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【硬式野球】東京六大学野球春季リーグ戦 第8日 立大1回戦 立大投手陣に4安打零封と抑え込まれ、全勝優勝ならず… 来季こそ『全勝優勝』で春秋連覇だ!

東京六大学野球春季リーグ戦 第8日 立大1回戦
2020年8月17日(月)
神宮球場

全勝優勝をかけて立大と対戦した法大。序盤は両先発の好投が続くも、法大先発・三浦銀二(キャ3)が3回につかまり、先制を許す。その後も立大打線に要所で責められ、苦しい展開が続いた。打線も相手投手陣をなかなか捉えることができず、終わってみれば4安打無得点と立大投手陣に零封。それでも、リーグ優勝をしたことには変わりない。最後に味わった悔しさを秋に生かし、雪辱を果たすだけだ。

秋は全勝優勝を目指し、より一層の『和』を体現する

試合結果

トータル試合結果

1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
立 大 0 0 2 2 0 0 0 1 0 5 11 0
法 大 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 4 0

(立大)○中﨑、宮海、中川—竹葉
(法大)●三浦、扇谷、尾﨑、落合、古屋敷、野尻—後藤、渡邉
[本塁打] なし

 

打撃成績

打順 位置 選手 打率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 (9) 宮﨑 3 2 0 .389 左安 三邪   中安   四球
2 (6) 佐藤勇 3 1 0 .176 投ギ   三振   中安   右飛  
3 (5)3 中村迅 4 1 0 .316 二ゴ 左飛   中飛     左二
4 (7) 村田 2 0 0 .188 一ゴ 左飛    
91 野尻 2 0 0 .000   三振 二ゴ
5 (3) 羽根 2 0 0 .083 三振   三振    
4 齊藤 1 0 0 .167 左飛 死球
6 (8) 神野 3 0 0 .000 三振   右飛   四球 三振
7 (2) 後藤 2 0 0 .000 中飛   中飛   三振
1 落合 0 0 0
H 地主 1 0 0 .500 左飛
1 古屋敷 0 0 0
9 片瀬 1 0 0 .167
8 (4)5 高田桐 3 0 0 .133 左飛   三振 一ゴ
9 (1) 三浦 0 0 0 .000    
H 小谷 1 0 0 .500 遊ゴ  
1 扇谷 0 0 0
1 尾﨑 0 0 0
2 渡邉 2 0 0 .333 三ゴ 遊飛  
30 4 0 .238

 

投手成績

球数 打者 防御率
三浦 3 63 13 4 5 0 2 2.61
扇谷 0 2/3 22 6 3 1 1 2 27.00
尾﨑 1 1/3 34 6 1 3 1 0 0.00
落合 2 23 7 1 3 0 0 6.75
古屋敷 1 1/3 33 7 2 2 2 1 6.75
野尻 0 2/3 16 3 0 0 1 0 0.00
12 191 42 11 14 5 5 2.39

 

ベンチ入りメンバー

10 中村迅(営4=常総学院) 27 渡邉雄太(キャ4=いなべ総合) 37 羽根龍二(社4=日大鶴ヶ丘)
鈴木昭汰(キャ4=常総学院) 32 大柿廉太郎(法2=健大高崎) 永廣知紀(営4=大阪桐蔭)
14 水澤天(営4=広島商) 3 宮本隆寛(人4=健大高崎) 村田雄大(人4=横浜)
15 落合竜杜(法4=常葉大菊川) 4 佐藤勇基(法4=中京大中京) 片瀬優冶(人4=法政二)
16 尾﨑完太(キャ1=滋賀学園) 5 小谷敦己(文4=倉敷商) 25 野尻幸輝(営2=木更津総合)
17 古屋敷匠眞(キャ3=八戸工大一) 23 吉田悠人(経4=法政二) 28 宮﨑秀太(営2=天理)
18 扇谷莉(営2=東邦) 24 齊藤大輝(人2=横浜) 29 神野太樹(キャ3=天理)
26 三浦銀二(キャ3=福岡大大濠) 33 地主聡太(営4=鎌倉学園)
22 後藤克基(法3=滋賀学園) 36 高田桐利(営2=広陵)

戦評

法大は昨日、3季ぶり46回目となるリーグ優勝を果たし、選手たちは寮内で歓喜の時を分かち合った。だが、『優勝』という安堵感と共に、まだやるべきことは残っていた。それは『全勝優勝』。達成すれば六大学としては2003年秋の早大以来、法大としては1985年春以来35年ぶりの快挙となる。そんな大記録をかけ、夏の神宮最終戦に挑んだ。

先発は中2日での登板となった三浦銀二(キャ3)。立ち上がりは緩急をつけた投球で立大打線に仕事をさせない。対する立大先発・中﨑響介もスライダーを軸に上々の投球を見せる。
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三浦は中2日で先発のマウンドに上がった

3回表、試合は突如動いた。安定した投球をみせていた三浦が、先頭打者の竹葉章人に左前へ運ばれると、その後も安打を浴び2死二、三塁。ここで迎えた3番・三井健右の弾んだ打球が中前に抜け、2点適時打に。2点を先制されてしまう。

4回からは長身右腕・扇谷莉(営2)がリーグ初登板となるマウンドに上がるも、3本の安打を許し2失点。これで4点差となり、暗雲が立ち込める。この窮地を救ったのは『新顔』だった。4回途中から救援したルーキー左腕・尾﨑完太(キャ1)が1年生とは思えない堂々の投球を見せ、1回1/3を無失点3奪三振。流れを引き寄せる。

1年生ながら見事な投球を見せた尾﨑

するとその流れに乗るかのように6回裏、これまで中﨑にわずか1安打に押さえられていた打線が奮起する。2死から、初回にも安打を放ち、状態の良い宮﨑秀太(営2)が中前安打を放つと、続く佐藤勇基(法4)も中前に運び、好機を演出する。そして迎えるは3番・中村迅(営4)。主将としての意地を見せ、何としても得点が欲しい場面。しかし、中飛に倒れ、中村迅は天を仰いだ。

一方の投手陣は6回表に落合竜杜(法4)が2回無失点と好投を披露。8回表には落合から古屋敷匠眞(キャ3)にスイッチした。2つのアウトを取り、裏の攻撃に臨みたいところだったが、四球、安打で走者をためてしまう。そして立大主将・宮慎太朗に投じた5球目だった。甘く浮いた143㌔の直球を捉えられ、打球は左翼手・宮﨑の頭上を越える適時打に。宮﨑の好返球もあり、なんとか1失点にしのぐも、終盤にダメ押しともいえる得点を献上してしまった。古屋敷は9回表も苦しい投球となったが、野手登録の野尻幸輝(営2)がリーグ2度目の救援登板。きっちりと火消しをし、ピンチを切り抜ける。

8回まで無得点に終わり、後がない法大。最後の攻撃となった9回裏に、先ほどのうっぷんを晴らすかのごとく、先頭の中村迅が左中間を破る二塁打を放つ。だが、後続が倒れゲームセット。立大の投手陣に零封され、法大史上35年ぶりの全勝優勝は夢と散った。

全勝優勝こそ果たせなかったものの、『タイブレーク』や『一挙5得点』など今季の法大はドラマがあった。幾度の困難を乗り越え、栄冠を手にしたことは事実。これは法大硬式野球部の日ごろの練習で培った『和』や、試合での『一投一打』にかける執念がそうさせたのだろう。
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終始雰囲気の良かった法大ナイン

約一週間に及んだリーグ戦は明日で幕を下ろす。連日気温が35℃を超え、真夏の太陽がぎらぎらと照り付ける中、選手たちは良く戦った。まずは春制覇の喜びをかみしめ、一時の余韻に浸りたい。

そして秋こそは必ずや、この雪辱を胸に、果たせなかった『全勝優勝』を成し遂げ連覇を達成する。

(加瀬航大)

クローズアップ:宮﨑秀太

「少しは慣れたんですけど、まだずっと緊張しています」。そう話したのは小柄ながらも力強い打球を放ち、今季法大の新たな『切り込み隊長』として躍動した宮﨑秀太(営2)だ。

初戦の東大戦でリーグ戦初出場を果たすと、いきなり適時三塁打を放ち初安打初打点を記録。2戦目からは4試合連続で1番右翼手としてスタメン起用され、毎試合安打を放つ活躍を見せた。天王山と言われた慶大戦でもチームが劣勢の中、反撃ののろしを上げる本塁打を打つなど鮮烈なデビューを飾った。終わって気づけばチーム2位の7安打を放ち、リーグ優勝の立役者の1人になった。

宮﨑は奈良の強豪・天理高の出身だ。1つ上の神野太樹(キャ3)と共に甲子園に出場。高校時代にも、主に1番としてチームの勝利に貢献してきた。「1番打者なので塁に出てチームに勢いをつけようと思っています」と話すように、宮﨑は初めてのリーグ戦でも臆することなく『切り込み隊長』という大役を成し遂げてみせた。

来季の目標を聞いてみると、チームの勝利に貢献しリーグ戦連覇をすることと話した宮﨑。来季も持ち前の打撃を思う存分発揮してくれるに違いない。リーグ戦連覇のために欠かせないのは、間違いなくこの『切り込み隊長』の活躍だ。

(鈴木滉平)

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選手インタビュー

中村迅 主将

ー今日の試合を振り返って
この悔しさをバネに秋はやり返します。

ー立大先発・中﨑響介の印象は
真っ直ぐが早かったです。

ー9回の打席はどのような気持ちで入ったか
なんとか塁に出ようとしました。

ー真夏に行われたリーグ戦、疲労は普段のリーグ戦よりも大きかったか
大きかったです。

ー中村迅選手個人として今季を振り返って
もっと打って投手をもう少し楽にさせてあげたかったです。

ーチームとして今季を振り返って
とても粘り強い野球ができ、優勝できてうれしいです。

ー来季の意気込みをお願いします
連覇します!

落合竜杜 投手

ー今日の試合を振り返って
完全優勝を目指していたのですが、達成できなくて残念です。

ービハインドでの登板となりました
チームに流れを持ってこられるようにテンポ良く投げていくことを心がけました。

ー3奪三振と見事な投球でした
準備を大切にしていたので、いい結果が出て良かったです。

ー1年生以来の出場になった今季を振り返って
久しぶりの神宮でも楽しむことはできました。2年間試合に出られていなかったんですけれど、前を向いて色々なことに取り組んできて良かったです。

ー優勝した時の気持ちは
自分たちの代での優勝は特別だなと感じました。とてもうれしいです。

ー課題点は見つかりましたか
課題はたくさんあります。秋までにもっと成長したいです。

ーリーグ戦中、ブルペン陣の雰囲気はいかがでしたか
ピッチャー陣は良い雰囲気でやれていました。全員で集中して試合に入れていました。

ー来季に向けて取り組みたいことは
来季に向けて、練習やトレーニングはもちろん、それ以外の面でもできることは全部やりたいと思います。

ー秋に向けてひと言お願いします
今度こそ、完全優勝で春秋連覇を達成したいと思います!

尾﨑完太 投手

ー今日の試合を振り返って
この悔しさをバネにして秋勝てるように頑張ります。

ー見事な仕事を果たしました、監督や先輩から声をかけられたか
監督からは「思い切って行け」と声をかけられ、先輩方には「後ろで守っているから腕を振っていけ」と、声をかけられました。

ーリーグ戦初登板となりましたが、どのような意気込みでマウンドに
4点を追いかける展開だったので、これ以上点を取られるわけにはいかないと思い、マウンドに上がりました。

ー今日投げることは事前に伝えられていたのか
試合前に言われました。

ー同期の中で一番乗りでのリーグ戦デビューとなりました
初登板ということもあり、緊張しましたが抑えてやろうという気持ちで投げました。

ー今日の投球での良かった点、課題点は
ピンチの場面で三振を取る事が出来たことです。課題点は、コントロールが定まっていなかったところです。

ー今季を振り返って
チームの目標である、リーグ戦優勝出来たことが一番の喜びです。

ー秋に向けて個人的に強化すべき点は
バッターに負けないストレートと変化球を強化することです。

ー秋のリーグ戦に向けて意気込みをお願いします
自分の課題点を克復して、監督からの信頼を得て、秋季リーグ戦でチームに貢献できるように頑張ります。

野尻幸輝 外野手

ー今日の試合を振り返って
最終戦を勝利し、完全優勝が目標だったので、それを達成できなくて悔しい気持ちです。

ー今日も登板がありましたが、監督から事前に知らさせていましたか
7回くらいに最後の方であるかもしれないから準備しておいてくれと言われたので、しっかり準備はしていました。

ー打撃面に関して今日の出来はいかがですか
自分のバッティングができていないので、この悔しさを1ヶ月後の秋のリーグ戦にぶつけたいです。

ー優勝が昨日決まりました、当時のチームの雰囲気などは
優勝するということはとても嬉しいことですし、誇らしいことでした。これで六大学の優勝回数は法政が単独首位になれたので、歴代の先輩方のためにも優勝できて本当に良かったです。

ー自身として今季を振り返って
とても不甲斐ない結果となりました。悔しい気持ちしかありません。

ー来季に向けての課題点は
自分は打の選手なので、まずは自分のスイングを確立させ、そして確率よく打てるようにしていきます。

ー今後も投手挑戦は続けますか
チームに必要であれば全力を尽くし、全うしていきます。

ー来季への意気込み
春は非常に悔しい思いをしたので、秋は必ず巻き返せるように突き詰めて考え、進化した姿を神宮で発揮していきます。

宮﨑秀太 外野手

ー今日の試合を振り返って
勝てなかったので悔しいです。

ー高校時代から1番打者として起用されていましたが、心掛けていることは
1番打者なので塁に出てチームに勢いをつけようと思っています。

ーご自身のアピールポイントは
バッティングです。

ー今季を振り返って
優勝できたことがうれしかったです。

ー5試合連続安打を達成されました
さまざまなタイプの投手から打てたので良かったです。

ー来季の個人目標は
チームの勝利に貢献することです。

ー来季に向けて意気込みをお願いします
連覇に向けて頑張ります!

フォトギャラリー

  • DSC 4155 R5戦目の先発マスクを任された後藤
  • DSC 4591 R尾﨑の今後が楽しみだ
  • DSC 5125 R今日も『仕事人』ぶりを発揮した落合
  • DSC 5296 R宮﨑の鋭い返球で走者をアウトにした
  • DSC 5399 R9回に登板した野尻に声をかける青木監督
  • DSC 5510 R最終回に二塁打を放った中村迅
  • DSC 4263 R吉田壮学生コーチは全試合で3塁コーチャーを務めた
  • 来季こそ『全勝優勝』だ!

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