ゲーム目でブレイクされました!
柚木:すいません(笑)。
岡垣:すいませんでした(笑)。僕のボレーミスが悪かった(笑)。
柚木:セカンドセットは出だししっかり取らないといけない所を引き気味になってしまいました。入れにいくサーブで相手がチャンスを生かしてきたなと思います。そこで取るか取らないかでも流れが変わっていたと思うので、本当にそこが悔やまれますね。でも、そのおかげで僕らも気持ちを締められたので、どっちにしろ締まることができたのかなと思います。

ー5-5になった際の心境
岡垣:キープキープだったので、落ち着いてやればタイブレークにも自信があったので「僕らがリードしていて、相手が追い込まれている」という気持ちを忘れずに、平常心でやっていました。
柚木:5-4のマッチポイントでのバックボレーがいつものダブルスだったら響いていたと思うんですけれど、ペアの声掛けが良かったですね、今大会通してなんですけれど。普通の顔で「ドンマイ」と言ってくれて、気持ちが折れずに次のゲームに臨めたのかなと思います。本当にあの一言で気持ちを切らさずできたのかなと思います。

ー6-5でマッチポイント、最後のストロークを決めた際
岡垣:僕はあのラリーに全ての思いをぶつけてやろうと思っていたので、終わった瞬間は実感がなかったというか「決まったのか!」という感じだったので、驚きが強かったですね。
柚木:ポーチに出ようかなと思うタイミングもあったんですけれど、より相手にプレッシャーがかかるのは何かなと考えた時に、岡垣のバックラリーだったのかなと思います。チャンスがあれば出ようと思っていたんですけれど、最後は4年間で一番武器にしてやってきたバックハンドのラリーを信じて、逆に自分は自信を持って前にいられたかなと思います。

ー優勝を一番に伝えたい人
柚木:僕は先輩方や部活のみんなにも伝えたいんですけれど、一番はここまで育ててきてくれた親に感謝しようかなと思います。
岡垣:ここまで色々な人が応援してきてくれて、もちろん全員に伝えたいんですけれど、僕もやっぱり親ですかね。

ーインカレを振り返って
岡垣:僕は最後だったので、全てを出し切りたいなと思っていました。シングルスでも頑張ろうと思っていたんですけれど、いきなりペアの柚木と当たってしまって。いい試合をした分、負けてしまって悔しかったんですけれど、武に負けたからこそダブルスに専念できました。武に負けるんだったら仕方ないというのがあったので、ダブルス優勝狙えるなという気持ちがないことは無かったです。一戦一戦目の前の試合だけに必死になろうと頑張れたなと思います。
柚木:ダブルスは優勝できて、「うれしい」という感情で終われたのが良かったです。ただ、シングルスで岡垣とやって勝って、昨日も言ったんですけれど、(シングルスは)勝っておきたかったなという気持ちがあって、そこだけが心残りですね。

ーインカレで成長した部分
柚木:技術的なものでここで成長した部分は無かったですけれど、いろいろな人にアドバイスをもらって「こうすればいい」というのを試合中に考えてできたのかなと思います。『考える力』が以前よりも強くなったかなと、特に昨日の試合で(ファイナルセット)8-9の場面で、今までならガーンといっていたんですけれど、あの場面でしっかりリスクを考えてできるようになったので。今大会では冷静でいられたり、そういう部分が成長したかなと思います。
岡垣:僕は『気持ち』ですかね。40-40とか、10点タイブレークとかが今大会で多かったので、その中で要所要所のポイントだとか、すごくプレッシャーのかかる場面が多かったんですよ、4年目で最後ということもあって。なので「自信を持って自分のやってきたことを貫こう」というのを何度も試される場面があったので、そこを乗り切れたというのは『強気の姿勢』だとか気持ちの面で自分をしっかりと出し切るというのが成長したのかなと思います。

ー4年間を振り返って
岡垣:法政大学に入って良かった、幸せでした。のひとことですね。
柚木:僕はもともと、高校での成績が無くて。法政に入れるような器では無かったんですけれど、僕を入れようとしてくれた監督であったり先輩の人だったりが入った後もしっかりと教えてくれて、本当に先輩にも後輩にも恵まれたなと思います。1年生からずっと恵まれた環境でテニスができて、振り返ると周りの人に恵まれて生活できていたのかなと思います。
岡垣:法政はみんないい人たちで、チームワークも良くて最高のチームでした!

ー4年間お世話になった人へ
岡垣:もう関わってくれた人全員ですね。ありがとうございました。また次からは僕が指導者にもなるので、恩返しができるように一つでも結果出していきたいですね。
柚木:やっぱり一人には絞れないですね。言いたいことは「ありがとうございます、お世話になりました」かなと。本当にお世話になったのでその思いですね。

ー4年間でどん底だった経験
岡垣:僕はリーグで何度かあるんですけれど、4-4でかかったシングルスワンの慶応戦。あれで僕が勝っていれば王座に行けていたと思いますし、そこは自分の負けがチームの敗退を決めてしまった所が本当に悔しかったです。1年目も僕が慶応戦に負けてしまってチームも敗れてしまったんですよ。「王座に行く」という目標があった中で、それを止めてしまうリーグでの敗戦は挫折でしたね。気持ち的にもすごく辛かったです。
柚木:大きい挫折は2つあって、一個目が去年のリーグで僕が捻挫だったり、けいれんだったりをしてしまって、チームのために何もできなかったことが本当に悔しかったです。あの期間は何もできない自分が本当に悔しくて、テニスもできなかったので自分でも「どうすればいいんだろう」とよく分からなかった時期でした。もう一つは入学して間もない頃ですね。実力で入った訳ではなくて、(法大に入ったら)周りがみんな強くて。「俺って一番弱いな」と思ってやっていたので、家に帰ると気持ちが折れていたこともありました。1年生の最初はきつかったですね。

ー挫折していた自分に声をかけるとしたら
岡垣:「周りの人がきちんと見てくれている」というのは伝えたいです。やっぱり周囲の人たちが支えてくれてここまでこられたので、その時は自分の敗北がみんなに迷惑をかけるだとか自分だけになっていましたけれど、それはそれで先輩たちはみんななぐさめてくれましたし、その分サポートしてくれていたので「一人じゃないよ」ということを伝えたいです。
柚木:いろいろな人にテニスやトレーニングを教えてもらって、強くなったなと感じる時には「自分だけの力じゃないよ」と思うので、そういう言葉をかけたいですね。

ー法大テニス部の魅力
岡垣:楽しいです(笑)。
柚木:先輩後輩関係なく良い意味で遠慮がないので、自由で楽しいですね。
岡垣:『自由と進歩』です!

ー読者の方に向けて
岡垣・柚木:日本一、取ったどー!
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