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【硬式野球】明大に逆転負けで勝ち点2の4位で終戦… 8回に痛恨被弾で力尽きる 内海、姫木の今季1号も空砲 篠木は2度目の最優秀防御率逃す

東京六大学野球2024春季リーグ戦 明大3回戦
2024年5月27日(月)
神宮球場

法大が明大に逆転負けで『血の法明戦』5年ぶりの勝ち点ならず4位で春季リーグを終えた。またこの日登板のなかった篠木健太郎(営4=木更津総合)は、9回に登板し無失点に抑えた明大・高須(3年)に上回られ最優秀防御率の可能性が消滅した。試合は、2回に5番・内海壮太(法4=御殿場西)が自身リーグ戦初の本塁打を放ち先制。5回に4番・姫木陸斗(人4=日大藤沢)が今季1号ソロを放ち点差を2に広げるも、4回裏に2番手・安達壮汰(営4=桐光学園)が味方の失策もあり同点を許すと、8回に4番手・吉鶴翔瑛(営4=木更津総合)が決勝2ランを被弾し逆転を許した。

意地の勝ち点獲得とはならず

試合結果

トータル試合結果

1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
法 大 0 1 0 1 0 0 0 0 0 2 5 1
明 大 0 0 0 2 0 0 0 2 × 4 10 0

(法大)古川、安達、山城、●吉鶴—吉安
(明大)松本直、千葉、〇山田、高須—小島大河
[本塁打]
法大:内海 1号ソロ(2回 松本直)、姫木 1号ソロ(4回 松本直)
明大:中山 1号2ラン(8回 吉鶴)

打撃成績

打順 位置 選手 打数 安打 打点 四死球 打率 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9 回
1 (45) 武川 3 0 0 1 .250 三ゴロ 死球 中飛 空三振
2 (6) 中津 4 0 0 0 .319 空三振 空三振 左飛 中飛
3 (5) 松下 3 0 0 0 .250 三直 三ゴロ 投ゴロ
4 中村騎 1 0 0 0 .300 三ゴロ
4 (9) 姫木 4 2 1 0 .289 空三振 右本① 右安 中飛
5 (7) 内海 4 2 1 0 .208 左本① 投ゴロ 中安 空三振
6 (2) 𠮷安 4 0 0 0 .220 右飛 遊直 ニゴロ 空三振
7 (3) 田所 4 1 0 0 .188 中安 三ゴロ 右飛 一邪飛
8 (8) 鈴木照 2 0 0 1 .184 左飛 捕ゴロ 四球
9 (1) 古川 0 0 0 0
H 土肥 1 0 0 0 .000 空三振
1 安達 1 0 0 0 .000 中飛
1 山城 0 0 0 0 犠打
1 吉鶴 0 0 0 0 .100

投手成績

球数 打者 防御率
古川 2 32 9 2 2 1 0 0.00
安達 3 44 14 4 0 0 1 1.50
山城 2 25 6 1 0 0 0 0.00
吉鶴 1 21 6 3 0 0 2 3.16

ベンチ入りメンバー

10 𠮷安遼哉(法4=大阪桐蔭) 22 中西祐樹(法2=木更津総合) 中津大和(営4=小松大谷)
14 安達壮汰(営4=桐光学園) 32 土肥憲将(キャ2=鳴門) 45 熊谷陸(人1=花巻東)
18 篠木健太郎(営4=木更津総合) 3 田所宗大(キャ4=いなべ総合) 1 西村友哉(法4=中京大中京)
19 山城航太郎(キャ4=福大大濠) 37 大川航駿(社4=日大鶴ケ丘) 2 鈴木大照(文4=明徳義塾)
21 吉鶴翔瑛(営4=木更津総合) 38 菅野樹紀(法3=土浦日大) 7 内海壮太(法4=御殿場西)
12 永野司(営3=倉敷商) 6 武川廉(人4=滋賀学園) 9 姫木陸斗(人4=日大藤沢)
15 山口凱矢(営2=桐蔭学園) 26 藤森康淳(営2=天理) 39 大沢翔一郎(法4=上尾)
47 古川翼(キャ2=仙台育英) 29 中村騎士(営1=東邦) 50 姫野翔(現4=大分鶴崎)
27 岩間涼星(法4=磐城) 松下歩叶(営3=桐蔭学園) 51 鈴木大紀(法4=法政二)

戦評

明大の先発・松本直に対する初回の攻撃、先頭の武川廉(人4=滋賀学園)が三ゴロに倒れると、中津大和(営4=小松大谷)は151㌔の直球に空振り三振を喫するなど三者凡退。

そして初回の守備。この日の先発はリーグ戦初先発、今季初出場となるの古川翼(キャ2=仙台育英)が抜てきされた。

立ち上がりは1番・直井(4年)にいきなり左前打を浴びると3番・小島大河(3年)にも右前打を放たれ1死一、三塁。しかし、4番・横山(4年)に低めの変化球を振らせ空三振を奪うと、1回戦では決勝の適時打を献上した5番・吉田(3年)を二飛に打ち取り無失点で切り抜けた。

続く2回の攻撃、1死走者なしの場面、5番・内海がレフトスタンドに突き刺さる自身リーグ戦初の本塁打を放ち1点を先制した。

その裏、古川は2死から8番・光弘に四球を与えるも後続を抑え、危なげなくこの回を終える。

3回の攻撃は9番・古川から始まる打順だったが代打で土肥憲将(キャ2=鳴門)がリーグ戦初出場。三球三振に倒れるも、未来の主軸候補が大きな一歩を踏み出す瞬間となった。

3回裏のマウンドは古川に代わり同じく左腕の2番手・安達壮汰(営4=桐光学園)が登場。先頭の1番・直井、続く飯森(4年)の連打、3番・小島大河の送りバントで1死二、三塁のピンチを招くも、後続を断ち無失点で切り抜けた。

追加点が生まれたのは4回表。先頭の4番・姫木陸斗(人4=日大藤沢)がライトスタンドへ今季1号となるソロ弾で2-0に。2回戦に続き、連日で打点を記録した。

しかしその裏、先頭の6番・木本(3年)にショートへの内野安打を許すと、続く7番・光弘が放ったショート正面への打球で併殺打かに思われたが、中津が痛恨のファンブル。そこで9番・松本直の代打に入った杉崎(4年)に走者一掃の左二塁打を打たれ同点に追いつかれる。

明大の2番手・千葉に対する5回の攻撃は8番・鈴木大照(文4=明徳義塾)から始まる打線が三者凡退を喫する。

6回は3番手・山城航太郎(キャ4=福岡大大濠)がマウンドへ。その立ち上がり、先頭の6番・木本を一邪飛に抑えると後続も打ち取り、三者凡退の幸先良い滑り出しを見せた。

また、この回から6回表のヘッドスライディングの際、負傷しベンチに下がった松下歩叶(営3=桐蔭学園)に代わり中村騎士(営1=東邦)がセカンドの守備につき、武川がサードへ移動している。

7回の攻撃は8番・鈴木の四球、9番投手・山城が初打席で犠打を決め2死二塁のチャンスを作るも得点ならず。

明大の3番手・山田に対する8回の攻撃は2番・中津から始まる好打順だったが3人で打ち取られた。

150㌔超の速球を投げ込み6、7回を無失点に押えた山城に代わり、8回裏のマウンドに上がったのは前日の2回戦で先発した吉鶴翔瑛(営4=木更津総合)。いきなり先頭の3番・小島に右前打を許すと、5番・吉田に代わり代打で入った中山にレフトスタンドへの2ランを献上。2-4と勝ち越しを許した。

最終9回は篠木健太郎(営4=木更津総合)と最優秀防御率を争う1回戦に先発した高須(3年)が登板。2回に先制弾を放った5番・内海からの打順も逆襲ならず三者凡退に倒れゲームセット。

勝ち点を落とし、最終順位は4位に確定した。また9回に打線が高須から得点できず、篠木は昨春以来2度目の最優秀防御率のタイトルを逃すこととなった。

(記事:嘉藤大太、写真:矢吹大輔、佐藤倫香)

選手インタビュー

山城航太郎 投手

ーー今日のチームの戦いについて
序盤に先制できて、いい試合運びができてると思ったのですが、簡単には終わらせてくれない明治は凄いなと思いました。

ーーこの試合の投球で良かったところは
今日はだいたい3球以内で追い込めたのでフォークなども使えて良かったです。真っ直ぐと変化どちらでもストライクを取れたので余裕のあるピッチングができたし、スピーディーな守りができたかなと思います。

ーーなかなか登板機会に恵まれない中でどのような気持ちで
リーグ戦始まってから登板機会に恵まれなかった中で最後このように投げさせて頂き抑えることができて良かったです。秋は沢山投げれるように頑張ります。

ーーこの春3イニング投げて、許した安打はわずか1、四死球もゼロという結果に関して
思った以上にいい感覚で投げられましたし、神宮のマウンドでのいい感触をこれからのオープン戦でも維持していきたいなと思いました。

ーー打席にも立ちバントを決めたことについて、またいつ以来の打席か
すごく楽しかったし、六大学のピッチャーの球を肌で感じられて良かったです。高3の最後の夏の大会以来です。

ーーここから秋に向けてチームでどのように生まれ変わりたいか
技術はもちろんですが、誰でも意識したらできるような当たり前のことであったり、人間性など細かい部分が積み重なって結果につながっていくと思うのでそういう部分からチーム全体で変えていかなければいけないと思いました。

好投をみせた山城

内海壮太 外野手

ーーチームとしてのこの試合の戦いについて
最終戦で明治に一矢報いることができず悔しいです。

ーークリーナップ5番として3試合出場して
チームに貢献することだけを考えました。

ーーホームランという最高の結果がでたが、打席を振り返って
スライダーを打ちました。上手く反応できたと思います。

ーーこの春を戦い抜いての課題と収穫は
課題はシーソーゲームをものにできなかったことです。収穫は多くの課題があり、自分たちの未熟さを知れたことです。

ーーこの春の4位という結果から、秋に向けてチームで変えていくことは
ほとんど全てだと思います。優勝できると思って臨んだリーグ戦で4位という結果に終わったので、自分自身もチームも大きく変化を求める必要があると感じました。

ーー応援してくださいる方々へ一言
日頃からの応援ありがとうございます。秋季リーグ戦優勝に向けてチームとして再出発をきりますので、今後とも応援よろしくお願いいたします。春季リーグ戦での応援ありがとうございました。

期待の大砲が4年目でリーグ戦初本塁打

姫木陸斗 外野手

ーーチームとしてこの試合の戦いについて
なんとしても最後勝ち点を取って来季に向けて良い形で終わろうと思っていたのですが、終盤攻めきれず悔しい結果になってしまいました。

ーー4番に座ることを目標にしていたが
4番はずっと打ちたかった打順だったので任せていただいた時はとてもありがたいなと感じました。プレッシャーもありましたがそれ以上に4番というものに特別感がありました。

ーーホームランという最高の結果が出たが
打った球は打った後もわかんなかったです。打席ではずっとこの2戦刺されてきた真っすぐを狙っていこうと思っていました。

ーーこの春を戦い抜いての課題と収穫は
この春戦い抜いて自分のスタミナのなさと守備の面でピッチャー陣にとても迷惑をかけたので、スタミナと守備力が今後の大きな課題です。収穫としてはリーグ戦を通して逆方向に打球を飛ばすイメージがついてきたことです。

ーーこの春の4位という結果から、秋に向けてチームで変えていくことは
打撃力を向上させるためにバッティング練習の時の全スイングを全力で取り組み、相手ピッチャーに対しての工夫をチームが徹底して行えるように変えていきたいです。

ーー応援してくださいる方々へ一言
この春は4位という形で終わってしまいましたが、この春にたくさん出た課題を個人としてもチームとしても一個一個潰し、秋にリーグ優勝、日本一を見せられるよう精一杯頑張りますので応援のほどよろしくお願いいたします。

豪快なスイングでライトスタンドへ叩き込んだ

硬式野球部の写真はスポーツ法政新聞会の公式インスタグラムにも掲載しております。ぜひご覧ください。

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