2021年10月17日(日)
JR東日本カップ2021 第95回関東大学サッカーリーグ戦 1部 法大ー筑大
味の素フィールド西が丘
優勝への望みを繋ぐため、是が非でも勝利がほしい3位法大は今節勝ち点3差で4位につける筑波大との直接対決に臨んだ。前半は一進一退の攻防が続き、両チームともにチャンスを作るも得点は生まれずスコアレスで試合を折り返す。後半に入ると筑波大がボールをにぎる時間が続く。好守で打開策を見いだせずにいると、後半18分にサイドを崩され先制点を許す。後半32分にも立て続けに失点し0-2で試合終了。5戦勝利なしで順位も5位へ後退し、リーグ優勝はかなり厳しい状況へと追い込まれた。
試合結果
トータル試合結果
0
法政大学 |
0 |
前半 |
0 |
2
筑波大学 |
0 |
後半 |
2 |
試合スタッツ※交代は法大のみ記載
時間 |
経過 |
大学 |
選手名 |
得点経過 |
58分 |
交代 |
法大 |
中井崇仁→飯島陸 |
|
60分 |
交代 |
法大 |
吉尾虹樹→渡邉綾平 |
|
63分 |
得点 |
筑波大 |
森海渡 |
0-1 |
64分 |
交代 |
法大 |
陶山勇磨→中川敦瑛 |
|
70分 |
交代 |
法大 |
佐藤大樹→石井稜真 |
|
75分 |
交代 |
法大 |
若林龍→安光将作 |
|
77分 |
得点 |
筑波大 |
竹内崇人 |
0-2 |
スターティングメンバー
ポジション |
背番号 |
選手名 |
学部・出身校 |
GK |
21 |
近藤壱成 |
経済3・ジュビロ磐田U18 |
DF |
3 |
宮本優 |
現福4・清水エスパルスユース |
DF |
16 |
萩野滉大 |
現福3・名古屋グランパスU18 |
DF |
27 |
落合毅人 |
経済3・新潟明訓 |
DF |
37 |
堀江貴大 |
社会3・昌平 |
MF |
4 |
中井崇仁 |
スポ4・尚志 |
MF |
6 |
松井蓮之 |
スポ4・矢板中央 |
MF |
25 |
吉尾虹樹 |
現福2・横浜F・マリノスユース |
FW |
2 |
陶山勇磨 |
現福4・帝京長岡 |
FW |
33 |
若林龍 |
現福3・桐蔭学園 |
FW |
20 |
佐藤大樹 |
経済4・コンサドーレ札幌U18 |
サブメンバー |
GK |
12 |
中川真 |
スポ2・徳島市立 |
DF |
18 |
モヨマルコム強志 |
現福2・東福岡 |
DF |
26 |
高嶋修也 |
経済3・明秀学園日立 |
MF |
7 |
安光将作 |
社会4・ジェフユナイテッド千葉U18 |
MF |
24 |
中川敦瑛 |
経済1・横浜FCユース |
MF |
32 |
細谷航平 |
社会2・サンフレッチェ広島ユース |
FW |
35 |
渡邉綾平 |
経済2・前橋育英 |
FW |
10 |
飯島陸 |
経済4・前橋育英 |
FW |
36 |
石井稜真 |
経済1・アビスパ福岡U18 |
試合後順位表
順位 |
大学名 |
勝点 |
試合数 |
勝-分-負 |
得点/失点 |
得失点 |
1位 |
明治大 |
36 |
19 |
10-6-3 |
31/23 |
8 |
2位 |
駒澤大 |
30 |
17 |
9-3-5 |
35/28 |
7 |
3位 |
流通経済大 |
28 |
16 |
8-4-4 |
37/24 |
13 |
4位 |
筑波大 |
28 |
18 |
9-1-8 |
32/25 |
7 |
5位 |
法政大 |
28 |
19 |
8-4-7 |
29/28 |
1 |
6位 |
国士舘大
|
25 |
19 |
7-4-8
|
30/32
|
-2 |
7位 |
順天堂大 |
25 |
20 |
6-7-7 |
25/27 |
-2 |
8位 |
桐蔭横浜大 |
25 |
20 |
7-4-9 |
33/39 |
-6 |
9位 |
立正大 |
24 |
19 |
7-3-9 |
24/26 |
-2 |
10位 |
早稲田大 |
24 |
17 |
7-3-7 |
22/25 |
-3 |
11位 |
拓殖大 |
20 |
19 |
6-2-11 |
26/39 |
-13 |
12位 |
慶應義塾大 |
18 |
19 |
5-3-11 |
23/31 |
-8 |
前期リーグ結果
節 |
日付 |
対戦校 |
結果 |
会場 |
1 |
4月3日 |
駒澤大 |
○3-1 |
江東区夢の島競技場 |
2 |
4月10日 |
流通経済大 |
△0-0 |
流通経済大学龍ケ崎フィールド |
3 |
4月25日 |
立正大 |
○1-0 |
レモンガススタジアム平塚 |
4 |
4月28日 |
慶應義塾大 |
○4-2 |
非公開 |
5 |
5月2日 |
国士舘大 |
○1-0 |
非公開 |
6 |
5月15日 |
順天堂大 |
●1-3 |
東金アリーナ陸上競技場 |
7 |
5月29日 |
筑波大 |
○4-2 |
駒沢オリンピック公園陸上競技場 |
8 |
6月5日 |
拓殖大 |
△0-0 |
非公開 |
9 |
6月13日 |
明治大 |
〇2-0 |
非公開 |
10 |
6月20日 |
早稲田大 |
●0-1 |
三ツ沢公園陸上競技場 |
11 |
6月26日 |
桐蔭横浜大 |
●1-2 |
非公開 |
後期リーグ途中経過
節 |
日付 |
対戦校 |
結果 |
会場 |
12 |
8月1日 |
拓殖大 |
●2-5 |
非公開 |
13 |
8月7日 |
慶應義塾大 |
〇2-1 |
非公開 |
14 |
8月15日 |
早稲田大 |
延期 |
非公開 |
15 |
9月11日 |
立正大 |
〇3-2 |
県立保土ケ谷公園サッカー場 |
16 |
9月18日 |
桐蔭横浜大 |
●1-2 |
流通経済大学龍ケ崎フィールド |
17 |
9月25日 |
順天堂大 |
△1-1 |
小出義雄記念陸上競技場 |
18 |
10月2日 |
国士舘大 |
●2-3 |
非公開 |
19 |
10月9日 |
明治大 |
△1-1 |
非公開 |
20 |
10月17日 |
筑波大 |
●0-2 |
味の素フィールド西が丘 |
21 |
10月23日 |
駒澤大 |
― |
非公開 |
22 |
10月30日 |
流通経済大 |
― |
未定 |
マッチレポート
4節未勝利の法大。リーグ戦制覇への希望を繋ぐため何としてでも勝ち点を取らなければならないこの試合。総理大臣杯準決勝でも対戦し4-0と快勝した筑波大との一戦に挑んだ。U22日本代表候補合宿に参加していた松井蓮之(スポ4=矢板中央・川崎フロンターレ内定)をはじめ、主力選手がチームに復帰。またDF堀江貴大(社3=昌平)が2試合連続のスタメンに抜てきされた。
小雨が降りしきる中、試合がスタートした。前半は互いに一進一退の攻防戦を繰り広げる白熱した展開に。13分、吉尾虹樹(現福2=横浜F・マリノスユース)がこぼれ球に反応してシュートを放つも枠をとらえることができない。その後35分には高い位置でボールを奪いカウンターに転じたところ、相手に倒されFKを獲得。ロングボールを相手ゴール前に送り、最後にはシュートまで持ち込むもネットを揺らせず。相手ゴールへ迫り幾度となくチャンスを作るも、得点に繋げることができない。互いに一歩も譲らずスコアレスで試合を折り返す。
なんとかこの状況から一歩抜け出したい後半。開始早々相手ゴールへ迫るも、シュートには至らず。試合は徐々に筑波大ペースに。立て続けに相手にシュートを打たれるも、GK近藤壱成(経3=ジュビロ磐田U18)らが粘り強い守備で得点を許さない。しかし、先に試合を動かしたのは筑波大だった。63分、左サイドを崩されクロスを上げられると、中央で待っていた相手のヘディングシュートが決まり先制を許す。追いつきたい法大は73分、スルーパスを受けた途中出場の飯島陸(経4=前橋育英)がシュートを放つも、相手DFにブロックされる。続けて右からのクロスに若林龍(現福3=桐蔭学園)が合わせるが惜しくもGK正面。その後77分左サイドのパスミスからボールを奪われ痛恨の2失点目。失点後も果敢に反撃を試みるが、ボールの取りどころが定まらず相手の流れを止めることができず、一方の攻撃の形も噛み合わず無得点。後半は終始相手に主導権を握られ、0-2のまま試合は終了した。
後半立て続けの失点による敗戦となった法大。まさかの5節連続勝利なし、順位も5位に後退するという厳しい結果に終わった。残りリーグ戦は3試合のみ。12月に控えるインカレに向けて良い状態でリーグ戦を終えてもらいたい。
(取材・宮川昇/鈴木しほり)
代表候補合宿からチームに復帰した松井
監督・選手コメント
長山一也監督
―試合を振り返って
ここ数試合勝ちがない状況で、練習からチームとしても個人としても意識高く取り組んでいましたが、今日のゲームは筑波さんは前回の総理大臣杯、リーグ戦で(法大に)負けていたということもあり、モチベーション高く向かってきたところで、それを迎え撃つような戦い方になってしまいました。今日は筑波さんにボールを握られる時間多かったなかで、強度を高く前線から圧力をかけることができていなかったです。口では「勝とう」とか「今までとは違った法政みせよう」と言っていますけど、実際に蓋を開けてみると隙があったかなと。後半、失点する前も3回ぐらいピンチがありましたが、相手のミスに助けられた面もありますし、失点シーンも精度の高いクロスが上がってくることを考えると、やるべきことをやらないとこういう結果になってしまいます。敗戦を心から真に受けて戦わないと、勝てないのかなと感じている状況です。
―空いたサイドのスペースに振られることが90分通して多かったと思いますが、相手の攻撃に対する対応についてはいかがですか?
今日は森海渡のところが相手のストロングということで、ボールサイドにもう少し寄せないといけませんでした。ボールの出し手のところをつぶせる状況をつくれていたら、ボール入る状況にはならなかったと思いますし、そこが前半からすごく気になっていたところです。山原(怜音)くんとかも展開する力があるので、サイドハーフがトップの選手と連携することでもう少し対応できたかなと思います。サイドに展開される分には外に行かせているので悪くはないと思うんですけど、その先のところでしっかり対応する必要がありました。
―攻撃面ではサイドの選手はボールを触る回数が多かった一方で、中央の選手があまりボールを触れていない印象がありました。
スカウティングで筑波さんのサイドバックの選手が食いついてくると分析していたので、そのスペースを上手く使うことを意識していました。そういう面では大臣杯の時のように、途中から出た飯島が背後を狙って、どんどんフィードを送ってもよかったかなと思います。そこを徹底するのではなく、なんとなく繋いでいたので相手からしたら守りやすかったのかなと。サイドハーフだけでなくトップを狙うなど、相手が嫌がることを強気に狙い切れなかった、チームとして徹底できなかったことが原因かなと思います。
―今後に向けて
大臣杯で優勝してから慢心していることはないと思うんですけど、実際結果を見ると勝てていない状況になっています。こうしよう、ああしようとか言ってますけど、サッカーは口でやるスポーツではないので、プレーに移さないと意味がないですし、そこが今全体的に欠けているところだと思います。リーグ戦は優勝難しくなってると思うんですけど、日々のトレーニングからしっかりと準備して、インカレで優勝できるように、そのための残り3試合にしていきたいなと思っています
松井蓮之
―試合を振り返って
前半は自分たちの流れもありつつ五分五分の試合展開でしたが0-0で、後半の頭に点を取って、そのまま追加点を奪おうとチームで話していました。ただ、相手の圧力に押されてボールを持たれる時間が長くなったなかで、自分たちが狙いをもって強くいけずに、裏をつかれて失点してしまいました。今日の試合を勝てば優勝の可能性が残せていたことを考えると、とても痛い敗戦になってしまいました。優勝はかなり厳しい状況になってしまいましたが、次の試合に向けてチーム状況を改善して臨みたいと思います。
―前半と後半で流れが変わった要因はどこにあると思いますか?
前半は自分も声を掛けながら、スイッチを入れてボールを奪うことができていましたが、後半相手がボールを持つ時間が増えたなかで、自分たちが狙いをもってプレスをかけることができませんでした。どこでボールを取りにいくのか、自分を含め後ろの選手がハッキリさせることができず、ズルズルとプレスをかけてもはがされてしまったのが原因かなと思います。
―筑波大は攻撃のときと守備のときで中盤の形が変わっていましたが、対応するにあたってやりづらさはありましたか?
筑波の守備はあまり前からくるのではなく、サイドに入った瞬間にスイッチを入れる形だったので、自分たちはサイドでローテーションしながら、流動的にプレーすればもっとチャンスを作れたと思います。好守でチーム全体の狙いが統一できていなかったと試合全体を通して感じました。そういったところに自分が気づいて、間でボールをもらって展開するなどできれば、結果は変わっていたのかなと思います。
―後半は少し守備の強度を落としていたように見えましたが、前半イエローカードをもらっていた影響はありましたか?
やりにくさはなかったですけど、自分1人でいってもボールは取れないですし、後ろがついてきているのかなど、状況を考えながらプレーしなければいけません。前半は体力もあったので、自分が守備にいけば後ろもついてきてくれる状況でしたが、後半になって疲れがあるなかでは、チームとして強度は落ちていましたね。
―2失点した後にも筑波大は前からプレスをかけてきました。そこを剝がすことができればまだチャンスはあったかと思います
2失点していることもあって、味方のFWの選手はもっとロングボールを蹴ってほしいと思っていたと思いますが、自分を含めた中盤の選手はボールをしっかり繋ぎたいと考えていました。先ほども言ったように、そういった部分でチームとしての狙いが統一できておらず、上手く立ち位置を取ることができなかったので、蹴ってもセカンドボールを拾えず、中盤で繋いでもサポートが少なく相手の守備に引っかかる形が増えてしまいました。やはりチームとして狙いが合っていなかったことが、敗戦の原因かなと思います。
―パスで捌くプレーと、出力をかけてドリブルで運ぶプレーの使いわけは、川崎フロンターレでの練習参加の影響のあるのでしょうか?
フロンターレの練習では、攻撃のクオリティについては自分の今持っている実力以上のものを出さないといけないなと強く感じました。フロンターレの選手はパスやトラップなど、基礎的な技術はもちろん、状況にあったプレーの判断がとても上手いので、自分もパスだけではなくて、スペースがあればドリブルで運んで相手の陣形を崩すことは意識しています。ただ、そういったパスやドリブルも結果に繋がらなければ評価はされないので、そこは自分の課題だと感じています。
―プロの世界に進むにあたって自身の課題は
得点やアシストなど、目に見える結果やチームを勝たせるプレーをしなければいけません。守備は自信がありますが、ラストパスやミドルシュートなど攻撃的なプレーを増やしていきたいと思います。
―先日はU22代表候補合宿にも参加されましたが、そこで感じたことは
キャプテンに指名されたときは驚きましたが、逆に自分がそうした立場でプレーすることで、チームを引っ張りながら大学でやっていることを示すチャンスだと思いました。周りは2個下とか、高校生もいるなかで、強度や切り替えの早さなど、大学サッカーの根本となる部分を代表でも少しは体現できたかなと思います。一方で、プロの世界でプレーしている選手はボールの扱いがとても上手いなと感じたので、そういったところは法政のみんなに還元していきたいです。
堀江貴大
―今日の試合を振り返って
チームとしてなんとしてでも勝ちたかった試合がこういった形で終わってしまったので、率直に残念です。
―2試合連続スタメンとなりましたが、手応えはいかがですか
やれないことはないと感じている部分はあるのですが、関東リーグで出る以上、他の選手と差を付けなければいけません。まだまだ自分は他の選手と比べて特徴を出せてないことが多いので、もっと自分の色を出せるようになってくればよりチームに貢献できるのかなと思います。
―サイドの攻防については振り返っていかがですか?
前半は自分のサイドで押し込まれる場面が多く、ハーフタイムにチームとしてどういった守備をしていこうか話し合うことができました。後半は相手のサイドバックが幅を広く使ってくる中で、ロングボールの移動中に自分がしっかりと相手に寄せることを意識してやっていました。
―来シーズン代替わりした後のチームの姿というのも3年生としては考えていくところもあると思いますが、学年や個人としてのチームの中での振る舞いについて意識していることはありますか?
今日も3年生が5人出場しましたが、まだまだリーダーシップを張れてない場面も多くありました。そこは自分たちの課題でもあるので、今シーズンのうちからしっかりと自分たちがリーダーシップをとることを意識していく必要があります。GKを含め、ディフェンスの選手が多く出ていることもあるので、リーダーシップをとっていかないと守備も崩壊してしまいます。自分たちがやるんだという強い意志を持ってやっていきたいです。
―自身の武器や特徴は
ビルドアップの部分であったり、背後への一本のロングパスは自分の特徴だと思っているので、どんどん試合でも出していきたいと思っています。
―今後の目標をお願いします
法政でコンスタントに試合に出ていればスカウトの目にも止まると思うので、まずはプロサッカー選手になるために、しっかり試合に出られるような日々を積み上げていきたいと思っています。