前試合の早大戦に快勝し、中2日で迎えた順大との一戦。今季も残り少なくなった今、上位との差を詰めるためにも連勝したいところだ。後期に入り存在感が増している中村翼(経2=横浜F・マリノスユース)と今季初スタメンとなった伊藤綾汰(現4=尚志)がシャドウの位置に、萩野滉大(現4=名古屋グランパスU18)がボランチで起用された。
8分、速いパスをつなぎ右サイドからボールを上げると、ゴール前へ緩いパスを入れる。反応した伊藤が流し込もうとするも、これはGKがセーブ。さらに10分にはCKの流れからゴールを狙うも、GKに阻まれ押し込み切れず。決定機を逃したものの、FKからのチャンスなどもあったがシュートまで持ち込むことはできなかった。
その後は両サイドから切り崩しを図るも攻めあぐね、徐々に相手へと流れが渡る。我慢の時間を強いられながら体を張った守備で耐え、折り返し地点を迎えた。
先制を奪いたい後半は、62分に前期の順大戦で先制点を決めた髙橋馨希(社3=常葉大付属橘)を投入するなど前線を入れ替え、積極的にゴールを狙いにいくも相手GKの好守が立ちはだかる。ピンチでは中川真(スポ3=徳島市立)の好セーブも光り、落合毅人(経4 =新潟明訓)がゴール前でボールをかき出して前へ運ぶなどして対応し試合の主導権を譲らない。両者一進一退の攻防が続き、法大に得点のチャンスが訪れたのは試合終盤。93分、ゴール前に迫られたところからカウンターで攻撃に持っていく。左サイドから青木俊輔(社3=東福岡)がドリブルで駆け上がると、髙橋にパス。そのままシュートを放つもGKの正面。また直後の95分、市川侑生(現4=浜松開誠館)がゴール前にボールを入れ、合わせた石井稜真(経2=アビスパ福岡ユース)が枠に沈めるも笛が鳴りノーゴールに。これがラストチャンスとなり、試合終了を迎えた。
守備陣の活躍があり、2試合連続となる無失点で終えるも勝ち点を重ねたいチームとしては悔しさが残る試合となった。過密日程の影響もありメンバー構成面で万全とは言えない苦しい状況が続いたが、今季の締めくくりに向けて熱い戦いを見せてくれることに期待したい。
選手コメント
井上平監督
―今日の試合を振り返って
アクシデントが色々あって、メンバーが大分変わって、今できることをということで、今日のメンツだとやっぱり守備が特長なので、守備でリズムを作ろうってなったんだけど、前半の方が思い通りに行ったかなって感じはありました。気をつけないといけないことが2.3あって、後半塩浜くんとか大森くんとか強烈なメンバーが出てきたらこのまま行かれるぞって言ったんだけど、やっぱり危ないシーンは結構あったけどね、守り切ったというのは一つ収穫でもあるかな。4年生多く出して、負けた試合が多かったから。ただ、勝ち切れなかったというところはやっぱり力の無さを感じました。
―順大は残留に向け負けられない中迎えた試合、やりにくさは
もちろんそこは意識せずに自分たちのプレーをしようという感じではあったけど、どうなんだろうな。選手の中にそういう気持ちがあったかはわからないけど。特にこっちはそっちに目を向けないで、現状で何とかしなきゃって形に持って行けたから逆にプラスになったかはわからないけどね。
―ベンチメンバーも少なかったですが
コロナと怪我というところで。人数も間に合わなくて、急遽ハギ(萩野)がボランチをやったりとか、色んなところで埋め合わせをしたけども、ハギは良かったなと思って。めっちゃ戦ってたし、彼くらい他の4年生もやってくれたら、特に前の久しぶりに出した伊藤なんかはね。それくらいやらなきゃいけないんだけどね。
―萩野選手のボランチでのプレーについて
守備で落ち着かせることがあんなにできるんだなと思って、2年生の最初の頃かな?ボランチでちょっとやってたのは。そのイメージしかなかったから今日難しいかなと思ったけど、あんなに存在感発揮するなんだと、そこがすごく嬉しくて、新しいオプションが一つ増えたなと。
―週末の試合に向けて
今週末はまた人が何人か帰ってくるので、そこでもう一つレベルの上がった法政を見せられるように、(明大は)首位なんでね、戦わないと。これからインカレに行くにあたっても勝たないといけないので、みんなを笑顔にできるように頑張りたいです。今日も頑張りたかったけどね、次頑張ります
落合毅人
―今日の試合を振り返って
率直に悔しいですね。やっぱりここ2試合は絶対に勝ちたいという思いが強かったので、その分引き分けという結果でも悔しいなっていうのが正直な気持ちですね。
―相手は残留に向け負けられない一戦、やりにくさは
個人的にはどこのチームでもやりにくさというのは感じないんですけど、底力はやっていて感じるというか、相手は死ぬ気で残留する気持ちがあるんだなとは感じたので、そういった意味ではやりにくかったのかなと思います。
―今日の結果をどう受け止めていますか
個人的には勝ち切れなかったという思いが強いです。個人で勝たせてやりたいという気持ちがあったので、勝ち切れなかったと捉えています。
―後半攻撃に参加するシーンも何度かありました
自分が攻撃参加することで他の選手が空いたりというのはこのフォーメーションでやっているとあるので、それで自分をおとりに使ってチャンスを演出できたり、自分が最終的にゴールに迫れたりできたらいいかなと思って攻撃参加しているので、結果として点に繋がらなかったのでそこはまだ課題に残ったのかなというふうには感じています。
―週末の明大戦に向けて
明治との直接対決は本当に特別なものがあると個人的に感じているので、そこで勝つ事で自分たちの強さというのを改めて周りに示すことができますし、順位だったりインカレに繋げるためにも必ず勝たなくてはいけないので、勝っていきたいなと思います。
市川侑生
―今日の試合を振り返って
本当に勝たないといけないという状況で、チームとしても個人としてもものすごく大事なゲームで、守備の選手として0で終われたことは合格点上げれたとしても攻撃では決めれるチャンスが何度もあったんですけど、そこで決め切れなかったのはすごい課題が残ったゲームかなと思います。
―久々のスタメンでの出場となりしました
自分自身6月に第五中を骨折して手術して、ものすごく大きな怪我で一度は本当にサッカーで生きていくことを諦めかけた時もあったんですけど、仲間やいろんな方々の支えでここまで来れて、久しぶりのスタメンということでやっと掴み取ったチャンスだったんですけど、そこで結果を残せなかったというのは自分の課題でもあります。ただ、90分やり切れたというのは自分にとってはすごい合格点かなという風には思っていて、ここまでこれたのは本当にいろんな方々の支えがあったし、自分一人では絶対にリハビリでもここまで戻って来れなかっただろうし、色んな人に感謝したいなというのが1番大きいです。
―怪我の不安は大分取れましたか
そこはもう色んな方々の、トレーナーだったり色んなスタッフが関わってくれましたし、同級生も後輩からも色んな支えがあって、メンタルやられそうな時もあったんですけど、色んな人の支えてなんとか持ち堪えて、もう怪我に関しては完璧ですね。
―進路について
ここからは自分との戦いで、自分が4年間やってきたことが正しかったと証明する場でもあるので、本当にそこは残り少ないんですけど、まずはインカレ出場というところをこのチームとしての今の目標で、自分自身もプロの道というのを最後まであきらめずに絶対掴み取りたいなと思います。
―週末の明大戦に向けて
明治とは因縁の対決でもありますし、自分自身前期の明治戦ではスタメンの予定だったんですけど、3日前の練習で怪我をして、その時は西が丘で有観客でということもあって、ものすごく気合が入っていて、悲しい出来事だったし、すごく悔しくてその試合を病室から見ていて、だからこそ明治戦に懸ける思いは人一倍持っていると思うので、すぐ調整して明日から切り替えてやっていきたいなと思います。
フォトギャラリー
試合の写真は、スポーツ法政新聞会の公式ツイッター、また公式インスタグラムに掲載いたします。