前半の立ち上がりいきなり試合が動く。左サイドで縦への突破を試みるとCKを得る。GKがはじいたボールを大塚尋斗(社4=矢板中央)がシュート。DFに当たりこぼれたボールを吉尾虹樹(現3=横浜F・マリノスユース)が冷静にサイドに流し込み先制点を奪った。両サイドのスピードを活かすため、裏へのロングボールを蹴り込む早大に対して、法大のDF陣はラインを揃え、安定した対応を見せた。前半中盤は、渡邉綾平(経3=前橋育英)、揖斐俊斗(経2=柏レイソルU18)のボランチ2人を中心としてパスを回してリズムを作っていく。追加点を目指し、法大も両サイドを積極的に使った攻撃を見せるが、シュートまでは持ち込むことが出来ず。得点後はこう着状態が続き、1-0のまま前半が終了した。
後半の序盤は、早大のペースに。後半7分にはスルーパスに抜け出され、シュートを放たれた。しかし、ボールは枠を外れ、失点は逃れる。その後も立て続けにシュートを放つ早大に対して、GK近藤壱成(経4=ジュビロ磐田ユース)を中心とした必死のディフェンスでゴールネットは揺らさせなかった。攻撃時には、FW大塚のフィジカルを活かしたポストプレーが目立った。後半17分には、左サイドからのセンタリングにMF吉尾虹樹(現3=横浜F・マリノスユース)が合わせるが、ボールはキーパーの頭上を越えた。緊迫した状態が続いていく中、球際に対するアプローチも徐々に激しさを増していった。次の1点が勝敗を大きく左右する展開となった試合終盤にチャンスを掴んだのは法大だった。試合終了間際の後半46分、GKから前線に送られたパスを上手く収め、ボールを受け前を向いたMF髙橋馨希(社3=常葉大学付属橘)が相手DFのファウルを誘い、PKを獲得。髙橋が自ら冷静にPKを沈め、勝利を決定づける一点をもぎ取った。直後に試合終了の笛が鳴り、2-0で勝利を収めた。
試合を通じて、足を止めずにハイプレッシャーを続けていった結果が功を奏した。前節の嫌な流れを断ち切る、全員で掴んだ勝利だった。
選手コメント
井上平監督
―今日の試合を振り返って
終わった感想は疲れたって感じですね。しんどい時間が長くて、守ってることにストレスはあると思うんだけど、それでも今は守り切れるっていう自信があるので、ポジティブなマインドで挑めているから守りきれたのかなと思います。最初と最後、終了間際のいい時間に点も取れたので、ある意味いいゲームだったかなと思います。
―1点で終わらなかったというのは評価できますね
最後、前3人でしっかりとやり切ってくれて、交代選手もしっかりと結果を残してくれたので、そこは評価できると思います。
―危ないシーンも多くありましたが無失点で乗り切りました
(守備の)人数はそもそもフォーメーション的に多いけど、それでもやられちゃう時はやられちゃうだろうし、0で抑えられているのも最後の最後で気迫だったり気持ちを見せるだったりでキーパーのところを助けられたり、壱成もビックセーブがあるので、リーグ戦重ねていくにつれてこういうゲームもあると思うので、評価したいなと思います。
―中盤の渡邉選手、揖斐選手は調子が良さそうに見えました
今日の狙いとしては展開のボール、そこを出しながら自分たちがボールを持つ時間を長くしたかったんですけどね。でも前半からいいボールを蹴っていたし、揖斐ちゃんも自分の良さをしっかり出していたし、綾平もアグレッシブにずっとやれているので、ここに航平も加わってよりいい競争が出来ていけばいいかなと思います。
―中川敦選手、青木選手は今季初スタメンでした
持ってる力からするとまだまだ出しきれてないだろうし、そこを出せるような声かけだったりをこっちもしていければいけないなと思いました。彼らはもっと活躍できると思うので、これからが楽しみです。
―昨季勝てなかった早大から勝てたのは大きいですね
(近藤)壱成が試合始まる時に昨年一個も勝てなくて、相手に対してしっかりと変わった俺らを見せようと言っていて、変わった自分たちを見せれたのでこれを継続して行って、次のところも総力戦で戦って、アミノに繋げれればいいかなと思います。
吉尾虹樹
―今日の試合を振り返って
入りのところで点を取ろうねって話はしていて、最初のプレーでコーナーキックを取れて、その流れから自分のところにボールが転がってきて得点を取れました。守備陣も攻められる時間が長かったですけど、0で凌いで最後にPKで一点取れたのはよかったかなと思います。
―前節と逆に立ち上がりのセットプレーから得点できましたね
駒大戦は入りのところで失点してしまったので今日は特に入りは意識していました。結果として(前節とは)逆に最初のチャンスで得点できたのでよかったです。
―3試合ぶりのスタメンとなりましたが意識していたことは
体を張るということは出るからには意識しています。最近は出場時間が短くて、チームの勝ちにあんまり貢献出来ていなくて、結果というのも求めていたので、今日ゴールという形で結果を残せたのはよかったかなと思います。
―本職ではないシャドウでの出場が続いていますが
監督が求めることをやるだけなので、それで試合に出れればいいですし、なので今はシャドウで求められていることを色々試行錯誤しながら、色んな人のを見て学びながらやっていきたいと思います。
―今後に向けて
これからまた新しい大会始まりますし、その前にリーグ戦があるので、1試合も落とせないですし、アミノに関しては連戦で総力戦になると思うので、自分は出るからには点をとって、またチームに貢献したいです。
中川敦瑛
―今日の試合を振り返って
今年初のスタメンということで、個人としては結果というところを求めてやったんですけど、決めれなくて、これが今の自分の実力というのがわかりました。
―久々のスタメンでしたがピッチに入ってみてどうでしたか
外からずっと見ていて、もどかしさとかはあったんですけど、(ピッチに入ってみると)すごい楽しいなというのが率直な感想です。
―前節駒大に敗戦、この2日間でチームで修正したことや徹底したことは
駒澤に開始3分で点を決められて、そこの入りというのは今日はすごく意識していて、自分たちが一本目のセットプレーで点を取れたというのはすごい自分たちも成長していると思います。平さんも言っていたんですけど初めと終わりに点を取れたというのは成長した部分でもあるので、次の筑波戦ではしっかりとそういうところをやっていきたいと思います。
―今後に向けて
個人としては目に見える結果というものを目指して、今日(髙橋)馨希くんとか途中出場で出て同じポジションの人が点を決めているので、そういういいライバルがいるので切磋琢磨してやっていきたいと思います。チームとしてはアミノからまた違うメンバーが加わってくるので、そういった中でチームとして完成度を上げていって、去年は決勝で負けているので優勝できるように頑張っていきます。
今季初スタメンの中川敦
フォトギャラリー
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