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【硬式野球】東京六大学野球秋季リーグ戦 対早大展望 最下位脱出へ どん底からはい上がれ!!

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【硬式野球】東京六大学野球秋季リーグ戦 対早大展望 最下位脱出へ どん底からはい上がれ!!

東京六大学野球秋季リーグ戦
2017年10月14日(土) ~
神宮球場

東大に89年ぶりの連敗での勝ち点逸という最悪の結果に終わった法大。70年ぶりの最下位回避に向けてこれ以上の敗戦は許されない。今カードの相手は難敵早大。投手陣はエース小島、そして復活を遂げた大竹そして柳澤が控え、打線の中心には徐々に復調の兆しをみせる加藤が待ち受けている。地獄を味わった法大ナインはこの危機を乗り越えて『東大ショック』払拭となるだろうか。

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全カードの1回戦に先発している小島

展望

 神宮では大きなどよめきが起こった。東大にまさかの連敗。2回戦では怒涛の追い上げを見せるも、惜しくもあと一歩及ばず、東大に15年ぶりの勝ち点を献上するという最悪の結果となった。

 もう絶対に負けられない。背水の陣で挑む今回の相手は早大。皮肉にも前カードで東大に快勝し、勢いづいた相手である。今季は、明大・立大に勝ち点を奪われるという法大同様苦しい展開を強いられている。昨季の首位打者・加藤雅樹を筆頭に、同じく上位打線に名を連ねる福岡高輝も好調だ。それに加えて、今季走攻守において活躍をみせる宇都口滉も要注意だ。投手陣は、大竹耕太郎・小島和哉と左腕が安定した結果を残すなか、今季は4年生右腕・柳澤一輝が防御率2.30と好投を見せている。

対する法大は、菅野秀哉(キャ3)や長谷川裕也(経4)を中心に投手陣が不調に悩まされている。そんななか、マウンドで苦しむ仲間を必死に鼓舞する野手達の姿があった。東大2回戦で気迫の2号ソロを放った中山翔太(人3)や、今季初の勝ち点を掴み取った慶大4回戦では川口凌(人3)が3安打4打点と大暴れ。加えて、今季はレギュラー陣以外にも活躍が見られる。代打の切り札・吉岡郁哉(営3)は今季初安打を放てば、大崎拓也(法4)は東大2回戦でのヘットスライディングなど4年生として、ラストシーズンに賭ける想いが人一倍強い。ベンチに控える選手達が、沈黙しがちな法大打線の火付け役となるか。投手陣が不調のなか、打撃で彼等を後押しすることが必要不可欠だろう。レギュラー陣だけではなく、全員が一丸となって挑む今カードこそ、法大野球の真価が問われている。

どちらも崖っぷちの今対戦カードは、意地のぶつかり合いになることは間違いないだろう。今季は、王者復活を目指して誇りを持って戦ってきた。しかし、かつての誇りはもう捨てるべきなのかもしれない。がむしゃらに泥臭く、勝利を掴み取りにいく。もう、悔し涙は流さない。(梅原早紀)

ルーキー特集

 村田雄大 (伸びしろ十分の未来の主砲 母校の誇りを胸に更なる進化を)

16年夏、神奈川県大会で横浜高校は本塁打大会新記録を樹立した。その記録に大きく貢献した選手がいる。村田雄大(人1)だ。激戦区といわれる神奈川で個人最多タイとなる3本塁打を記録。村田の豪快なフルスイングがチームの甲子園出場への大きな後押しとなった。昨季はキャンプ中に肩を故障したものの、地道にトレーニングを重ねた。完全復帰となったフレッシュリーグ明大戦では主軸を担い、2安打と上々の神宮デビュー戦となった。

185cm85kgという恵まれた体格を生かした豪快なスイング。長打力に注目が集まりがちだが内角や外角、高低への対応力も抜群だ。それに加えて今季は打撃力以外にも出塁についても意識があるという。「長打力を磨くことも勿論だがチームに貢献できる一本を放てるようになりたい」と村田は繰り返しそう語った。しかし、夏を終えた村田の表情は冴えなかった。「夏はここぞという場面で一本が打てなかった。だから安定感もなかった」と大学野球という新しい環境で自分のスタイルを模索している真っ只中なのかもしれない。横浜高校で主砲を務めたゆえのプレッシャー。これは本人がいちばん感じていることだろう。しかし、村田は母校への感謝の気持ちを忘れない。「伝統ある横浜高校で4番という大役を務めさせていただいたことは本当に貴重な経験だった」と自身の高校時代について尋ねると何度もそう述べた。「横浜高校の名に恥じぬ結果を出したい」。それが村田にとって、母校への恩返しなのかもしれない。

『未完の大器』。今の村田にはこの言葉がいちばんよく似合うだろう。まだ完璧ではないかもしれない。それが、プロを目指す選択もあったが法大を選んだ理由の1つだ。村田にとって、今は試練の時かもしれない。苦境を越えたその先に、勝利への快音を響かせる日を、誰もが待っている。(梅原)

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予想オーダー 

 
早大

打順 位置 選手(学年=出身校)
  1 (9) 八木(4=早稲田実) .286 1 3
  2 (5) 岡(2=早稲田実) .500 0 1
  3 (3) 福岡(2=川越東) .423 0 7
  4 (7) 加藤(2=早稲田実) .136 0 2
  5 (4) 宇都口(4=滝川) .385 0 6
  6 (8) 三倉(4=東邦) .179 1 6
  7 (2) 岸本(3=関大北陽) .133 0 3
  8 (6) 檜村(2=木更津総合) .286 0 4
  9 (1) 小島(3=浦和学院) .429 0 0

 

法大

打順 位置 選手(学年=出身校)   率
  1 (8) 向山(3=法政二) .375 0 5
  2 (6) 相馬(2=健大高崎) .256 0 3
  3 (7) 森(4=日大三) .364 0 0
  4 (3) 中山(3=履正社) .281 2 6
  5 (5) 福田(2=大阪桐蔭) .267 0 3
  6 (9) 小林(3=中京大中京) .353 0 2
  7 (4) 川口(3=横浜) .316 0 5
  8 (2) 中村浩(3=多良木) .167 0 0
  9 (1) 菅野(3=小高工) .222 0 1

 

主な投手陣

早大

選手(学年=出身校)    回   防
小島(3=浦和学院) 5 1 2 22 18 3.68
大竹(4=済々黌) 3 1 1 10 1/3 4 4.35
柳澤(4=広陵) 4 1 1 15 2/3 17 2.30
早川(1=木更津総合) 4 0 0 6 1/3 7 2.84
今西(1=広陵) 4 0 0 6 10 6.00
北濱(4=金沢桜丘) 2 0 0 2 0 0.00 

 

法大

選手(学年=出身校)    回   防
熊谷(4=平塚学園) 5 0 0 11 1/3 8 4.76
菅野(3=小高工) 6 2 2 28 1/3 20 4.45
長谷川(4=聖望学園) 5 0 2 15 2/3 10 11.49
落合(1=常葉菊川) 5 0 0 3 1/3 0 2.70
柏野(1=広陵) 3 0 0 2 2/3 2 3.38
鈴木昭(1=常総学院) 1 0 3 1/3 8.10

 

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