2021年09月11日(土)
JR東日本カップ2021 第95回関東大学サッカーリーグ戦 1部 法大ー立大
県立保土ヶ谷サッカー場
総理大臣杯制覇から1週間、関東大学リーグ戦が再開した。暫定首位に立つ法大は立正大と対戦。25分にセットプレーの流れから落合毅人が先制点を挙げると、40分に中井崇仁、後半開始早々の47分が田中和樹がネットを揺らし3点のリードを奪う。勝利が決定づいたかと思われたが、63分、67分と立て続けに失点。1点差に迫られる。その後も両チームともにチャンスを迎えるが追加点は生まれず、何とか逃げ切った法大が勝利を収めた。
試合結果
トータル試合結果
3 法政大学 |
2 | 前半 | 0 | 2 立正大学 |
---|---|---|---|---|
1 | 後半 | 2 |
試合スタッツ※交代は法大のみ記載
時間 | 経過 | 大学 | 選手名 | 得点経過 |
---|---|---|---|---|
25分 | 得点 | 法大 | 落合毅人 | 1-0 |
40分 | 得点 | 法大 | 中井崇仁 | 2-0 |
47分 | 得点 | 法大 | 田中和樹 | 3-0 |
56分 | 交代 | 法大 | 中井崇仁→安光将作 | |
交代 | 法大 | 陶山勇磨→若林龍 | ||
63分 | 得点 | 立大 | 神戸康輔 | 3-1 |
67分 | 得点 | 立大 | 青島太一 | 3-2 |
72分 | 交代 | 法大 | 吉尾虹樹→細谷航平 | |
80分 | 交代 | 法大 | 田中和樹→中川敦瑛 | |
91分 | 交代 | 法大 | 飯島陸→森山真伍 |
スターティングメンバー
ポジション | 背番号 | 選手名 | 学部・出身校 |
GK | 21 | 近藤壱成 | 経済3・ジュビロ磐田U18 |
DF | 3 | 宮本優 | 現福4・清水エスパルスユース |
DF | 26 | 高嶋修也 | 経済3・明秀学園日立 |
DF | 27 | 落合毅人 | 経済3・新潟明訓 |
DF | 29 | 今野息吹 | 経済2・三菱養和SCユース |
MF | 4 | 中井崇仁 | スポ4・尚志 |
MF | 6 | 松井蓮之 | スポ4・矢板中央 |
MF | 25 | 吉尾虹樹 | 現福2・横浜F・マリノスユース |
FW | 2 | 陶山優磨 | 現福4・帝京長岡 |
FW | 10 | 飯島陸 | 経済4・前橋育英 |
FW | 11 | 田中和樹 | 社会4・浦和学院 |
サブメンバー | |||
---|---|---|---|
GK | 12 | 中川真 | スポ2・徳島市立 |
DF | 16 | 萩野滉大 | 現福3・名古屋グランパスU18 |
DF | 32 | 細谷航平 | 社会2・サンフレッチェ広島ユース |
MF | 7 | 安光将作 | 社会4・ジェフユナイテッド千葉U18 |
MF | 17 | 森山真伍 | 社会4・サガン鳥栖U18 |
MF | 24 | 中川敦瑛 | 経済1・横浜FCユース |
MF | 28 | 佐野陸人 | 現福3・清水エスパルスユース |
MF | 31 | 青木俊輔 | 社会1・東福岡 |
MF | 33 | 若林龍 | 現福3・桐蔭学園 |
試合後順位表
順位 | 大学名 | 勝点 | 試合数 | 勝-分-負 | 得点/失点 | 得失点 |
1位 | 法政大 | 26 | 14 | 8-2-4 | 24/19 | 5 |
2位 | 駒澤大 | 23 | 13 | 7-2-4 | 24/22 | 2 |
3位 | 明治大 | 22 | 13 | 6-4-3 | 20/17 | 3 |
4位 | 流通経済大 | 21 | 12 | 6-3-3 | 29/17 | 12 |
5位 | 桐蔭横浜大 | 20 | 12 | 6-0-6 | 24/20 | 4 |
6位 | 順天堂大 | 19 | 14 | 5-4-5 | 21/22 | -1 |
7位 | 筑波大 | 18 | 12 | 6-0-6 | 24/20 | 4 |
8位 | 早稲田大 | 18 | 11 | 5-3-3 | 11/11 | 0 |
9位 | 国士舘大 | 15 | 13 | 4-3-6 | 19/27 | ‐8 |
10位 | 立正大 | 14 | 13 | 4-2-7 | 16/20 | -4 |
11位 | 慶応義塾大 | 12 | 14 | 3-3-8 | 16/23 | -7 |
12位 | 拓殖大 | 11 | 12 | 3-2-7 | 17/23 | -6 |
前期リーグ結果
節 | 日付 | 対戦校 | 結果 | 会場 |
1 | 4月3日 | 駒澤大 | ○3-1 | 江東区夢の島競技場 |
2 | 4月10日 | 流通経済大 | △0-0 | 流通経済大学龍ケ崎フィールド |
3 | 4月25日 | 立正大 | ○1-0 | レモンガススタジアム平塚 |
4 | 4月28日 | 慶應義塾大 | ○4-2 | 非公開 |
5 | 5月2日 | 国士舘大 | ○1-0 | 非公開 |
6 | 5月15日 | 順天堂大 | ●1-3 | 東金アリーナ陸上競技場 |
7 | 5月29日 | 筑波大 | ○4-2 | 駒沢オリンピック公園陸上競技場 |
8 | 6月5日 | 拓殖大 | △0-0 | 非公開 |
9 | 6月13日 | 明治大 | 〇2-0 | 非公開 |
10 | 6月20日 | 早稲田大 | ●0-1 | 三ツ沢公園陸上競技場 |
11 | 6月26日 | 桐蔭横浜大 | ●1-2 | 非公開 |
後期リーグ途中経過
節 | 日付 | 対戦校 | 結果 | 会場 |
12 | 8月1日 | 拓殖大 | ●2-5 | 非公開 |
13 | 8月7日 | 慶應義塾大 | 〇2-1 | 非公開 |
14 | 8月15日 | 早稲田大 | 延期 | 非公開 |
15 | 9月11日 | 立正大 | 〇3-2 | 県立保土ケ谷公園サッカー場 |
16 | 9月18日 | 桐蔭横浜大 | ― | 流通経済大学龍ケ崎フィールド |
17 | 9月25日 | 順天堂大 | ― | 小出義雄記念陸上競技場 |
18 | 10月2日 | 国士舘大 | ― | 非公開 |
19 | 10月9日 | 明治大 | ― | 非公開 |
20 | 10月17日 | 筑波大 | ― | 味の素フィールド西が丘 |
21 | 10月23日 | 駒澤大 | ― | 非公開 |
22 | 10月30日 | 流通経済大 | ― | 未定 |
マッチレポート
法大にとって約1ヶ月ぶりのリーグ戦。第15節の相手は立正大だ。先週、総理大臣杯を優勝した勢いそのままに勝利し、リーグ制覇に向けて流れに乗りたいところである。スタメンは総理大臣杯決勝から4人を入れ替え、G K近藤壱成(経3=ジュビロ磐田U18)、C Bに落合毅人(経3=新潟明訓)、中盤には吉尾虹樹(現福2=横浜F・マリノスユース)、そして前線に飯島陸(経4=前橋育英)が名を連ねた。
前半からゲームの主導権を握ったのは法大。サイドからの攻撃を中心にチャンスを作っていく。試合が動いたのは25分。CKからの競り合いでこぼれたボールを落合が拾い、振り向きざまにシュート。幸先よく先制することに成功する。その後も法大はテンポ良くパスを回し、攻撃を組み立てていく。すると40分に追加点が生まれる。陶山勇磨(現福4=帝京長岡)のピンポイントクロスを相手GKと吉尾が競り合い、そのこぼれ球を中井崇仁(スポ4=尚志・藤枝MYFC内定)が押し込み得点。中井のチーム単独トップとなる今季7得点目でリードを広げる。攻守が噛み合い、チャンスをものにした法大が2-0でリードして前半を終える。
後半も入りは法政ペースだった。47分、吉尾のスルーパスに飯島が反応し右サイドを抜け出すと、中央にグラウンダーのクロス。そのクロスに田中和樹(社4=浦和学院・京都サンガFC内定)が合わせ得点。後半開始早々に法大が3点目を挙げ、立正大を突き放す。しかし徐々に流れが変わる。67分に立正大のサイド攻撃から中央でフリーだった神戸康輔(立正大)がパスを受け、そのままシュート。1点を返されると、その4分後、ペナルティエリア外でパスを受けた青島太一(立正大)が強烈なシュート。そのままゴールに吸い込まれ1点差まで迫られてしまう。法大ペースが一転、完全に立正大ペースになってしまった。その後は互いにチャンスを作り一進一退の攻防に。後半アディショナルタイム、立正大のFKからあわや同点のビッグチャンスを作られるも、なんとか守り切りそのまま試合終了。後半に2点を返されるも最後までリードを守り抜いた法大が、辛くも勝利を挙げた。
(記事・撮影/板倉大吾・宮川昇)
コメント
長山一也監督
―さまざまな形で3得点、他にもチャンスがありました。まずは攻撃面の総括をお願いします。
大臣杯前の富山合宿から攻撃面を意識して練習していました。今週は平(コーチ)がA級ライセンスを取りに行ったので、僕が全体を見る状況でしたが、選手同士が関わりを持ち続けて、ワンタッチや深いところをトレーニングの時から意識していたので、3点取るところまでは良かったです。失点してからもチャンスを作れていたので、4点目取れればもっと楽だったかなと。連続してアクションを起こすところは身についてきているので、相手も付ききれないような状況でフィニッシュまで行く回数は増えています。そこは継続してやっていきたいと思います。
―守備面では立て続けの失点があり、交代枠の使い方も難しかったのではないかと思いますが
もう一段階ギア上げて、もう1点取りにいこうと2人変えました。そこで守備の狙いのところ、相手の中盤のサイドハーフやシャドーの選手、ワイドの選手がいる中で、(法大の)ワイドの選手が行くのか、サイドバックが行くのかというところでズレが生じてしまい、中途半端に後ろが上がった状況で、ボールに行けないような状況になり失点してしまいました。あとはあの時間帯、ボランチがボールにしっかりいけていない状況になった時に、ボールにアタックしすぎないで、しっかりブロックを作るという作業をしてもよかったのかなと思います。そういった中で、すぐに2ボランチにして、細谷入れて対応しようとしましたが、その前に失点してしまいました。その後はある程度危ないシーンもありましたが、スムーズにコーチングしながら対応できました。交代のタイミングがちょっと早すぎたところは次に繋げないといけないかなと思います。
―陶山選手をワイドで使っている狙いや評価は
独特のコントロールの仕方や推進力、運べるところは彼のストロングポイントだと思います。富山合宿の練習試合でも、すごく良い配給をしてくれていました。守備のところで時々ルーズな時もあったりするので、そこは前線に置くとある程度消えてくる部分もあると思います。前に置いておけば縦にもいけますし、カットインしてシュートもあるので、ストロングを非常に出せます。今日の2点目も彼のクロスから生まれましたし、法大のストロングになっていると思うので、継続して活躍してもらえればなと思います。
―今後に向けて、またファンに向けてひとことお願いします
コロナ禍で大変ですけど、日本一を獲りましたし、有観客の中で法政らしいサッカーを見て喜んでもらいたいなと思っています。感染対策しながら、皆さんに面白かったなと思ってもらえるサッカーが出来るように日頃から取り組んでいますので、可能であれば会場に試合を見に来ていただければなと思います。
陶山勇磨
ーここ数試合はサイドバックよりも1列前での出場が続いています。今日も自身のサイドから得点が生まれましたが、どのように評価しますか?
総理大臣杯から試合の前半に得点を決めるという部分にフォーカスを当ててきました。今日も前半のうちに複数得点できたのは、その成果が出ていますし、チームとしていい方向に進んでいるのかなと思います。
ーポジションがサイドバックからワイドに変わったことでやりやすさ、またやりにくさはありますか?
大学に入ってから主にサイドバックでプレーするようになりましたが、高校の時はサイドハーフをやっていたのでやりにくさはありません。サイドバックの宮本優ともいいコンビネーションでプレーできています。
ー4年生になって念願のタイトルを獲ることができました。今季ここまでのシーズンをどう振り返りますか?
4年生全員で新しくチームを作るという意味でも、『BeReborn』というスローガンを掲げています。イチからチームを作り上げてきた中で、決勝で負けてタイトルが獲れないというもがき、苦しみがありました。今回、ひとつ大臣杯のタイトルを獲れたことは、一つの成果として、4年生がやってきたこと、チームに与えてきたものが間違っていないと感じることができました。
ー大学卒業後のキャリアについて
もちろんプロになりたいので、今もそれを目指してやっています。これまではサイドバックでしたけど、今は違ったポジションでプレーしているという点では、チャンスの幅が広がったと思うし、将来的にも複数のポジションができることは自分の強みになると思います。今、与えられたポジションで結果を出せるように頑張っていきたいです。
ーリーグ戦は続きますし、インカレ出場も決めました。今後に向けて意気込みをお願いします
総理大臣杯を獲りましたけど、1年を通した結果としてはリーグタイトルが分かりやすく存在するものだと思います。今年掲げた『5冠』という目標の中でも、リーグタイトルが一番大きな目標なので、優勝に向けて毎試合いい準備をしていきたいです。今までやってきたことが間違っていないと、全員が自覚していますし、最後のインカレまでタイトルを獲れるように頑張っていきたいです。
吉尾虹樹
―田部井選手の怪我もあり、出場機会が増えてきています。試合を重ねて手応えはいかがですか
周りに支えてもらっている分、足を引っ張らないように、必死に球際や切り替えといった守備のところで頑張るだけです。キャプテンの代わりというのは、だいぶ荷が重いですが、どうにか代わりになれるように必死にやっています。
―かなり今日も自由にボールを触れていた印象があります。2点目も中に入って競り合いで起点になりましたが、得点に絡むという点で今日の試合に関してはどうでしょうか
得点を演出することはできていますが、自分の得点がまだないので、現状に満足せず貪欲にゴールを狙い続ける、チームを勝たせられる選手になりたいと思います。
―中盤でコンビを組み松井蓮之選手について
頼りになりますし、常に支えてもらっています。隣にいてくれてとても助かりますが、自分も存在感を出して、少しでも蓮之くんの守備範囲などを担って少しでも楽にさせたい、カバーしてあげたいと生意気ながら思います。
―改めて自分の特徴、見てほしい部分は
リズムを作ることやラストパスが得意ですし、最近は切り替えのところで潰すことも意識しています。こういう大事な場面で特徴を出せられるようにしていきたいです。
―下級生からの突き上げも必要になってくるかと思います。学年として、チームの中の立ち位置はどうでしょうか。
4年生についていくことに必死ですが、ついていくだけではなくて、追い越していかなきゃいけない、甘えてばっかりではなくて自分たちで突き上げていかないといけないと、同期でも話しています。学年関係なく自分が中心選手だという自覚を持ちながら、4年生のために、4年生を勝たせられるように、下級生からチームを勝たせられる選手がどんどん出ていければいいかなと思います。