• HOME
  • 記事
  • サッカー
  • 【サッカー】第95回関東大学サッカーリーグ戦 第21節 法大 4-4 駒大 前半3点のリードを許すも後半に怒涛の追い上げ。打ち合いとなった試合は久保の劇的同点弾で幕を下ろした。

【サッカー】第95回関東大学サッカーリーグ戦 第21節 法大 4-4 駒大 前半3点のリードを許すも後半に怒涛の追い上げ。打ち合いとなった試合は久保の劇的同点弾で幕を下ろした。

2021年10月23日(土)
JR東日本カップ2021 第95回関東大学サッカーリーグ戦 1部 法大ー駒大
会場非公開

優勝の可能性はついえたが、インカレへ向け調子を取り戻したい法大。5試合勝ちなしで迎える今節は駒大と対戦した。序盤から駒大の勢いに圧倒され、押し込まれる展開が続く。開始早々に先制点を許すと、失点を重ね、まさかの0-3と大量リードを許し試合を折り返す。後半になり、息を吹き返した法大は安光、久保のゴールで1点差に迫る。その後も両チームが得点を挙げ、駒大1点リード3-4で迎えた試合終了間際。絶好の位置でFKを獲得すると、GKが弾いたこぼれ球に久保が反応。土壇場で同点に追いついた。負けはしなかったものの、これで6試合勝利なし。長いトンネルを抜け出すことはできなかった。

けがから復帰した久保が2得点の活躍

試合結果

トータル試合結果

4
法政大学
0 前半 3 4
駒澤大学
4 後半 1

試合スタッツ※交代は法大のみ記載

時間 経過 大学 選手名 得点経過
5分 得点 駒大 荒木駿太 0-1
32分 得点 駒大 土信田悠生 0-2
34分 得点 駒大 土信田悠生 0-3
ハーフタイム 交代 法大 モヨマルコム強志→宮本優
56分 交代 法大 飯島陸→田中和樹
57分 得点 法大 安光将作 1-3
64分 得点 法大 久保征一郎 2-3
71分 得点 駒大 荒木駿太 2-4
74分 得点 法大 田中和樹 3-4
76分 交代 法大 吉尾虹樹→細谷航平
81分 交代 法大 中川敦瑛→森山真伍
87分 交代 法大 安光将作→佐藤大樹
90+5分 得点 法大 久保征一郎 4-4

スターティングメンバー

ポジション 背番号  選手名 学部・出身校
GK 12 中川真 スポ2・徳島市立
DF 18 モヨマルコム強志 現福2・東福岡
DF 26 高嶋修也 経済3・明秀学園日立
DF 27 落合毅人 経済3・新潟明訓
DF 29 今野息吹 経済2・三菱養和SCユース
MF 7 安光将作 社会4・ジェフユナイテッド千葉U18
MF 24 中川敦瑛 経済1・横浜FCユース
MF 25 吉尾虹樹 現福2・横浜F・マリノスユース
MF 35 渡邉綾平 経済2・前橋育英
FW 9 久保征一郎 経済2・FC東京U18
FW 10 飯島陸 経済4・前橋育英
サブメンバー
GK 21 近藤壱成 経済3・ジュビロ磐田U18
DF 3 宮本優 現福4・清水エスパルスユース
DF 34 松岡迅 経済2・前橋育英
DF 37 堀江貴大 社会3・昌平
MF 11 田中和樹 社会4・浦和学院
MF 17 森山真伍 社会4・サガン鳥栖U18
FW 32 細谷航平 社会2・サンフレッチェ広島ユース
FW 19 大塚尋斗 社会3・矢板中央
FW 20 佐藤大樹 経済4・コンサドーレ札幌U18

 試合後順位表

順位 大学名 勝点 試合数 勝-分-負 得点/失点 得失点
1位 明治大 39 20 11-6-3 33/24 9
2位 流通経済大 32 18 9-5-4 40/25 15
3位 駒澤大 31 18 9-4-5 39/32 7
4位 法政大 29 20 8-5-7 33/32 1
5位 筑波大 20 19 9-1-10 32/28 4
6位 国士舘大
26 19 7-5-8 31/33
-2
7位 桐蔭横浜大 26 21 7-5-9 33/39 -6
8位 立正大 25 20 7-4-9 24/26 -2
9位 順天堂大 25 21 6-7-8 26/29 -3
10位 早稲田 24 18 7-3-8 24/28 -4
11位 拓殖大 23 20 7-2-11 27/39 -12
12位 慶應義塾大 21 20 6-3-11 26/33 -7

 

前期リーグ結果

日付 対戦校 結果 会場
1 4月3日 駒澤大 ○3-1 江東区夢の島競技場
2 4月10日 流通経済大 △0-0 流通経済大学龍ケ崎フィールド
3 4月25日 立正大 ○1-0 レモンガススタジアム平塚
4 4月28日 慶應義塾大 ○4-2 非公開
5 5月2日 国士舘大 ○1-0 非公開
6 5月15日 順天堂大 ●1-3 東金アリーナ陸上競技場
7 5月29日 筑波大 ○4-2 駒沢オリンピック公園陸上競技場
8 6月5日 拓殖大 △0-0 非公開
9  6月13日 明治大 〇2-0 非公開
10  6月20日 早稲田大 ●0-1 三ツ沢公園陸上競技場
11  6月26日 桐蔭横浜大 ●1-2 非公開

後期リーグ途中経過

日付 対戦校 結果 会場
12 8月1日 拓殖大 ●2-5 非公開
13 8月7日 慶應義塾大 〇2-1 非公開
14 8月15日 早稲田大 延期 非公開
15 9月11日 立正大 〇3-2 県立保土ケ谷公園サッカー場
16 9月18日 桐蔭横浜大 ●1-2 流通経済大学龍ケ崎フィールド
17 9月25日 順天堂大 △1-1 小出義雄記念陸上競技場
18 10月2日 国士舘大 ●2-3 非公開
19 10月9日 明治大 △1-1 非公開
20 10月17日 筑波大 ●0-2 味の素フィールド西が丘
21 10月23日 駒澤大 △4-4 非公開
22 10月30日 流通経済大 未定

マッチレポート

リーグ戦終幕を目前に敗戦が続いている法大。上位を狙うためにもこれ以上負けられない今節は、前節終了時点で2位と好調な駒大との試合に臨んだ。田部井涼(経4・前橋育英)や松井蓮之(スポ4・矢板中央)など、チームをけん引する4年生が不在のなか、大きくスタメンを変更。久しぶりのスタメン出場となったDFモヨマルコム強志(現福2・東福岡)やけがから復帰したFW久保征一郎(経2・FC東京U18)など、来年以降のチームを引っ張る3年生以下の選手が名を連ねた。

前半は駒大の勢いとフィジカルを生かしたプレーに対応しきれず、相手に主導権を握られる展開が続く。試合開始直後の5分、バックパスを狙われボールを奪われると、そのままシュートまで持ち込まれ先制を許してしまう。その後も32分、34分と立て続けに土信田悠生に追加点を奪われ苦しい展開に。上位チームの好調さを見せつけられる形となり、3点ビハインドで試合を折り返した。

厳しい状況で始まった後半。着実に得点を積み重ねたい法大は58分、ゴール前の混戦からこぼれ球に反応した安光将作(社4・ジェフユナイテッド千葉U18)が、相手の股を抜く技ありのシュートで1点を返す。頼れる最上級生が反撃ののろしを上げた。勢いに乗った法大は追加点を狙って果敢に攻撃を仕掛ける。64分、吉尾虹樹(現福2・横浜F・マリノスユース)のクロスに反応し飛び込んだ久保がヘディングシュートを決め1点差に。71分には、荒木駿太にこの日2点目のゴールを許し、再び2点差に広げられる。しかし、流れは渡さない。直後の74分に突破を試みた田中和樹(社4・浦和学院)が倒され、PKを得ると自ら冷静にネットを揺らし1点差。終盤まで幾度となくチャンスを作るも得点には至らないまま時間が経過し、追い上げもここまでかと思われた95分。途中出場の佐藤大樹(経4・コンサドーレ札幌U18)のFKからこぼれ球を狙っていた久保が押し込みこの試合2得点目。試合終了間近でついに遠かった駒大の背中を捕まえた。しかしこの後は勝ち越しゴールを挙げることはできず、崖っぷちからの劇的な逆襲は4-4で幕を閉じる。

勝利はつかめなかったものの、前半の無得点から後半に意地の4得点で引き分けに持ち込んだチームの修正力を見せた。今季のリーグ戦も残りわずか2試合。ラストスパートで法大らしいサッカーの強さを見せてほしい。

(取材・宮川昇/山中麻祐子)

キャプテンとしてチームを鼓舞した安光

監督・選手コメント

長山一也監督

―まずは大幅なスタメン変更について意図を教えていただけますか?
前節が終わった段階で5試合勝利が無く、これまでチャンスを与えていたメンバーも結果を残せていなかったので、日頃から頑張ってトレーニングに取り組んでいるが他にも選手もいるし、チームの中でそこまで力の差もないので、刺激を与えようと思って変更しました。けがから復帰した選手もいたので、選手を変えて良い流れにもっていきたいなと思っていましたが上手くいかなかったですね。

―試合は前半後半で違った展開になりました。監督は前半の戦いぶりをどうご覧になりましたか。
今日は(久保)征一郎がスタメンで、ターゲットがいるのでそこを狙うこと。あとは、相手陣でプレーしようと話してはいたんですけど、とにかくそこを徹底できなかった。バックパスをして自陣でプレーする状況が多く、そこを引っ掛けられて失点にも繋がりました。シンプルにプレーすることを徹底できなかったのが、立て続けに失点した要因かなと思います。

―1点目は久保選手のポストプレーから生まれましたし、後半は前半に比べるとシンプルにターゲットや相手の背後を狙うことができていたのかなと思います。後半になって変わった部分は?
前半は選手の特徴を生かすことが全くできていませんでしたが、後半は先ほども言ったようにシンプルなプレーをすることで、3失点している中でも落ち着いて、上手くスペースを使うことができました。相手は前からプレッシャーを掛けてきますから、スペースのある中盤でボランチが受けながら、シンプルに背後を狙ったり高さを生かしたり。途中から入った田中(和樹)のスピードなど、選手の特徴を生かすことができたのが前半と後半の違いかなと思います。試合開始早々にバックパスから失点しましたけど、やはりあの時間帯からリスク管理や狙いを徹底できていなかった。強いチームは時間帯関係なくプランを徹底することができます。あとは同点に追いついてから、最後逆転のチャンスがあった中で決めきれなかった部分も突き詰めていく必要があるのかなと思います。

―ビルドアップで苦戦していたこともあり、中盤の吉尾選手や渡邉選手、途中から入った細谷選手などの役割が重要だったのかなと思います。田部井選手や松井選手が不在という中で彼らの評価はいかがですか。
今日は特に最終ラインのビルドアップが不安定だったので、もっとシンプルに蹴ってもよかったんですけど、前に蹴るサッカーだけを求めているわけではないので、そういった意味ではボランチの関わり方が重要になってきます。いいタイミングでセンターバックやサイドバック、GKからボールをピックアップできるようになる必要があります。今日は駒澤のプレッシャーもありましたが、もっと自分から角度を変えればボールをもらえる状況は作れたと思います。指摘したら後半は絡みながらプレーできるようにはなりましたけど、前半のリズムに乗れていない時に、もっと全体をオーガナイズして、ボールの動かし方などをコントロールしていけるようになれば、本当のゲームメイカーと呼べると思いますし、ずっと要求しています。

安光将作

―今日はキャプテンとしての出場になりました。どういった思いで試合に臨みましたか。
キャプテンについては(飯島)陸と俺しか4年生がスタメンにいなかったので、どっちもキャラじゃないですけど、強いて言えばっていう感じでなっただけなのでそこまで意味は無かったです。ただ、いつも試合に出ている4年生がいない中で、キャラじゃないというのは関係なく、自分がピッチの中で先頭に立てるように意識して、責任を持って試合に臨みました。

―攻撃の選手として、どういった狙いを持ってプレーしていましたか。
相手は対人も強くロングボール中心の攻撃を仕掛けてきて、自分たちのセンターバックが競り勝てるシーンも少なく、どうしても自陣深くに押し込まれる時間が増えてしまいました。そういったなかで、もう少し早く自分や(吉尾)虹樹、(渡邉)綾平、ノブ(中川敦)あたりのボールを扱える選手がチームに落ち着きをもたらすことができたらよかったかなと思います。前半30分以降は良い形のサッカーをできていたので、もっと早く対応できていたら違う結果になったかなと反省しています。

―久保選手のポストプレーから中川選手にボールが渡ってクロスが上がり、最後は見事にネットを揺らしました。ご自身の得点シーンを振り返っていただけますか。
ノブに入ったシーンは覚えていないんですよね(笑)。ノブが抜けたところからは覚えています。ゴール前になんでか分からないですけど法政の選手の方が多くいて、ファーが空いているなと思ったのでノブにクロスを要求しました。ただ、ちょっとクロスが高くて、自分でシュートは打てないなと思ったので、(久保)征一郎に落としました。その後も自分は転んでいたのでボールは見えていなかったんですが、シュートがブロックされたこぼれ球をファーストタッチでいいところに置けて、相手の股が開くのも分かったのでそこに蹴ったら、GKも見えづらかったのか、上手く入ってくれました。

―シーズンも残り少なくなってきましたが、今後に向けてひとことお願いします。
どうしても今は自信を失ってしまっていますが、それでも1つ勝てば、強い法政を取り戻すことができると思っています。シーズンも終盤になり4年生同士で「残り少ない期間でチームに何を残すことができるのか」とミーティングを重ねるなかでも、「リーグ優勝はできなかったけど、最後はインカレ優勝という結果を絶対に残したい」と話しています。そこに向けてはまだまだ、特に守備面で課題が多くありますし、本当に練習でしか現状を変えることはできません。練習から一人一人が100%、120%の力で取り組まないと、今の悪い流れをいい方向に持っていくことはできないので、自分も4年生の一人としてチームを引っ張っていきたいと思います。

久保征一郎

ー前半は無得点でしたが、後半は4得点と大きく試合の流れが変わりました。攻撃において意識を変えたことは
前半は試合の入りが悪く、駒澤さんの勢いに押されて自分たちのリズムを作れませんでした。後半は3失点を取り返そうと、チームで意思統一して臨みました。勝てなかったですけど、引き分けに持っていけたのは良かったです。

ー前半の結果を踏まえてハーフタイムに話し合ったことは
まだまだ「法政はこんなもんじゃない。絶対やれる」とプラスの声掛けをしていました。マイナスな気持ちになるのではなく、ポジティブな雰囲気があったからこそ、4点取ることができたのかなと思っています。

―1点目のシーンを振り返って
まずチームが負けていたという状況だったので、後半は自分が絶対(点を)取ってやるという気持ちでした。吉尾(虹樹)選手から絶対ボールがくると信じていたので、自分は走り込んで、得意なヘディングでゴールに流し込むだけでした。吉尾くんに感謝したいです。

ーFKのこぼれ球を押し込んだ2点目を振り返って
試合終盤でしたが、まだまだチャンスが来ると思っていました。(佐藤)大樹くんがファーに蹴ってこぼれてくるというのを信じて、諦めずに走り込みました。ラッキーゴールですけど決めることができて良かったです。

ー先発起用に2得点という結果で応える形になりました。
けがしていて3カ月間リハビリをしていました。復帰してから監督が信頼して僕を使ってくれた、その期待に応えるために絶対点を取って活躍しようと考えていました。2点取れたのはよかったですけど、チームが勝てなかったのは残念です。

ー来季に向けても攻撃陣の成長が目立ってきている思います。周りの下級生を見ていて感じていることは
法政のFW陣はみんな特徴があってパワフルな選手が多いので、まずはその中で自分の個性を出して、ポジション争いに勝っていく必要があります。自分の特徴を生かしながら自信を持ってチームを引っ張るプレーすれば、仲間に信頼されますし、来年はおのずと出られるかなと思っています。今シーズンから継続して点を取っていけたらいいなと思っています。

フォトギャラリー

試合の写真は、スポーツ法政新聞会の公式ツイッター、また公式インスタグラムに掲載いたします。

関連記事一覧