現在リーグ戦2連勝中と波に乗る法大サッカー部。東国大との一戦から中2日で迎えるは順大。スタメンは前戦から7人変更と大幅に入れ替え、渡邉綾平(経3=前橋育英)と溝口駿(経2=法政二高)が今季初先発となった。また、CBの堀江貴大(社4=昌平)とFWの大塚尋斗(社4=矢板中央)が今季リーグ戦初出場を果たし、フレッシュなメンバーで3連勝をかけた試合に臨む。
キックオフの笛が鳴り試合開始。まずファーストシュートを放ったのは法大。1分、堀江のロングキックを髙橋馨希(社3=常葉大学付属橘)がヘディングで落とし、最後は吉尾虹樹(現3=横浜F・マリノスユース)が難しい体勢でのシュート。しかしこれは相手GKに難なくキャッチされる。さらに12分、最終ラインの堀江を起点に右サイドで渡邉→吉尾→若林龍(現4=桐蔭学園)→細谷航平(社3=サンフレッチェ広島ユース)とテンポ良くパスを繋ぎゴール前へクロス。中で待っていた大塚がシュートを放つもゴールの右に外れる。その後も両サイド積極的に使いながら攻撃を組み立てていく。すると32分、堀江のセンターライン付近からの正確なロングボールに髙橋が抜け出し、相手GKと交錯しながらもダイレクトでシュート。これがゴールに吸い込まれ先制点を奪う。その後は互いに攻めの姿勢を見せるも、スコアは動かず1点リードで前半を折り返す。
後半は一転、序盤から順大ペースでゲームが始まる。56分、右サイドからの高さのあるクロスを頭で合わされ試合は振り出しに。その後も順大がボールを保持する時間が増え、法大の我慢の時間が続く。61分、得点を狙う法大は溝口に変えて佐野陸人(現4=清水エスパルスユース)を投入。するとこの選手交代が流れを変える。71分、萩野滉大(現4=名古屋グランパスU 18)からPA内でパスを受けた佐野がそのまま右足を振り抜き、相手GKの股を抜きゴール。ついに勝ち越しに成功する。さらに後半アディショナルタイム、ボール奪取からカウンターを仕掛け、右サイドを駆け上がってきた市川侑生(現4=浜松開誠館)がゴール前へラストパス。これを佐野が押し込み、ダメ押しの3点目を決める。このまま試合終了の笛が鳴り、3-1の快勝。見事リーグ戦3連勝とした。
一時は同点に追いつかれるも、選手交代の采配が見事に的中し勝利した法大。また、途中出場の選手が躍動したことで、チーム全体の選手層の厚さも示した。「3」に伸ばしたリーグ戦での連勝をどこまで伸ばせるか。絶好調の法大イレブンの更なる連勝街道に期待せずにはいられない。
選手コメント
井上平監督
―今日の試合を振り返って
メンバーも少し入れ替えて、順天さんの守備のイメージと、攻撃で準備してきたところが1点目で出て、すごく良かったと思います。1失点はしたんですけど、その後粘り強く戦えて、最後2点、3点と取れた
ので、そこはすごい収穫で、少したくましくなったなという印象はあります。
―自分たちのやりたいサッカーというのが徐々に出来てきているように感じますが
うちらのウイングバックに相手のサイドバックが釣られて、最終ラインが6枚になるのは想定していて、上手く3枚の外の子達が速いボール回しで侵入していって、1点目なんて狙い通りでした。そこを意図的に使いながら、もう少し崩しの場面で前の3人の関係性を作っていければよかったです。今までよりは少しボールが持てたかなとは思いますけど、それは対戦相手の噛み合わせもあるので、次はまた別のチームとの対戦になりますし、次の準備もありますし、今日のところは良かったかなというところです。
―同点に追いつかれてから選手たちにはどんな指示を送りましたか
選手たちの中ですごくいいコミュニケーションが取れているし、やるべきこともある程度わかっていたので、特に声をかけることもなかったです。選手交代のところで、どのタイミングでというのは考えていましたけど、そう言った意味では選手が中ですごくいいコミュニケーションが取れているんだと思います。
―後半攻められる時間が長かったですが、いい時間帯に着実に点を重ねることが出来ましたが
持たれる時間はある程度想定はしていましたし、その時にみんな粘り強く、0で守り切ろうという意識があってからのカウンターでした。うちのシャドウは運動量もありますし、そこは狙い通りというか、交代選手が活躍してくれて本当に嬉しかったです。
―チームの雰囲気も良くなってきていますか
日頃選手たちが練習から雰囲気を作ろうって言って、いい雰囲気を作り出してくれて、みんながちゃんと当事者意識を持ってやれているから、ピッチの中でも声かけが出ますし、難しい時も良い声かけが出来るし、日常がそこに繋がっているなと思うので、日頃からいいコミュニケーションが取れていると思います。
ー佐野選手の投入の狙いとピッチ上で表れた効果について
(佐野)陸人はずっと調子が良くて、彼の場合は前との関わりが非常にいいので、右のシャドウに入って、髙橋が右のウイングに入ったことによって、そこの関係性がすごく良くなりました。髙橋がそこに入るとカットインして左からのクロスもありましたし、陸人のところは斜めのランニングからフィニッシュとか、そこの関係性が非常に良くて、陸人のところは狙い通りというか、彼の調子が良かったというところです。
髙橋馨希
―先制のゴールを振り返って
足元か裏か攻撃の選手が引き出し方が定まっていない中で、自分的には相手の一瞬の隙を付けたのかなというシーンでした。貴くん(堀江貴大)からいいボールが入ってくるというのは紅白戦や練習からわかっていたので、狙い通りに行ったゴールでした。
―シャドウというポジションでどのようなことを意識してプレイしましたか
サイドとのかかわりと言うのは意識していたんですけど、思ったより前半だったら溝口といい関係性は築けてなかったかなと思います。溝口なりに突破出来ているシーンもあったので、関わらなくても崩せるならそれはそれでいいかなと思っていました。
―これでリーグ戦3連勝となりました
自分はそうは思わないんですけど、指導者から見て力がない世代とは言われていて、開幕から負けも続いてしまって、雰囲気が悪い中で、選手が一体感を持っているというのは自分が感じている部分でありました。チーム全体としてスタッフ含め一体となってできているので、それがいいチーム状態につながっていると思います。
―連敗時と比べて戦い方が変わったように見えますが
フォーメーションは変えていないんですけど、追い方は相手によって変えている部分は少しあるので、それがいい方向に出ているのかなとは思います。
―個人としてはこれでリーグ戦2ゴール目となりました
去年はすごい自分にとって苦しいシーズンで、Iリーグでやっていたんですけど、結果も出なくて、でもその一年やり続けたから今に繋がっている部分はあるのかなと思います。ただ、これで終わりではなくて、シーズン通して結果残し続けられたらなと思います。
佐野陸人
―今日の試合を振り返って
入る直前に失点してしまったので自分が入って逆転しようと思っていて、結果2ゴールが取れて、チームも勝てたので良かったと思います。
―監督からはどのように声をかけられピッチに入りましたか
練習では1トップと2シャドウの関係を意識していたので、そこを意識するのとゴールを狙っていけと指示をもらって、結果が出たので良かったです。
―勝ち越しゴールを振り返って
萩野からパスをもらう時にオフサイドかなと思ったんですけど、上手く間で受けれて、ターンして後はコースは見えなかったんですけど、振りぬいて、股通って入ったので良かったなと思います。
―シュート以外の選択肢もあったと思いますが
自分の中では打つ選択しかなくて、角度も無かったんですけど、振りぬこうと思っていました。
―ダメ押しの3点目は我慢の時間が続いていた中でチームとしても非常に大きなゴールとなりました
2点目取ってからは押し込まれるシーンが結構あって、そこでカウンターが上手くいって、市川ならCBとGKの間にいいボールを出してくれると思っていたので信じて走りこみました。
―ストライカーのようなゴールでした
自分はストライカータイプではないんですけど、信じて走りこんで、シャドウやってからそういうプレーも増えたので、それが結果に結び付いたかなともいます。
リーグ戦の連勝を3に伸ばした法大イレブン
フォトギャラリー
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