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【テニス】2022年度王座出場校決定リーグ 対明大 ライバルの明大と激闘!大田がインカレ単複ベスト4の相手を破り、王座へ望みをつなげた!

2022年8月31日(水) 
2022年度王座出場校決定リーグ 対明大

王座出場権をかけて行われるリーグ戦。昨年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響によりトーナメント形式で行われたが、今年はついに満を持してリーグ戦が実施された。関東1部に所属する大学が総当たりし、その上位2校が王座決定戦への出場権を得ることが出来る。2戦目は明大と対戦。ダブルスは負け越したが、シングルス陣が奮闘し4-4に。最後は大田空(スポ3)が試合を決め、9時間近くに及んだ激闘を制した。


勝利が決まり、歓喜の輪が広がった

試合結果

トータル試合結果

5

法政大学

1

ダブルス

2

4

明治大学

4

シングルス

2

ダブルス

勝敗 選手名 スコア 対戦相手
D1 守屋達貴(人4)・加藤木塁(経3) 4-6,4-6 町田晴・副田温斗
D2 大田空(スポ3)・佐藤太耀(現3) 6-4,6-0 村田英夢・山中朝陽
D3 矢島淳揮(スポ4)・大西洋平(経2) 2-6,4-6 飯田翔・横田大夢

シングルス

勝敗 選手名 スコア 対戦相手
S1 大田 4-6,7-5,6-2 町田
S2 矢島 6-2,5-7,6-1 徳航太
S3 松崎稜太朗(スポ1) 2-6,6-2,6-4 太田翔
S4 佐藤 6-3,6-3 飯田
S5 新井翼(スポ2) 2-6,6-0,2-6 河内健
S6 森田凌矢(社3) 4-6,4-6 野田成佑

戦評

ダブルス

ダブルス1番手に抜てきされたのは守屋達貴(人4)・加藤木塁(経3)ペア。対する相手は今年度のインカレでベスト4進出を果たした町田晴・副田温斗ペア。強敵との一戦となった。
ファーストセット。加藤木のサーブで相手を押し切り第1ゲームを取ると、その後は両者譲らずキープを試合展開に。3-3で迎えた第7ゲーム。守屋のファーストサーブがなかなか決まらず苦しむ中、隙に付け込まれストレートでブレイクされ4-3に。ここでのブレイクが響き4-6でファーストセットを落とした。
迎えたセカンドセット。序盤からこのペアの持ち味である感情むき出しのプレーで流れをつかむ。相手もミスを連発し4-1に。勢いこのままにセットを取るかと思われた。しかし、第7ゲームでデュースの末、ネットプレーのミスでブレイクを許すと流れは一変、相手のペースになる。後がない守屋・加藤木にも焦りが見えはじめ、第9ゲームでは痛恨のサーブミスでゲームを落とす。4-5で迎えた第10ゲーム。最後は相手選手・副田のサービスエースで決着がつく。4-6で敗戦となった。

第2ダブルスは大田空・佐藤太耀が任された。ファーストセット。第1ゲームを相手に奪われるも徐々にペースを作る。5-2とリードして迎えた第8、9ゲームを奪われるも、なんとか逃げ切りこのセットをとる。
セカンドセットは積極的に前に出るプレーが多くなる。相手のストロークが甘くなったところをしっかりとものにし、隙を見せずストレート勝ち。2人のコンビプレーが目立つ勝利だった。

第3ダブルスの矢島淳揮・大西洋平ペアはファーストセット序盤からボレーなどでポイントを奪っていく。しかし、互いにゲームをキープし、迎えた第5ゲームはミスが続き、サービスゲームを落としてしまう。そこから流れは相手ペアに傾き、2-6でこのセットは相手ペアが取った。
続くセカンドセット。流れを変えたかったが、第1ゲームからブレイクを許してしまい、0-3とリードされてしまう。しかし、第4ゲーム以降ミスが減り、ラリーが続くようになったことで矢島・大西ペアの鋭いストロークが決まりはじめ、このゲームをブレイク。そのままの勢いで2ゲームを連取し、試合は振り出しに戻すが、勝負の第7ゲームをブレイクされてしまい、再び試合は相手ペースに。そのまま逆転することはできず、4-6で敗戦となった。

シングルス

先に試合に臨んだのは松崎稜太朗、新井翼、森田凌矢だった。

松崎稜太朗のファーストセット。相手の力強いサーブに手こずることになる。きっちりとサービスゲームをキープしてくる相手に対して焦りが見え始め、そこにつけ込まれたのか第5〜8ゲームを連続でとられる。
相手の勢いを断ち切りたいセカンドセット。先にブレイクを許す苦しい展開となるが徐々にペースを作り出し、第5〜8ゲームを連取。相手に疲労が見える中で力強いフォアで相手を圧倒し、このセットをとる。
両者譲らず迎えたファイナルセット。サービスゲームをしっかりとキープする安定したゲームを作る。どちらが取ってもおかしくない僅差のセットであったが、苦しい中で松崎のフォアが光る。3本のブレイクを奪い勝利。松崎の粘りが見せた好ゲームとなった。

第5シングルスで登場したのは新井。相手は昨年の王座決定出場校トーナメントでも対戦した河内健。昨年のリベンジを果たせるか、注目の一戦となった。
ファーストセット。序盤から精彩欠く場面が多く、点を取り切れない。相手はその隙を見逃さずコートの隅を突く鋭いショットを連発。持ち味であるフォアハンドを生かしきれないまま、流れを奪われ2-6でセットを落とした。
セカンドセットでは一変、新井の流れに。第1ゲームからストロークに勢いが戻った新井は着実に得点を重ねる。2-0で迎えた第3ゲーム。激しいラリー戦になりデュースにもつれ込む。しかし、苦しい場面にも関わらず、熱の入った応援に笑顔を見せデュースを制した。その後も笑顔と気迫あふれるプレーで相手を圧倒し6-0でものにした。
運命のファイナルセット。相手が調子を取り戻し苦しい展開に。ラリー戦に持ち込む前にミスをする場面が多く、0-3に。第4・第5ゲームでは、ストロークで押し切り連取したものの、流れをつかみきれず2-6で敗戦。昨年のリベンジ成功とはならなかった。

第6シングルスは森田が任された。ファーストセット。第1ゲームからブレイクし、3ゲームを連取。幸先の良いスタートを切るが、その後は相手ペースとなり3-3に追いつかれてしまう。しかし、続く第5ゲームをブレイク。このまま行くかと思われたが、その後相手に3ゲーム連取され、4-6で落としてしまう。
セカンドセットも厳しいコースに打ち分け、リードを奪ったが、相手の力強いストロークに押され4-6で敗戦となった。

第4シングルスは佐藤太燿が任された。ファーストセット序盤は相手ペースとなり、0-2とリードを奪われてしまう。しかし、徐々に調子を上げていき、逆転に成功。その後も鋭いストロークでどんどんポイントを重ね、6-3でこのセットをものにする。
セカンドセットも持ち味を存分に生かしたプレーで、第1ゲームから3連続でゲームを奪い、相手を引き離す。安定した試合運びを見せた佐藤。明大の実力者を寄せつけず見事ストレートで勝利し、劣勢のチームに良い流れをもたらした。

負けたら明治の勝ちが決まってしまう第2シングルス。ファーストセット。常に矢島が試合をリードしていく。相手の粘り強いつなぎにも惑わされずこのセットを先取する。
勢いに乗って迎えたセカンドセット。5-4とリードし迎えた10ゲーム。少し消極的なプレーが目立ち出し、そのまま相手にこのセットを奪われてしまう。
後のないファイナルセット。セカンドセットの反省と共に積極的なプレーが増えていく。第4ゲームから第7ゲームを連続でとり、自チームの勝負の境目であるこの試合を見事勝利。王座に出場できなければ、今回のリーグ戦が大学最後の試合となる矢島が最高の結果を出してくれた。

明大戦最終試合となった第1シングルス。相手は全日本学生選手権で単複ベスト4の町田晴だった。ファーストセット。実力者相手に3度ブレイクするも、サービスゲームをキープすることができず4-6でこのセットを落としてしまう。
続くセカンドセットは一進一退の攻防に。互いにゲームを取り合いながら5-5で迎えた第11ゲーム。ここで試合が動く。サーブやライン際に決まるストロークで一気に4連続ポイントを奪い、このゲームを奪取。続く第12ゲームもものにし、7-5でセカンドセットは大田がつかみ取った。
運命のファイナルセット。隣のコートで試合をしていた矢島が勝利したことで、4勝4敗となり、明大戦の命運はこの試合に託されることに。大田はダブルスの疲労がある中でも集中力を切らさず、正確なショットを見せ、4-0と大きくリードする。しかし、相手も実力者。簡単にはゲームを取らせてもらえず、2ゲーム返され4-2となるが、追い上げもここまで。大田がしっかり2ゲーム連取し、6-2で試合終了。チームを勝利に導く大きな1勝を挙げた。

 (取材:齋藤彩名、東夏紀、大賀幹太)

選手コメント

矢島淳揮

―今日の試合を振り返って
率直にうれしいのとほっとしたなというのがあります。というのも最後矢島、大田、佐藤の試合が入っていて、2-4という状況でした。その3試合すべて勝てばチームが勝つという中で、佐藤が相手チームの2、3番手の選手にすぐに勝ったので、僕が勝てば大田に望みをつなげるという状況だったので、本当に安心したという感情に尽きます。

―今日の試合に向けて準備してきたことは
先日のインカレはシードでしたがあまり良いプレーができず初戦で負けてしまって、悔いが残った試合でした。その試合では、自分のミスを恐れて弱気になって相手に主導権を握られてしまったという反省がありました。今回の団体戦では自分から攻めて、主導権を握り相手を後手に回すことを考えていて、それが上手くできたのでそこが改善できたところだと思います。

―2ゲーム目は逆転で取られてしまいましたが、気持ちの切り替え方は
トイレブレークを使って、7分時間を空けました。セカンドの悪かったのが5-4でリードしていて、あと1ゲーム取れば勝ちというところで攻め急いでしまって攻めが単調になってしまいました。それで5-7で取られてしまったので、自分だけが攻めるのではなく、相手にもやらせて、甘くなったら自分が攻めるというプレースタイルを変えることを意識したら相手もすぐ崩れたという感じです。そこの変化が良かったのかなと思います。

―勝ち切れた要因は
今話したこともあるんですけど、やっぱり4年で主将ですし、応援もたくさんしてくれて個人戦だったら負けていたかもしれないですが、団体戦でこれだけ応援してくれているので頑張らないとという思いでした。周りの思いを背負った分、気合でなんとか乗り切れたのかなと思います。

―次戦に向けて
明治に勝てるかわからない五分五分、もしくは少し分が悪いと思っていたのですが、その中で勝ち切れたのですごくうれしいですし、安心しています。ただ、僕らのチーム目標が「王座で優勝すること」なので、その通過点として王座に出場しなければいけません。次は慶應戦ですが、毎年負けて3位という結果でした。今回慶應に勝って王座に出場できれば12年ぶりの出場になります。歴史を変えることを目標にしているので次の慶應戦、死ぬ気で頑張りたいと思います。

 

大田空

―最後見事勝利しました。今の心境を教えてください
嬉しいですね。シングルスの相手が高校の先輩で、ずっとエースだったので、1回だけ先輩が引退間近のテニスをあまりやっていない時期に勝てたんですけど、あまり勝ったことがなかったです。少し前の大会でも当たっていてその時はファイナルセットで負けていたので、リベンジしたいと思っていたので、そういった相手に勝てたのは非常にうれしかったです。あとはすごく苦しかったんですけど、応援の人たちが声を出して盛り上げてくれたので感謝しています。

―シングルスの試合を振り返って
ファーストセットの3-4までは完全に相手のペースで正直、このまま3-6になってもおかしくないなという感じでした。ですが、相手も少しきつくなってきたことに助けられて、ファイナルまでいけました。セカンドの最後くらいで相手がつっていて、ファイナルはつっている相手に対してゆっくりラリーをしすぎて、4-0から2ゲーム返されてやられそうになったんですけど、最後応援やアドバイスがあって攻めることができたので自分だけの勝利ではないと思います。

―チームの勝敗が決まる場面でしたが、どのようなことを考えていましたか
ファーストは強いなと思っていました。ノーチャンスではないんですけど、要所を締めてきてやっぱり上手いなという印象でした。相手がつってファイナルに入ってからは、「これ取ったら勝ちか」くらいであまり実感がなくて。それが逆に良かったのかなと思います。

―勝てるなと確信したタイミングは
(ファイナルセットの)4-0の時です。それで油断したらいかれました(笑)。

―ダブルスの試合に関しては
オーダー的に僕らが絶対に取らないといけなかった中で、ファーストセットは少し苦しい展開が多かったのですがそれを取り切って、セカンドは相手が引いていたのでこっちがガンガンいけました。ファーストセットを取れたのが、勝ちにつながりましたし体力を残して勝てたからこそ、シングルスを最後まで戦えたと思います。

―次の慶大戦に向けて
慶應は明治よりも強くて、ダブルスは今日よりも上のレベルのペアが出てきますが、ダブルスは絶対に取らないといけないと思っています。シングルスも取らないといけないですが、やっぱり最初のダブルスで流れを作らないといけないので。慶應は強いですが、今日負けてしまった人がキーマンかなと思います。

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