東京六大学野球2023秋季リーグ戦 対早大
2023年10月14日(土)、10月15日(日)
神宮球場
東大戦では1敗するも、「そこから自分たちのやるべきことは何か」を見つめなおした。勝負がかかった3回戦では快勝を収め、2つ目の勝ち点を獲得した法大。息つく間もなく今週末には3位・早大との1戦が行われる。その早大の売りは長打力。春にリーグ最多の11本塁打を放つと、今季もリーグ2位ではあるものの、リーグ1位タイの3本塁打を放つ吉納翼を筆頭にここまで7本の本塁打を放つ。さらに上位打線に座る尾瀬雄大、中村将希らも復調の兆しを見せている。エース・篠木健太郎(営3=木更津総合)を欠く中ではあるが、体調不良で東大戦の先発を外れた『法大の大砲』内海貴斗(人4=横浜)は3回戦で代打出場。いきなり強烈な打球を放つ。さらには1番打者として起用されている武川廉(人3=滋賀学園)も固め打ちで打率を3割に乗せるなど法大も準備万端。一戦必勝で春同様に勝ち点を獲得する。
今季リーグ戦日程、結果
明 | 法 | 慶 | 早 | 立 | 東 | |
---|---|---|---|---|---|---|
明大 | ―― | 10/21 10/22 |
10/14 10/15 |
●3-5 ○5-2 ○2-0 |
○7-2 ○3-1 |
○3-0 ○3-1 |
法大 | 10/21 10/22 |
―― | ●2―8 ○6―4 △0-0 ●4―5 |
10/14 10/15 |
○3―1 ○7―0 |
○8-1 ●2-4 ○8-2 |
慶大 | 10/14 10/15 |
○8-2 ●4-6 △0-0 ○5-4 |
―― | 10/28 10/29 |
○3-2 ○11-7 |
○11-1 ○10-4 |
早大 | ○5-3 ●2-5 ●0-2 |
10/14 10/15 |
10/28 10/29 |
―― | ○5×-4 ○4-1 |
○6-0 ○6-2 |
立大 | ●2-7 ●1-3 |
●1-3 ●0-7 |
●2-3 ●7-11 |
●4-5× ●1-4 |
―― | 10/21 10/22 |
東大 | ●0-3 ●1-3 |
●1-6 ○4-2 ●2-8 |
●1-11 ●4-10 |
●0-6 ●2-6 |
10/21 10/22 |
―― |
東大戦展望
開幕カードの立大に2連勝し、好スタートを切ったかのように見えた。慶大戦では4回戦に及ぶ死闘をものにできず迎えた東大戦。3戦2勝で勝ち点を得て、優勝への僅かな望みを残した。終盤に差し掛かる第6週、勝ち点2で並ぶ早大と相見える。優勝争いへ負けられない戦いだ。
次なる相手は現在3位の早大。第5週の立大戦で、劇的なサヨナラ勝ちと完投勝利を収め、2連勝し勢いに乗る相手だ。対する法大は、勝率は劣っているものの、同じ勝ち点2で現在4位。法大が誇る、打率3割を超えの上位打線を担う4名、武川廉(人3=滋賀学園)、中津大和(営3=小松大谷)、今泉颯太(法4=中京大中京)、浦和博(キャ4=鳴門)に期待がかかる。特に、東大戦から4番を任された浦から目が離せない。今春の序盤はスタメンに名を連ねていたが、シーズン終盤は控えとなり苦しい時期を過ごした。開幕から好調の滑り出しで打率.387を記録し、昨季の不調を感じさせない飛躍を遂げている。投手陣は、吉鶴翔瑛(営3=木更津総合)の躍進が目立っている。東大3回戦で規定投球回数に達し、防御率0.00とリーグ全体で単独首位に立った。
東大戦からは4番に入った浦。今季は復活を告げるシーズンとなっている
早大の好調の要因は、バランスの取れた投打。
開幕当初から好調の投手陣に加え、立大戦を通して打撃の勝負強さに磨きがかかった。中でも、現在絶好調の大型スラッガー吉納翼は要注意だ。開幕戦には2本の本塁打を放ち、一発で流れを変える決勝打でチームを勝利に導いている。打率.400を記録し三冠王の期待もかかる。一方で、投手陣の層も厚い。早大で警戒したいのは、先発登板が予想される伊藤樹と加藤孝太郎だ。立大戦で無四球10奪三振で完投勝利を掴んだ伊藤の勢いは止まらない。加藤も開幕戦に完投勝利を挙げている。また、先発陣だけでなく中継ぎ陣の層も厚い。齋藤正貴、前田浩太郎、香西一希の3名は防御率0.00を記録している。粘り強い法大打線で隙のない早大の勢いを封じ込めたい。
ここまで絶好調の吉納。勝負を決める一発だけでなく、四球を選んでチームを鼓舞する
早大は「一球入魂」を体現し、一瞬一瞬に全身全霊を尽くしてくる。一戦必勝の強気の精神で、法大らしく粘り強い野球で沸かせたい。ここ一番の大勝負。勝ち点を獲得し、優勝争いに名乗りを上げたい。
(岩崎亜耶)